近年、全国的に適切に管理されていない屋外広告物が多く見られ、平成27年2月には札幌市において建物に取り付けられた看板の一部が落下、歩行者の頭部を直撃する重大事故が発生しました。このような状況を受け、屋外広告物の安全対策の充実を図るため、「三重県屋外広告物条例」及び「同施行規則」を平成30年10月に一部改正しました。
安全点検制度の概要
1 点検義務の対象は「全ての広告物」(貼り紙などの簡易な広告物を除く)です。
2 許可を要する表示面積1m2以上、かつ高さ4mを超える広告物は、有資格者による点検が必要です。
3 許可不要の自家用広告物等についても、3年以内ごとに点検が必要です。
1 点検義務等の対象となる屋外広告物の一覧
屋外広告物の種類
点検義務
有資格者
による点検
点検結果
報告
1
許可要
表示面積1m2以上
高さ4m超
◯
◯
◯
2
高さ4m以下
◯
◯
3
表示面積1m2未満
◯
4
許可不要(自家用広告物(注)で表示面積10m2以下のもの等)
◯
(注)自家用広告物とは、自己の事業所や作業場等に、自己の名称、店名等を表示する広告物をいいます。
2 有資格者による点検
有資格者による点検が必要な広告物
許可を要する広告物で表示面積が1平方メートル以上、かつ高さ4メートルを超えるものは
有資格者による点検が必要です。
(以下高さの例)
[
画像:高さ4メートル超えの例示]
有資格者の一覧
1屋外広告士
2建築士(1級、2級、木造)
3電気工事士(第1種、第2種)
4電気主任技術者(第1種、第2種、第3種)
5職業訓練指導員(帆布製品科、広告美術科)
6技能検定合格者(帆布製品製造、広告美術仕上げ)
7特定建築物調査員
(建築基準法施行規則第6条の5第1項に規定する調査員)
8その他知事が同等以上の知識を有する者と認定した者(日本屋外広告業団体連合会が実施する点検技能講習修了者)
日本屋外広告業団体連合会が実施する点検技能講習について(外部リンク)
3 点検時期
屋外広告物の許可を必要とするもの(1の表の123):許可時又は更新許可時
屋外広告物の許可を必要としないもの(1の表の4) :3年以内ごと
4 点検項目
1基礎及び取付(支持)部分の変形、腐食、亀裂等
2主要部材の変形、腐食、劣化等
3ボルト、ビス等のさび、緩み、脱落等
4表示面の汚染、変色又は剥離
5表示面の破損
6照明又はネオン設備等の異常
7その他必要な点検箇所
※(注記)安全点検のポイントを参考に、目視点検(通常立入可能な場所からできる限り対象物に近づき、実効性のある点検)を行い、「屋外広告物安全点検記録」
(PDF) (word)に記録し、次回点検時までは書類保管してください。
※(注記)目視点検では安全性の判断ができない場合は、より詳細な点検(打診等)を行ってください。
※(注記)高所での点検が必要な場合や打診の経験がない場合等は、有資格者による点検をご検討ください。
(参考)
以下リンク先のポイントとなる事項は、上記「屋外広告物安全点検記録」に抜粋しています。
三重県屋外広告物安全点検実施要綱(PDF)
屋外広告物の安全点検に関する指針(案)(PDF)(国土交通省)
オーナーさんのための看板の安全管理ガイドブック(PDF)(一般社団法人日本屋外広告業団体連合会)
5 点検結果の報告
- 表示面積1平方メートル以上の屋外広告物は、許可・更新時に「屋外広告物(掲出物件)自己点検結果報告書(様式9号の7)」(PDF) (word) 記入例(PDF)を提出しなければなりません。(ただし、建築基準法第12条に基づく定期報告を行った広告物は除きます。)
6 点検実施及び技術的助言における相談窓口
一般社団法人日本屋外広告業団体連合会では、屋外広告物点検技能講習を開催し、屋外広告物の点検ができる屋外広告物の制作・施工に携わる業者の育成を行っています。三重県では、その下部組織である三重県屋外広告美術協同組合がその役割を担っています。
看板の安全点検の実施、有資格者(屋外広告士又は屋外広告物点検技能講習修了者)に関する相談については、下記までお問い合わせください。
〒514-0009 三重県津市羽所町545 羽所ビル2F
三重県屋外広告美術協同組合(三重県屋外広告士会)
電話 059-225-4735
HP
https://sankobi.com