福祉多元化における障害当事者組織と「委託関係」 自律性維持のための戦略的組織行動
損保ジャパン記念財団賞[論文部門]受賞論文所収
著者 | 村田 文世 著 |
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ジャンル | 社会福祉 |
シリーズ | 社会福祉 > MINERVA 社会福祉叢書 27 |
出版年月日 | 2009年04月30日 |
ISBN | 9784623053780 |
判型・ページ数 | A5・344ページ |
定価 | 定価6,600円(本体6,000円+税) |
在庫 | 品切れ・重版未定 |
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組織理論からアプローチした実証研究民間非営利組織としての自律性を前提にした真の公私パートナーシップの可能性を探る。福祉多元化において、障害者の当事者組織が事業受託に伴う自律性問題に対し、いかなる組織戦略をもって矛盾回避に取り組んだのか。本書は、日本の障害当事者組織の一つである自立生活センターを視座に、組織間関係論の観点から事例分析を行う。具体的には当事者組織が国の福祉供給システムにビルトインされた過程を検証すると同時に、実施レベルの「委託関係」を通した組織変容、新たに発生した課題やジレンマまでを射程に検討を行う。
第I部 自律性問題の提起と理論枠組の構築
第1章 事業委託と民間非営利組織の自律性問題
第2章 組織間関係論の二つの視角と「委託関係」
第3章 制度化パースペクティブからみた福祉供給システムへの「制度的同型化」
第II部 自立生活センターよる戦略的組織行動
第4章 資源依存パースペクティブからみた自律性維持のための戦略的組織行動
第5章 「サービスの独占」の程度と相互依存の進展
第6章 戦略的サービス生産システムの構築
第7章 組織構造とアイデンティティ
第8章 「社会的威信」の獲得と運動
第9章 行政組織との「組織間コミュニケーション」
第III部 真の福祉多元化に向けて
第10章 CIL立川の組織戦略の特徴と今後の「委託関係」
終 章 民間非営利組織と行政組織のパートナーシップ
あとがき
参考文献目録
索 引