埼玉県では現在、新たな教職員の学びに向けた調査研究を進めています。
この取り組みは、知識を一方的に“授かる”のではなく、教職員一人ひとりが目の前の子供たちのために「自分はどのような教職員で在りたいか」を改めて捉え直し、その実現に向けて自ら問いを立て、模索していく探究的な「研修」として実施しています。
第4回では、「先生の幸せ研究所」代表であり、文部科学省中央教育審議会教育課程部会教育課程企画特別部会の委員も務められている澤田真由美先生に、「伴走者」として一日ご参加いただきました。これまでの第3回まで、参加者は日々の実践を持ち寄り、じっくりと対話し、省察を重ね、自身の内側から生まれる「問い」に向き合いながら現場へ戻る――そのサイクルを繰り返してきました。第4回では、そうした営みを積み重ねてきた先生方が、澤田先生の伴走のもと、自ら描く未来について語り合い、その実現に向けた「ファーストステップ」を宣言・共有する時間となりました。
澤田先生は講師として「正解」を示すのではなく、輪に入り、問いを投げかけ、語り合いながら穏やかに寄り添ってくださいました。その場には建設的で温かな空気が流れ、ファシリテーターを務めた指導主事からは「皆さんの表情がとても穏やかになっていった。それは“やらされ感”ではなく、自らの内発的動機に基づいているからではないか」という言葉も聞かれました。
数多くの研修をご覧になっている澤田先生からは、「とても楽しい時間でした。これからも埼玉県は、新たな教職員研修のトップを走り続けてください」と、大変励みとなるお言葉をいただきました。
本調査研究も、枠組みとしては、残すところあと2回となりました。総合教育センターとしても、先生方と共に、探究と対話の日々を大切に積み重ねてまいります。
澤田真由美先生(中央)と当センター所長・馬場敏男(左)、総合企画長・竹野谷一幸(右)
調査研究の様子