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ぶらり炭鉄港WEB版【Vol.6 室蘭から見た炭鉄港】

mudpuddle
更新日2019年11月19日
皆さんこんにちは。年末調整の準備は順調ですか?

では、本企画の最終回!第6回目「室蘭から見た炭鉄港」をお届けします!

室蘭市は非公開となっている構成文化財が多いのですが、創意と工夫、愛と平和、創造と破壊で室蘭を紹介したいと思います!

*****

前回までのぶらりの様子はこちら。
*****

今回も小樽同様に、室蘭における炭鉄港のキーマンにディープなお話を伺った後に、私と協議会職員M主査(47歳・男性)でぶらつきたいと思います!

まず、お話を伺ったのが...

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一般社団法人むろらん100年建造物保存会の代表理事である村田正望さんです!

――村田さんの後ろの建物がいきなり日本遺産構成文化財の「旧三菱合資会社室蘭出張所」ですね!?

《村田さん》
そうです。老朽化で取り壊しの話が出たので、むろらん100年建造物保存会が保存への道筋を付けたんですよ〜。


――危機一髪ですね!
それでは早速、村田さんがオススメする室蘭の炭鉄港スポットを教えてください!

「鉄のまち」に残る「港」の痕跡。

《村田さん》
オススメスポットは、室蘭市立絵鞆(えとも)小学校です!
DSC06293.JPG
――オススメポイントは??

《村田さん》
室蘭は、炭鉄港の「鉄」を主に担当しているのですが、絵鞆小学校はどちらかというと「港」なんですよ!

そして、この小学校は、室蘭の港に従事していた方々が多く住む地区の小学校だった歴史があるんですよ。


――確かに港と距離的に近いですね。

《村田さん》
校舎が円形であるところも忘れてはいけません!!更に体育館も残っているのは、全国的に見ても大変貴重なんですよ〜。
DSC06354.JPG
――上から見ると凄い存在感ですね!!


兄弟は空知にいます。

《村田さん》
次にご紹介するのが、「蒸気機関車 S-205号機」です!!
DSC06309.JPG
――室蘭の蒸気機関車といえば、「白鳥号」じゃないんですか!?!?

《村田さん》
白鳥号は、紹介しなくても知名度が高いし、旧室蘭駅舎隣に移設したばかりなので、私からは紹介しません(笑)


――確かに今話題ですね。

《村田さん》
S-205号機は、構内の石炭やコークスの輸送に実際に使われていたSLなんですよ!


今は(株)テツゲンの敷地内で展示されています!

――車輪が片側2輪の小型のSLですね〜。2輪なので、沼田町のクラウス15号と似たようなサイズですね!

《村田さん》
実は、同時期にS-205号機と働いていた「S-304号機」という兄弟がいるんですよ!


――一人っ子じゃないんですか!?

《村田さん》
しかも、兄弟は空知にいるんですよ〜!!


答えは、こちらの動画に隠されています!

不自然な壁の正体。

《村田さん》
現在室蘭本線の終点は室蘭駅ですが、以前は貨物支線が繋がっており「西室蘭駅」という駅があったんですよ。


――いつ頃まであったんですか??

《村田さん》
1985年で廃線となったので、30年ちょっとしか経ってないですね。


――その割に当時の痕跡がほとんど見当たらないですね。

《村田さん》
そうなんですよ。レールはほとんど草に覆われているので、確認できないんですよ。

ハッキリ見える所は...
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このコンクリート部分ですね。

――あ〜。よ〜く見ると枕木が確認できますね!

《村田さん》
興味のある方は、「イエローグローブ白鳥大橋蘭西店」の裏側にあるので、皆さん探してみてはいかがでしょうか!?

次にお話を伺ったのが...

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室蘭観光協会事務局長の仲嶋憲一さんです!

室蘭観光協会の事務局がある場所が、日本遺産構成文化財の「旧室蘭駅舎」です!
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しかく大げさではなく「90度」

――駅舎の中に気になるモノを発見しちゃいまいた!

《仲嶋さん》
やっぱり気づいちゃいました!?


――昔の汽車で使われていたような椅子ですね!

《仲嶋さん》
よく聞かれるんですけど、実は汽車の椅子じゃないんですよ!閉店した市内の飲食店「浜町ビアホール」からいただいたモノなんですよ!
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――ずいぶん直角ですね。落ち着いてビールが飲めなさそうですね。

《仲嶋さん》
ここに持ってきてから、この椅子でお弁当を食べられる方が結構いるんですよ!


しかく旅の記念に...

――この切符はなんですか!?
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《仲嶋さん》
11月2日に室蘭市青少年科学館から旧室蘭駅舎にSL移設したことを記念して切符風の「来館証明券」を作っちゃいました(笑)

来館の日付をダッチングマシーン風のフォントで印字させていただきますので、旧室蘭駅舎にお越しの際は、受付にお声かけください!


(注記)ダッチングマシーンとは、鉄道の乗車券等に日付を印字する機器です。

――旅の記念にぴったりですね!!

しかく事務局長でも分からない。

――天井に描かれたあの模様はなんですか!?!?

鳥と。
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龍ですね。
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《仲嶋さん》
気づいちゃいました!? 実は私も何か分からないんです。 この駅舎が廃止された1997年には既に描かれていたようですが、何のために描かれたかは不明なんですよ〜


――「この絵に関する情報求む。」ですね。

《仲嶋さん》
さようでございます。


しかくここでクイズです。

《仲嶋さん》
ここでクイズです。旧室蘭駅舎の敷地内の地面に残るこの跡は何でしょうか!?
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――これは、何かの墓ですね〜。

《仲嶋さん》
墓じゃないです。


――墓じゃないのであれば、もうお手上げです。

《仲嶋さん》
この駅舎が現役だった時の「有人改札」の跡なんですよ〜


――これは、教えていただかなかったら、絶対見過ごしてしまいますね!

炭鉄港だったり、炭鉄港じゃなかったり...

次に、炭鉄港に限らず広く室蘭の歴史を学べる場所を紹介します!

それが「室蘭市民俗資料館」です!
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しかく分身の術??

――ここには何が隠されているんですか?

(職員M)
「炭鉄港」における最小の構成文化財です。


――もしかして、彼と彼ですか??

(職員M)
合ってると思います。


――「恵比寿・大黒天像」ですね!

(職員M)
《無言でうなずく》
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(室蘭市民俗資料館所蔵資料)

――なんか後ろにいますね。

(職員M)
6人居るね。
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(室蘭市民俗資料館所蔵資料)

日本遺産に認定されているのが、初めて建設された高炉からできた鉄を用いた像で、残り4人はその後に建設された高炉からできた鉄で作られてるね〜。

微妙にディテールが違うね〜。


しかくほぼ「炭鉄港」を網羅。

――M主査!すっごい発見しました!

(職員M)
むむむ。
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(室蘭市民俗資料館所蔵資料)

――北炭汽船の看板の中に「空知・室蘭・小樽」が記載されています!

(職員M)
「炭鉄港」ですね。


しかく「炭鉄港」ではないですが・・・。

――炭鉄港ではないのですが、民俗資料館の中で気になった展示があったので、伝えていいですか?

(職員M)
許可します。


――「室蘭艦砲射撃」です。

(職員M)
なぜですか?


――第二次世界大戦の時に北海道で唯一海からの艦砲射撃を受けたのが「室蘭」ということも知らなかったですし、砲撃を受けた理由が「鉄の街」というところも、感慨深いです。

(職員M)
資料館には、砲撃後の街の様子や砲弾のレプリカなどの展示があるので、自分の目で確かめて欲しいですね。

私的どんぶり史に残る一杯。

――お腹すきましたね。M主査の好きなどんぶりは何ですか?

(職員M)
出た〜どんぶり縛り!!ん〜海鮮丼かな。


――じゃあ、室蘭の炭鉄港グルメ「室蘭やきとり」にしましょう!!

ということで、今回お邪魔したのがJR母恋駅の近くにある「やきとり浜勝」さんです!
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浜勝さんは創業50年の老舗で、室蘭やきとりをお昼に食べることができる数少ないお店の一つです!!

もちろん注文するのは「焼き鳥丼」です!

――焼き鳥なのになんで「豚」を使っているんですか?

(職員M)
長くなるけど、聞いてくれる?


――巻きでお願いします。

(職員M)
室蘭やきとりは、昭和初期に室蘭市の輪西地区から始まったとされています。日中戦争以降に食料増産と軍需品(豚の革を軍靴に使用)、製鉄所工員の現場装備(作業靴、手袋、帽子)への利用のため、室蘭周辺で養豚が推奨されたことなどが理由だといわれているんだよ。

しかし!豚の革を加工した痕跡が見当たらないことから、真実は分かりません。


――分からんのかい!!!!
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(職員M)
まあ〜食べましょ!


――濃いめのタレと、からしが抜群に合いますね!!!タレが染み込んだ海苔ごはん...ヤバイ!箸が止まらない!

(職員M)
この濃い目のお味噌汁も美味なり。


――私の「どんぶり史」に新たな1ページが刻まれました。マジウマ!!激ウマ!!


あとがき

――室蘭はディープな街でしたね〜。

(職員M)
そだね〜。


――最後に工場の景観でも見にいきますか。

(職員M)
そだね〜。
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――「室蘭」って感じがしますね!

(職員M)
そだね〜。


******
ついに完結した「ぶらり炭鉄港WEB版」いかがでしたでしょうか!?!?

12市町を巡って様々な発見をすることができました(案内をしていただいた方々に感謝!)!

大倉さんの格言にもあったように『「炭鉄港」は浴びるモノ』です!

今回、紹介したのは45箇所の構成文化財のごく一部です。

皆さんも是非WEB版で紹介しきれなかった魅力を浴びに行ってみてはいかがでしょうか!

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