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SCP-5862:フォークナーの航跡
Authors: cybersqyd cybersqyd & MalyceGraves MalyceGraves .
Image Credit: コメント参照
翻訳:
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特別収容プロトコル
SCP-5862は現在未収容であり、サイト-86のおよそ400km南/南東に位置しています。財団のコルベットであるSCPSカークがモニター及び適切な収容手順の初期研究の実施のために起用されています。
GoI-3862(「チューリングの怒り」)をSCP-5862に関連した活動の可能性のために、監視されなくてはなりません。
説明
SCP-5862、1671年頃
SCP-5862は17世紀のフリゲートと乗組員の総称であり、高い毒性を持つ感染源であるSCP-5862-Φに感染しています。この感染体はあらゆる非水棲の物体に影響することが観察されています。この効果はあらゆる感染した物質の細胞レベルでの破壊として発現します。
あらゆる既知の金属合金は速やかな酸化を受け、有機素材は高速で分解されます。生きた生物は速やかに発症する壊死性筋膜炎及び著しく加速した細胞の再生を発症します。
船は2本のマストを備えた、5等フリゲートであり、SCP-2862-Aと指定されています。人間の皮膚の帆、漂白した骨の柱と板、腐敗した遺体の船首の像など、船の大部分は生物由来の素材から作られています。第三次英蘭戦争で使用されるために就役したと考えられていますが、正式な記録には就役したことは記されていません。
SCP-5862-Aの現在の船長であるウィリアム・フォークナー卿は、SCP-5862-Bに指定されており、1670年代後半からその役職にあります。彼の身体は劣化が進行しており、約70%の肉は激しい腐敗を示しています。活動状態にある乗組員の大部分も同様の腐敗の状態を示しています。
補遺
発見
2012年04月13日、壊れた神の教会の分派組織であり、GoI-3862に指定されている「チューリングの怒り」に潜入したエージェントからの報告により、財団はSCP-5862の存在を初めて知る事となりました。この組織は元来、既知の、カルキストと疑われる複数の人物への一連の襲撃を成功させ、17人の犠牲者を出したことにより、財団に知られていました。
このとき、エージェントはGoI-3862は「肉に対抗するために多大な助けとなる」サーキックの遺物に関した大規模な作戦を計画していることに気づきました。2012年04月15日、エージェントは大型の異常な武器の貯蔵庫を発見し、MTFスティグマ-9(「自然発生した梃子と滑車、歯車より出いでる」)がGoI-3862の構成員を捕縛し、武器庫を押収するために起用されました。
この作戦は成功し、MTF ϛ-9がSCP-5862の襲撃の計画を回収することになりました。これらの計画では、GoI-3862がSCP-5862に何をしようとしたのかは明らかにはなりませんでしたが、SCP-5862のおおよその場所を入手することができました。
捕縛したGoI-3862のメンバーへの徹底的な尋問が行われましたが、SCP-5862に関する十分な情報は得られませんでした。捕縛されたメンバーは2012年05月23日にGOCに護送されました。
追加研究
SCPF内部メモ
FROM: セサール・イリエスク博士、SCP-5862研究主任
TO: マリアナ・アルメイダ、海洋アノマリー部門管理官
DATE: 2012年05月29日
RE: SCP-5862
GoI-3862から我々が得た情報は、見合うものがあったようです。
財団の監視衛星「ネモの見張り」は、SCP-5862をマーシャル諸島の南南東200kmの、南緯48°██'██.█"、西経136°██'██.█"で発見しました。私は観察と、安全と思われる場合はコンタクトを試みるという計画のもと、カークを起用して搭乗しました。
我々はおよそ24キロメートルの距離を保って彼女を6日間追跡しました。ナンゴロ艦長はSCP-5862に発見されないよう船を水平線下に留め、我々はドローンを使って隠れたまま偵察を行いました。
彼女はボロボロでした。私には一目で、彼女が我々の探しているものだとわかりました。私には彼女がどうやって浮いているのかわかりません。でも確かに浮いていたのです。SCP-5862は全く航海できるようには見えませんでした。それが水に浸かっているのを見ると、相当な水が浸水しているように感じられました。
船は、全く文字通りに、バラバラに分解しつつありました。帆柱にも、舷側にも明らかな腐敗が見て取れ、帆の残骸は糸で吊られたようでした。見た目では何なのかわからない、白い素材が多数見えました。何年にもわたる、間に合せの修理のように見えました。
7日目に、SCP-5862-Aは突然コースを変えて、我々に真っ直ぐ向かってきました。私はナンゴロ艦長に視認できる距離まで接近を許すよう指示し、2012年05月28日にその状態になりました。添付したログはその後のイベントの記録です。
日付: 2012年5月28日
研究者: セサール・イリエスク博士、ナンゴロ艦長
研究対象: SCP-5862
前書: SCP-5862-Aはカークから3kmに移動し、距離を詰め続ける。
[ログ開始]
10:31 - ナンゴロ艦長はSCP-5862-Aと無線通話を試みるが、応答はない。
10:34 - ナンゴロ艦長はSCP-5862-Aと2回め、3回目の無線通話を試みるが、応答はない。
10:38 - SCP-5862-Aはカークからおよそ2kmの距離に到達し、わずかにコースを変えて、カークに向けて舷側を見せる。
10:40 - SCP-5862-Aはカークに一発の警告射撃を行う。それはカークの舳先のおよそ100m前に着水する。ナンゴロ艦長はイリエスク博士と最適な行動を決めるために議論を行う。
10:41 - 2発目の警告射撃がSCP-5862-Aから発射される。それはカークの舷側から50mの地点に着水する。3分以内にカークは片舷全ての射撃の範囲内に入ると予想される。
10:42 - カークは5連発の応射を返し、それはSCP-5862-Aの後部から5mにV字型に着水する。
10:44 - ナンゴロ艦長は一人の船員に手旗信号でカークに敵対の意思はないことを示すよう命令する。
10:45 - 3発目の警告射撃がSCP-5862-Aから射撃される。SCP-5862-Bが先刻のメッセージを理解できたかどうかは不明瞭である。
10:46 - カークからの反応がないことから、SCP-5862-Aは片舷全ての砲を射撃する。軽微なダメージがカークの左舷船体に発生する。
10:47 - ナンゴロ艦長は白旗を上げるように命じる。
[ログ終了]
SCP-5862-Aはカークに50mまで接近しました。フォークナー船長が我々と会話するためだと推測されます。ナンゴロ艦長の同意の元、我々は上部甲板の船員を下げ、私が一人でフォークナー船長と会話するために出ました。
会話のログは以下になります。
日付: 2012年5月28日、10:51
研究者: セサール・イリエスク博士
研究対象: SCP-5862-B
前書: このログはイリエスク博士とSCP-5862-Bの間の会話が終了したあと、カークの監視カメラから書き起こされた。イリエスク博士は上甲板の左舷側付近に立ち、音声拡大装置を用いて会話している。SCP-5862-Bの発話は舳先の監視装置に記録されている。
[ログ開始]
[SCP-5862-Aは様々な種類の腐った木材で作られているように見え、かなりの部分が外見上骨で作られた補修材により修理されている。部分的な、あるいは完全な骨格が船体全体のあちこちにタールのような、しかし明らかに赤い色調の物質とともに埋め込まれているのが見える。]
イリエスク博士: [拡声器ごしに]不明な船舶へ、こちらはSCPSカークのセサール・イリエスク博士だ。我々は──
[精巧なベルトやストラップの集合体を胴体や四肢に巻きつけた背の高い人物がデッキに登ってきたため、博士は発話をやめる。その人物は微かに会釈し、わずかに躊躇してからイリエスクの向かいの舷側に登る。]
SCP-5862-Bの顔は、革製品のような皮膚が、激しく突き出た頬骨の上に張られたように見える。細い腱と筋肉が伸びて下顎を保持しており、SCP-5862-Bが話すたびに屈曲してテラテラと光る。その声は乾いた囁きのようで、船の軋みに混じり辛うじて聞こえる程度だ。
SCP-5862-B: お前がその船の船長か?
イリエスク博士: いや、だが私がこの場の責任者だ。
SCP-5862-B: ならばなぜ逃げない。皆そうする。撃ったのはそのためだ。お前たちを遠ざけるために。
Dr Iliescu: 我々はあなた方の船に興味がある。そして──
SCP-5862-B: では、お前たちはあの委員会の呪われたものどもか?
イリエスク博士: ......委員会?
SCP-5862-B: 異常な積荷に関する正統にして栄光なる委員会The Right Honorable Commission for Unusual Cargo。彼らの魔法の王笏と糞よりも神聖なる物腰で航海して回ることが、彼らとそのガラクタを守るというのか?
イリエスク博士: あー、いいえ、私は個人的には──
SCP-5862-B: 嘘をつくな。お前たちがそうでないとしても、似たようなものだ。これほど近くに来て、恐れない者は他にはいない。
[SCP-5862-Bは肩で船員たちを指し示す仕草をする。]
SCP-5862-B: 奴らがいなければ、奴らが俺たちを守るという約束をしなければ、俺たちはここにはいない。奴らは嘘つきだ。ひとり残らずな。
[SCP-5862-Bは手すり越しに唾を吐く。しかし、その唇からは何の液体も放出されない。]
Dr Iliescu: では、あなた方は──
SCP-5862-B: お前は俺たちが呪われた船で航海したくてしていると思っているのか?船が保たなくなるたびに、お互いを部品として利用して?
イリエスク博士: あなた方はやめ──
SCP-5862-B: 船の苦痛の呻きが下から聞こえて眠れぬ夜を過ごしたことがあるか?俺たちがやむを得ず竜骨を取り替えるために使った船員の呪いの言葉を。壁を取り替えるために使った奴が、海の中の何かが腹をすかせてひと噛りしに来るたびに上げる叫び声を。
イリエスク博士: それは恐ろし──
SCP-5862-B: 仲間の死体の皮を剥いで帆を縫ったことがあるか?骨に痒みを感じ、何日も掻くこともできず、そして悪くなる一方で一瞬の開放もなく、死を願うにいたり、それでも何年も何年も経ってまだ苦しみの中で死ねないことがあるか?
イリエスク博士: 大変気の毒で──
SCP-5862-B: この場を去れ。我らを放ってくれ。お前たちに砲弾を浴びせかける前にな。
後書: この時点でSCP-5862-Bは舷側から離れ、船員たちに出発するように叫ぶ。イリエスク博士が何度も呼びかけても応答せず、船は移動を始める。
我々は約1kmの距離でSCP-5862を追跡する行動に戻りました。さらなる適切な収容手順が確立するまで、観察を続ける予定です。それまでの間、SCP-5862-Aの航跡に残された、様々な脱落物のサンプルを収集し続けています。サンプルはサイト-86で分析するつもりです。それにより、SCP-5862-Φ感染体についてより詳しいことがわかるかもしれません。
その来歴について何らかを解き明かすかもしれない、さらなる文書を同封します。
セサール・イリエスク博士
SCP-5862研究主任
2012年06月06日アップデート -
2012年5月31日、MTF ϛ-9がGoI-3862の小グループがSCP-5862鹵獲の2度目の試みを計画していることを報告しました。このことはイリエスク博士とカークに即座に伝えられ、襲撃に対して警戒態勢に入りました。
戦闘艦であるSCPSコンレフが進路変更し、現地へ向かいましたが、現地の極度に孤立した状況から、交戦があったとしても終結するまでには間に合わないと予測されました。
以下の書き起こしは、イリエスク博士が状況の変化を知らされてから20分以内に、カークからアップロードされたものです。
日付: 2012年5月31日
研究者: セサール・イリエスク博士
研究対象: SCP-5862-B
前書: イリエスク博士がSCP-5862-Bと会話する試みのため、カークはSCP-5862-Aに50mまで接近している。
[ログ開始]
イリエスク博士: フォークナー船長、伝えたいことがあります。
[10秒間の沈黙]
イリエスク博士: 壊れた神の教会と関係のあることだ。
[18秒の沈黙]
イリエスク博士: クソ、MEKHANEの信者についてです。
SCP-5862-B: 申し訳ないが、何で俺があの機械の異端者どもを気にかけねばならないんだ?古い諍いだ。
イリエスク博士: [驚いた様子で]彼らを知っているのですか?
SCP-5862-B: ああ、この航海を初めた頃には知らなかったがな。俺たちは永遠に海を渡っている。意外かもしれねえが、委員会が世界から隠すようなものは、他には見たことがねえんだ。
イリエスク博士: 彼らはあなた方に感染している病原体に関心があります。我々は、彼らはサーキックをそれに感染させようとしていると考えています。
SCP-5862-B: 俺たちはむしろ歓迎だし、取っていっても構わねえぞ。そいつらも腐るだろうがな。
イリエスク博士: 病原体を彼らがばらまいても構わないと考えているのですか?
SCP-5862-B: [自嘲するように笑う]これが最初じゃねえ。俺たちがこんな離れたところにいるには理由があるのさ。
イリエスク博士: それで400年も世界から離れていたというわけですか?静かに海を航海し、必要なものだけを略奪して、誰とも出会わないようにして?メカニトから隠れようとしたのですか?
SCP-5862-B: [よく聞こえない]
イリエスク博士: 何ですって?
SCP-5862-B: まだ時が満ちてはいない。[間を置く]心しておけ、愚か者め。俺達から離れろと2度も言ったはずだ。1度は砲弾で、2度目は俺の不吉な小話でだ。それでも思い留まろうとはしなかったな。ならば、今から見届けることとなろう。
[彼は舷側から離れ、船室へと歩き戻り始める。]
SCP-5862-B: 放っておいてくれ。やらねばならない準備があるのでな。
[ログ終了]
後書: 再び、SCP-5862-Bはコミュニケーションを絶ち、イリエスク博士に応答しなくなる。SCP-5862-Bは船室に引きこもったままであるが、SCP-5862-Aの船員が戦闘準備をしているのが見える。
2日後、カークからもう1本の映像がアップロードされる。
日付: 2012年6月2日
研究者: セサール・イリエスク博士、ナンゴロ艦長
研究対象: SCP-5862-B
前書: この記録はGoI-3862との遭遇後、編集されたCCTVとドローンによる撮影をつなぎ合わせたものである。映像の開始時、4隻の不明な船舶がカークのレーダーシステムに探知され、28ノットで接近している。予測到着時間は20分である。
[ログ開始]
07:41 - 総員配置の警報ライトが振り子のように揺れているのがフレームの端に映る。ナンゴロ艦長は操舵手の後ろに立ち、双眼鏡で外の海を見ている。
07:52 - カークの甲板の砲が接近する船舶に向けて数回警告射撃を行うが、目に見える反応はない。
07:53 - 敵からのミサイル発射が探知される。不明な船舶は敵性戦闘艦として再分類される。カークの近接防御火器が自動的に応射し、接近する4発のミサイル全てを破壊する。
07:55 - ナンゴロ艦長は応射を指示する。4発の中距離ミサイルがカークから発射され、視界は揺れる。
07:58 - 敵艦群はカークからの4発のミサイル全てを回避し破壊し、もう一波のミサイルを発射する。各艦が2発ずつのミサイルを発射している。これらのミサイルは第一波とは異なった動きをし、複雑な軌道を描いてから水中に突入し、魚雷のような角度で推進する。
08:01 - カークの艦橋に複数の衝撃警報が灯り、艦は2度左舷へ傾く。
08:04 - カークの全電源が突然消失する。ビデオフィードは上空のドローンに移る。接近していた攻撃側はカークへの接近ルートから外れ、SCP-5862-Aを迎撃するコースに入る。
08:10 - 襲撃艦群がSCP-5862-Aを囲んでいるのが見えるが、射撃はしない。数体の人影が艦上に見え、武器と思われるものをSCP-5862-Aに向けている。
08:12 - SCP-5862-Aが襲撃艦に射撃する。煙の筋が左舷から伸び、続いて右舷から、2段とも射撃している。不明な艦船群には何の効果も及ぼしていないように見える。
08:19 - 艦船群はSCP5862-Aに到達し、フック付きの縄を使用する。SCP-5862-Aの船体に人影たちがよじ登り、主甲板の高さで乗組員たちと遭遇する。SCP-5862-Bは船室にもう1人の人物と共にいる。
08:20 - 侵入側は即座にPoI-5862-1に射撃する。数発の銃弾がその体に命中し穴を開けるが、ほぼ即座に閉じる。PoI-5862-1はわずかに震え、攻撃者たちに接近する。
08:21 - 液体が攻撃者たちからほとばしり、全員甲板に倒れ、もがき捻れる。さらなる液体が周囲に水たまりを作るのが見え、甲板の木材に吸い込まれる。
08:23 - PoI-5862-1は舷側へと歩き、水に飛び込む。一瞬の後、数本の巨大な触手が海面から突き出し、4隻の攻撃側の艦船を取り囲む。それらは回避しようとするが、巻き付かれ水中に引き込まれる。
08:30 - PoI-5862-1がカークによじ登り、イリエスク博士と数名の保安要員に対応される。彼らは数分の間会話し、その間イリエスク博士は怒りの身振りをしているように見える。
08:41 - イリエスク博士は振り返り歩き去る。PoI-5862-1は頭上を旋回するドローンを見る。彼または彼女が指を鳴らす仕草をすると、一瞬後でビデオ中継が途切れる。
[ログ終了]
後書: SCPSコンクレフは22時間後に現場に到着したが、カークおよびSCP-5862の痕跡は確認できなかった。カークのGPS追跡装置は電源喪失のため使用できず、再接続はされなかった。SCPの近宇宙観測衛星ネットワークを用いた捜索は続行中だが、何も発見できていない。
2012年7月6日、カーク及びその乗組員、イリエスク博士のMIAが宣言された。
アップデート - 2012年06月24日
装飾された金属の筒がサイト-86のセキュリティゲートの外で発見され、以下の手書き文書が内包されていました。
2012年7月24日
紳士諸君、
私ははるか昔に無くしたものを手に入れた。忠義ある船員たちと勇敢なフォークナー船長については心配無用だ。彼らの務めは終わった。
遺憾ながら、私がカークを徴用したことを伝えなくてはならない。彼女は美しい船だ。そして君たちはその奉仕を誇りと思うべきだ。彼女が新たな主人のもとで働き続けていることを知ることが、彼女を失ったことへのちょっとした埋め合わせになるだろう。
私が娘を迎えに行くその時まで、しばし御機嫌よう。
-ルシエン・デュトイト
旧名、マンサットアッパム・クンナ・カラカラン
第二幕: 勝利のために発ちて | 追憶のアディトゥム