■しかく仙道さおり(せんどうさおり)
1975年生まれ。
5歳よりドラム、13歳よりクラシックパーカッションを学ぶ。
東京音楽大学付属高校卒業後、ラテンパーカッションを学ぶ。
19歳よりプロ活動を開始し、数多くのアーティストとの共演や録音に参加している。
現在、自己のユニット林正樹(p)とのデュオ"アルカイック"や長澤紀仁(g)、matsumonica(hrm)とのトリオ"音あそび"、篠田元一(key)、水野正敏(b)とのトリオ"Thprim"など様々な音楽シーンで活躍中。
主な共演者に、小沼ようすけ(g)、coba(acc)、古澤巌(vln)、葉加瀬太郎(vln)、長谷川きよし(vo.g)など。DVD「大人の楽器生活 カホン、ジャンベの嗜み」、教則本「仙道さおりのリズム図鑑」(アトス・インターナショナル)。
ホームページ http://www.c-a-s-net.co.jp/saoli/
文・インタビュー 佐藤ヒロオ(さとう ひろお)
荻窪ルースター http://ogikubo-rooster.com
■しかくまず仙道さんにインタビューする前に読者の方々に仙道さんがカホンを叩いている42秒ほどのYOUTUBEをご覧いただきたいと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=QWDv0BLArRY
はい、というわけで、これで仙道さおりさんとカホンを一気にご覧頂くことができました。今日はよろしくお願いします。
あはは。私はアナログ人間なんですけど、まさかインタビューでこういう始まり方をするなんてインターネットの時代ですね。
■しかくそうですね。この「先輩音楽人に聞け」はまさにそのインターネットを利用してご覧頂いているのでこの始まり方は、雑誌だったら難しいですよね。さて、最初にこの動画のカホンについて教えていただきたいのですが。
はい。見た目の通り、かホンって箱なんですよ。スペイン語で箱。フラメンコで使われて広まった楽器なんです。
中は空洞で後ろに丸い穴が空いてます。
手で前面と側面を叩くんですけど、端っこは高い音がして、真ん中は低い音がします。
でドラムのスネアみたいにスナッピーが中に入っているので叩く位置によって本当にスネアのような音がしたり、バスドラみたいな音がしたり、これ一台でドラムみたいなことができるんですよ。
値段も1万円代からあるし、持ち運びも楽。人気が出るのもうなづけます。
■しかく仙道さんのカホンの教則DVDが大ヒットしましたし、仙道モデルのカホンも売れていますので、その影響でカホンを始めた人も多いでしょうね。
その意味では仙道さんはカホン奏者だと思われがちですが、パーカッション全般ですよね。
パーカッションを始めるきっかけはなんだったのでしょうか。
父親はクラシックギターをやってほしかったらしんですけど、私、手が小さいんですよー。
で、父はリズム感がないので子供にはリズム感を、と思ったらしく、5歳からドラムを教わるようになりました。
でもね、ドラムの椅子に座ると足が届かなくてペダル踏めなかったんです(笑)。
で、音楽高校行ってクラシックの勉強ばかり。
■しかくなるほど子供の頃からリズムや音楽理論とかやっていたわけですね。
はい。実は私、成績が一番だったんですよ...。
あ、下から一番ですけど(笑)。
ずっとやってきたドラムもなかなか上達しなくって、「あー、ドラムでは食べていけないなあ」と思いました。
ちょうどその頃、世界の音楽を聴くようになって、そこでコンガの音を聴いて「あ、これだ!」って感じました。
■しかくそれでパーカッションをやろうと...。
そうなんです。
で、伊達弦さんにコンガを習い始めました。
伊達さんはラテンパーカッションの人なんです。
それからブラジル音楽はドラマーの吉田和雄さんからいっぱい教わりました。
リズムって国や音楽のジャンルで全然違うんですけど、もう面白くて。
いろんな音楽を知れば知るほど、もう勉強・勉強って感じじゃなくて、面白いって感じになりました。
■しかく楽しいって思えるものに出会うと勉強が辛いものじゃなくなるんでしょうね。
夢中って感じですねー。楽しいから何時間でも練習できちゃう。