The Pragmatic Bookshelfで Programming Rubyの3rd editionが売られていたので そのPDF版を買った
例によってベータ版ということで 現在はPartIIまで改定されたものが入手できる 2nd editionのPDF版を買ったユーザということで 本来25ドルのPDF版が12ドル.5およそ1,200円で購入できた 書籍とPDF版のコンボはおよそ60ドルになる 日本語版はおそらく8,000円前後になるだろうから 1,200円で同じ内容のものが手に入るというのは すごく得した気分だ
このサイトおよび販売方法は本当によくできていて 出版の近未来というものをここに感じずにはいられない その特徴は
ポイントとしては作者と読者の距離が近いということであり その結果 1. インタラクティブに読者の声を次のリリースに反映できる 1. 価格を安くできる 1. 販売スタイルを柔軟にできる というメリットが生まれている
このメリットは確かにこの種の技術書では特に有効だけど 他の書籍例えば小説などでも 作者および読者にとってメリットがあると思う
海外のテレビドラマシリーズ例えばLOSTや冬ソナでは オフィシャルサイトを通して ユーザと製作者との間のインタラクションが 作品の後の行方に影響を与えていたらしいので 書籍の世界にも同様のことが起きるのだろう
現在の日本での作家の取り分は売価の10%程度と聞く このようなシステムは流通コストを大幅に引き下げ 販売価格を引き下げても 作者に相応の利益をもたらす可能性がある これこそ作者・読者共に仕合せになれるwin-winの状況だ
通常新しい物事を理解するときに取る手法は
その道の先人(エキスパート)に聞くことだ
先人はその全体像を知っており
巧みな言葉を使って
初学者を理解の先に導こうとする
印刷および流通技術が発達した現代では
初学者は書籍という形でその恩恵にあずかれる
書籍を読み進めていく過程で
初学者は先人の言葉に何度も頷き
最後のページを閉じたときに
その物事のすべてを
自分の理解として獲得したと錯覚する
ところが実際にその物事に触れてみると
自分が依然として何もできないという事実に驚愕する
その新しい物事に既にアクセスできる状態にあるならば
そこにアクセスしその挙動を観察し実行してみる
その結果から湧き上がる自然な疑問こそが
真の理解への第一歩に違いない
しかし僕はそのことを直ぐに忘れてしまう
いや
これは僕だけの問題ではなくて
情報化社会におけるリスクの問題なのかもしれない