柳川貴司展
シリーズ「すむところ」は、生き物が生活する場(器)をイメージし、自然と人工物の融合など、地球を含め、地球上のあらゆる集合体を寄せ木法で表現した作 品です。技術的には、鋭く切り込んだエッジと、単純化された曲線とで織り成す形や、そこから生まれた木目の流れなど、木でなければできない表現を意識した 作品になっています。
柳川貴司
は、2004年頃から「すむところ」シリーズを制作しています。写真では小さく見えますが、どれも人間の背丈以上のものや直径3メートルのものなど迫力せ
まる大作です。どうやってこの大きな作品を画廊に入れたのかとしばしば聞かれますが、実はこれは50〜60ピース以上の木片の集合体で、画廊の中で組み立
てます。
1ピースでも欠けたら作品が成立しないのです。それは地球上のあらゆるものがお互いを必要としながら存在していることに重なります。今回は、25平米の画廊空間に高さ175cm、直径265cmの作品が1つ、でんと収まります。