「天の果実—新たな共生の芸術をもとめてー」vol.1
坂本龍彦展
会 期:
2009年9月28日(月)〜10月3日(土)
時 間:
11:00 〜 19:00(最終日17:00まで)
会 場:
ギャルリー志門 GALERIE SHIMON
東京都中央区銀座6-13-7 新保ビル3F
TEL:03-3541-2511
「天の果実 -新たな共生の芸術をもとめて-」序文
『21世紀の芸術をシュタイナーと考える』
昨年ギャルリー志門での安藤栄作・鈴木蛙土二人展の会場で、彼らと画廊主の深井氏とシュタイナーについての話が弾んだことをきっかけに、この連続個展が企
画された。そのときの話題は、ヨーゼフ・ボイスの背後に見えるシュタイナーの思想のこと、その根本に古代から貫かれている自然と人間存在の連続性について
の深い経験と思索が横たわっていることなど、とりとめはなかったと思う。しかしその場の4人にとっては、タガが外れたように亀裂の入った世界の奥底から、
漏れ出ることを止められなくなった光のような、夜明けのような希望が感じられた。この感覚は、実はもっと多くの人たちと共有できるのではないか、物質文明
であった20世紀はすでに終ったのだから...。そのような呼びかけに応じてくれた6人の作家の作品は、新たな光の下に置くことによって、これまでとは異なる
世界を開いてくれるだろう。
坂本龍彦氏は徹底して物質としての絵具を発掘して、幻ではない生命を証明しようとする。安藤栄作氏は、木がそのまま霊であった時代の感性を私たちによみが
えらせてくれる。松井貞文氏は、からみあう紙と墨の狭間で、宇宙の始まりでもあるイメージの出現に立ち会おうとしている。のはらかずみ氏のステンレスバッ
トは、21世紀の額縁として科学の芸術化を暗示する。井坂健一郎氏は、写真という最も20世紀的なメディアが、実は光という最も霊的な力によって世界を写
すものだったことに気づかせてくれる。酒井信次氏の、石、木、紙という素材はそれぞれ、鉱物=大地、天と地の仲介者、人間の技術=薄っぺらな精神という主
題そのものに直結している。これらの私の勝手な印象は、個展会場で、またシンポジウムの中で確認していただければと思う。
(小泉晋弥/茨城大学教授・美術評論家)
なす 2008年 ×ばつ73cm
パネル 油彩他
ラベンダー 2009年 ×ばつ73cm
パネル 油彩他
するめ 2006年 ×ばつ73cm
パネル 油彩
1まつむしそう 2006年 ×ばつ73cm
パネル 油彩他
技法材料抽象 2004年 ×ばつ93cm
パネル 油彩
淡路の干しダコ 2006年 ×ばつ35
パネル 油彩
あじのひらき 2009年 ×ばつ31
画用紙 鉛筆他
カンガルーポー 2009年 ×ばつ31
画用紙 鉛筆他
せみのぬけがら 2009年 ×ばつ31
画用紙 鉛筆他
TOMBO 2006年 ×ばつ51.5cm
パネル 油彩他
作家略歴
経歴
多摩美術大学油画科修士課程修了
JIAS日本国際美術家協会会員
仏テーラー財団美術家協会会員
国内外で展覧会・コレクション多数
シンポジウム
パネリスト:
小泉晋弥(茨城大学教授・美術評論家)
テーマ:
『21世紀の芸術をシュタイナーと考える』
前 期:
10月3日(土)5:30.pm〜小泉晋弥+坂本龍彦 安藤栄作 のはらかずみ
後 期:
10月31日(土)5:30.pm〜小泉晋弥+松井貞文 井坂健一郎 酒井信次
懇親会:
ビオディナミワインパーティー 各7:30.pm〜
※(注記)ビオディナミ=シュタイナーが提唱した農法。化学肥料を使わず月や惑星の動きに合わせて葡萄を栽培する。
ワイン選定:深井美子(日本ソムリエ協会認定ソムリエール)
※(注記)ビオワインの他に普通のワインもご用意いたしますので飲み比べることができます。
・会場:ギャルリー志門
・定員25名
◎にじゅうまる要予約 お申し込み・お問い合わせ 03-3541-2511