地政学リスクが増大し、資源価格が高騰する中、エネルギーの安定供給には化石燃料開発が引き続き重要であり、継続的な開発にあたっては、CCS等の脱炭素化対策の実施がこれまで以上に求められています。油ガス田や石炭開発における脱炭素化の取組を促進するため、支援を強化します。
脱炭素化の取組を行う石油・天然ガス上流開発案件に対する資金的支援
計画:
石油・天然ガス上流開発案件に付随する気候変動に配慮した取組について、案件に対する債務保証料率の引き下げ(0.2%)を行うとともに、その他の新たな優遇策の導入など、さらなる支援の強化を検討します。
実施状況:
さらなる支援充実に向け、企業や業界団体からのニーズ等を調査し、具体的な制度の検討を進めています。
リスクマネー供給等では、全フェーズを視野に入れて更なる支援強化を検討
リスクマネー供給等では、全フェーズを視野に入れて更なる支援強化を検討
炭鉱開発・操業における脱炭素化取組に対する現場技術支援
計画:
石炭資源の探鉱から開発、生産、リハビリテーションに至る一貫したプロセスの中で脱炭素化を促進していくことが重要であるという認識に立ち、産官学や産炭国との連携をより一層強化し、技術開発及び現場支援に取り組みます。石炭層へのCO2の地下貯留に適する炭層形状・炭質の調査・評価に係る共同調査を実施します。
実施状況:
石炭層へのCO2の地下貯留については、国内の研究機関、大学と基礎的な共同研究を実施しています。
バイオマスの製造、改質、燃料化技術に関する調査の実施
計画:
石炭火力発電所及び鉄鋼業におけるバイオマスの有効かつ適切な活用について実機試験を含めた検討を行います。また、バイオマス混焼に利用可能で、土地利用効率が高く、生育が早い草本系植物の石炭鉱山遊休地・跡地における植栽事業の検討等、石炭鉱山における温室効果ガス削減に資する調査を実施します。
実施状況:
バイオマス改質事業では、令和4年度までの成果をもとに、操業炭鉱でのGHG排出量調査や植栽試験データ解析等を行うことで、植栽によるGHG削減量の算定及び植栽によるバイオマス燃料等の事業性について検討しています。
製鉄バイオマス事業では、令和4年度までの成果をもとに、事業化に向けたバイオマス原料の追加検討、バイオマス炭材製造プロセスの詳細設計・事業性評価、バイオマス炭材の実用性評価のための実機転炉試験を行っています。
(参考)