音声広報CD「明日への声」トラックナンバー3 vol.102(令和7年(2025年)3月発行)
(イントロダクション:女性ナレーター)
近年、国際的な緊張の高まりを背景に、北朝鮮が過去に例を見ない頻度で弾道ミサイルの発射を繰り返しており、弾道ミサイルが日本の上空を通過する事案も起こっています。弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合に、どのように情報伝達がされるのか、また、そうした情報が届いたときの適切な避難行動について説明します。
(本文:Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)
Q1:弾道ミサイルの飛来情報は、どのように伝達されますか?
A1:弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下又は上空を通過する可能性がある場合に、政府が24時間いつでも全国瞬時警報システム「Jアラート」を使用し、注意が必要な地域の住民に避難を呼びかけます。屋外スピーカーなどから警報が流れるほか、携帯電話に緊急速報メールを配信します。
Q2:Jアラートについて詳しく教えてください。
A2:Jアラートは、弾道ミサイル情報や緊急地震速報、大津波警報など、対処に時間的余裕のない事態に関する情報をエリアメール・緊急速報メールとして携帯電話などに配信したり、防災行政無線により屋外スピーカーから警報を流したりして、国民へ瞬時に伝達するシステムです。
Q3:弾道ミサイルが飛来するまでの時間はどれくらいですか?
A3:弾道ミサイルは、発射されてからわずか10分もしないうちに飛来する可能性があります。ミサイル飛来のメッセージが流れたら、直ちに避難行動をとりましょう。
Q4:ミサイル飛来のメッセージが流れたら、どのような避難行動をとるべきですか?
A4:まず、屋外にいる場合ですが、ミサイル着弾時の爆風や破片などの被害を避けるため、近くの建物か地下に避難しましょう。ミサイル攻撃による爆風などによる被害を軽減するための一時的な避難施設として指定された緊急一時避難施設を始め、コンクリート造りの頑丈な建物への避難が望ましいですが、近くに見当たらなければ、とにかく建物内に逃げることを優先しましょう。近くに建物がない場合は、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守りましょう。田園地帯では、農業用水やコンクリート製の橋の下などに身を隠しましょう。
Q5:屋内にいる場合はどのような避難行動をとるべきですか?
A5:屋内にいる場合は、爆風で壊れた窓ガラスなどで被害を受けないよう、できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動しましょう。また、窓ガラスの散乱によってけがをしないよう、カーテンを閉めるようにしてください。
Q6:車や電車に乗っている場合はどのような避難行動をとるべきですか?
A6:車に乗っている場合は、ガソリンなどに引火するおそれがあるので、車を止めて緊急一時避難施設に避難してください。周囲に緊急一時避難施設がない場合は、車から離れて地面に伏せて、頭部を守ってください。電車に乗っている場合は、爆風により窓が割れるおそれがあるので、窓から離れた中央に移動し、姿勢を低くして、身を守る姿勢をとりましょう。
Q7:緊急一時避難施設はどこにありますか?
A7:インターネットで「内閣官房 国民保護ポータルサイト」と検索すると全国の避難施設を確認できます。近くの避難施設の場所を確認しておきましょう。なお、近くに緊急一時避難施設がない場合は、無理に離れた避難施設に向かう必要はありません。近くの建物や地下への避難、物陰に身を隠す、地面に伏せて頭部を守るといった行動を優先しましょう。
(エンディング:女性ナレーター)
弾道ミサイルはいつ発射されるか分かりません。先ほど説明した状況別の避難行動を覚えておくとともに、ご自宅や通勤・通学先の近くにある緊急一時避難施設の位置を事前によく確認しておきましょう。詳細は政府広報オンラインで解説しています。「政府広報 弾道ミサイル」で検索してみてください。