音声広報CD「明日への声」トラックナンバー2 vol.101(令和7年(2025年)1月発行)
〈イントロダクション:女性ナレーター〉
2024年12月2日以降、従来の健康保険証は新たに発行されなくなり、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行しました。マイナ保険証の使い方やメリット、安全性や、まだマイナ保険証をお持ちでない場合の医療機関や薬局の受診方法について分かりやすく紹介します。
(本文 Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)
Q1:マイナ保険証とは、どういうものですか?
A1:マイナ保険証は、健康保険証の機能を搭載したマイナンバーカードのことです。マイナンバーカードを健康保険証として利用するに当たっては、利用登録が必要です。医療機関や薬局の受付窓口に設置されている顔認証付きカードリーダーや、マイナポータル、セブン銀行ATMでも行うことができます。利用登録が完了すると、すぐに従来の健康保険証の代わりに利用できます。
Q2:12月2日以降に医療機関や薬局を受診する際、まだマイナンバーカードを持っていない場合はどうすれば良いですか?
A2:お手元にある従来の健康保険証は、有効期限までの間、最長で1年間使用可能です。健康保険証の有効期限がそれより前に切れる場合や、転職・転居などで保険者の異動が生じた場合は、その時点まで使用可能です。また、マイナンバーカードを健康保険証として利用登録されていないかた全てに、従来の健康保険証の有効期限が切れる前に「資格確認書」が申請によらず無償で交付されます。医療機関や薬局の受付窓口で「資格確認書」を提示することで、これまでどおりの保険診療を受けられます。
Q3:「資格確認書」が交付されるのはマイナンバーカードを健康保険証として利用登録されていないかただけですか?
A3:マイナンバーカードを健康保険証として利用登録されていないかた以外にも、2025年7月末までの暫定的な運用として、75歳以上のかたが加入する後期高齢者医療制度の被保険者で、新たに後期高齢者医療制度の被保険者になったかたや、転居で保険者の異動が生じたかたには、申請によらず「資格確認書」が交付されます。また、ご高齢のかたや障害をお持ちのかたでマイナンバーカードでの受診などが困難なかたについても、保険者に申請いただくことで「資格確認書」が交付されます。交付の対象となるかたについて、詳しくは政府広報オンラインで解説していますので、「政府広報 マイナ保険証」で検索してみてください。
Q4:マイナ保険証で医療機関や薬局を受診する場合の、利用方法を教えてください。
A4:マイナ保険証は、医療機関や薬局で、次のステップで簡単に利用できます。
1マイナンバーカードを顔認証付きカードリーダーに置く。
2顔認証を行うか、マイナンバーカード申請時に設定した4桁の暗証番号を入力する。
3診療、薬剤や特定健診情報などを医療機関などへ提供することについて確認し同意するかどうかを選択する。
4受付を完了したらマイナンバーカードを忘れずに取って、呼び出しを待つ。
なお、3の診療・薬剤・特定健診情報などの提供は、受診する医療機関や薬局ごとに毎回患者に対して同意確認が行われます。視覚障害があるかたについては、顔認証を行うことや暗証番号の入力などが困難な場合も多くあるかと思います。この場合には、マイナンバーカードを顔認証付きカードリーダーに置いていただくことは必要となりますが、「目視確認モード」という機能により本人確認が実施できますので、ご安心ください。この「目視確認モード」とは、医療機関や薬局の職員がマイナンバーカードの顔写真と患者本人が同一であるかを目視で確認することで、顔認証並びに4桁の暗証番号による本人確認を省略することができます。さらに、「目視確認モード」でなくても、先ほどお伝えしたとおり、マイナンバーカードでの受診にご不安があり、難しいと感じられた場合は、申請いただくことで「資格確認書」が無償で交付されますので、これまでどおり医療にかかることができます。
Q5:マイナ保険証にはどのようなメリットがありますか?
A5:マイナ保険証を利用すると、過去の薬の情報や特定健診などの結果を、本人の同意があれば医師や薬剤師などに共有でき、正確なデータに基づく診療・薬の処方が受けられます。薬の飲み合わせや分量の調整がしやすくなり、旅行や引っ越しで初めての医療機関や薬局を受診する際にも安心です。また、医療機関や薬局での窓口での支払いが高額になる場合に、限度額適用認定証を提示しなくても、窓口で限度額を超える支払いが不要になるので、急なけがや病気で手術や入院が必要になった場合にも安心して医療を受けられます。
Q6:マイナ保険証は安全ですか?
A6:はい。冒頭でお伝えしたように、マイナ保険証は、健康保険証の機能を搭載したマイナンバーカードのことですが、まず、他人がマイナンバーカードを使って手続きをすることはできません。マイナンバーカードを使って手続きをするには、顔認証か4桁の暗証番号の入力が必要で、一定回数間違うと機能がロックされます。医療機関や薬局での受付の際には、マイナンバーカードのICチップ内の「電子証明書」を利用して情報を照会するため、ご自身の診療情報がマイナンバーと紐づけられません。
また、ICチップには、税や年金、過去の医療情報など、プライバシー性の高い情報は入っておらず、仮にマイナンバーカードを落としたり失くしたりした場合でも、プライバシー性の高い情報が流出することはありません。さらに、ICチップの情報を不正に読み出そうとするとチップが壊れるセキュリティー対策も施されています。
〈エンディング:女性ナレーター〉
マイナ保険証をお持ちでない場合も、従来の健康保険証や資格確認書により医療機関や薬局を受診できますが、マイナ保険証には多くのメリットもあります。医療機関や薬局の顔認証付きカードリーダーで簡単に利用できますので、是非ご検討ください。