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【ボクシング】全日本新人王決定戦に出場の島田ネン、デビュー2戦で知ったスピードの大事さ「家族のためにも頑張りたい。強くなって生活を助けたい」

2025年12月10日 06時00分

全日本新人王決定戦に向け練習する島田ネン


◇「羽ばたけ中部勢」
新人ボクサーの登竜門、全日本新人王決定戦が20日に東京・後楽園ホールで行われる。中日本地区からただ一人、決定戦に駒を進めたのがスーパーライト級の島田ネン(23)=とよはしジム=。4戦4勝(3KO)のハードパンチャーは「100%、勝つ自信があります」と言葉に力を込める。
勝てば全日本新人王のタイトルに加え、日本ランクも手にできる一戦。島田は大事な試合を前にしても「いつもリングに上がる時にはアドレナリンが出る。それまでは落ち着いてできれば」と冷静だった。
デビューから2戦は、いずれも1回TKO勝ち。ただ、3戦目となった10月の中日本・西部日本新人王対抗戦は判定での辛勝だった。序盤こそ攻勢に出たがスタミナが切れ、後半に巻き返された。「あの試合のおかげで自分の悪いところを見ることができた」。苦しんだからこそ、新たな気付きがあった。
以前はパワーに頼ることが多かった。ただ、それだけでは通用しない。「スピードの大事さを思い知った」。サンドバッグやシャドーから速さを意識して練習するようになり、体力強化も兼ねてダッシュなどのメニューも積極的に取り入れた。その結果、11月の西軍代表決定戦では圧巻の2回TKO勝利を収めた。
ボクシングを始めたのは8歳。ブラジルでアマチュアボクサーだった父・ペレイラさんの指導の下、汗を流してきた。驚きなのが、3年前にとよはしジムの門をたたくまで、ずっと練習場所は公園だったことだ。
目標もなく取り組んでいたが、「20歳のころに、このままだとダメだなと思った」。一念発起し、プロボクサーを目指すことを決意。理想は、元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン(米国)で、よく映像を見ているという。
「家族のためにもボクシングを頑張りたい。強くなって生活を助けたい。今の目標は、まずは日本チャンピオンになること」。リングネームのネンは、ポルトガル語で赤ちゃんの意味。実際、まだまだこれからの存在だ。全日本新人王を通過点に、ボクシング人生を駆け上がっていく。
▼島田ネン(しまだ・ねん、本名は島田ウェスレイ) 2002年10月23日生まれ、愛知県豊橋市出身の23歳。身長175センチ。8歳の時に父の指導の下、ボクシングを始める。24年11月にプロテスト合格。5月にデビューし、プロ成績は4戦4勝(3KO)。

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