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RICOH imagine. change.
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空間データ作成・利活用AIソリューション

人と建物をデータでつなぎ、より快適で効率的な維持管理を支える

背景

建物や施設の維持管理においては、ライフサイクルコストの最適化、設備資産の長寿命化、現場の生産性向上などを目的として、さまざまなデータを整備・分析し、適切な判断を行う必要があります。

しかし、次のような問題が存在します。

  • 図面、写真、設備台帳といった現場の情報は断片的・不完全な場合が多く、特に古い施設では、図面などの情報が不足していたり、増改築によるレイアウト変更で既存データと実際の構造が異なっていたりするケースが多い
  • 社内で維持管理に携わる複数部門で情報がサイロ化し、調査や情報共有に時間・手間がかかる
  • 紙文書をPDF化するといった、情報をデジタル化するだけのサービスでは、情報同士の関係性を把握しにくく、管理の手間や不整合が発生する可能性がある

これらの問題を解決するためには、単なるデジタル化にとどまらず、情報を統合し、設備の位置関係や空間的な配置まで一元管理できる仕組みが必要です。

解決したこと

リコーは設備が置かれた空間全体をデジタルツインとして再現し、設備ごとの情報を統合・可視化することで、より直感的かつ効率的な管理を可能にします。例えば、設備の故障履歴やメンテナンス情報を空間情報と紐付けることで、点検作業の最適ルートを自動提案したり、部門間の情報共有をリアルタイム化したりすることができます。これにより、調査作業の負担が軽減されるだけでなく、異常検知や予防保全の精度も向上し、結果として設備のライフサイクルコスト削減や長期的な資産価値の最大化につながります。

建物のデジタル化を総合的に支援

施設を撮影し、3次元復元技術を活用してデジタルツインを構築することで、建物の最新状態を正確に把握できるようになります。さらに、360度画像と統合したインタラクティブな3次元ビューワーを提供することで、従来の図面や台帳がなくても、施設内の状況を直感的に確認・管理できる環境を実現しました。

このデジタルツインを表示するビューワーは、3D空間上にメモを残したり、距離を計測したりする基本機能を備えています。また、設備や業務に関する画像・文書、台帳などの他システムと連携した情報を登録できる統合管理プラットフォームとして機能し、施設管理を効率化します。

さらに、時系列で空間の変化を記録・閲覧できる「タイムライン機能」により、設備の更新履歴や工事の進捗が把握できます。加えて、フロアや部屋ごとのアクセス制御を設定できるため、関係者ごとに適切な情報を共有できる環境を提供します。

また、ビューワーはPCやタブレット、スマートフォンのWebブラウザで利用できるため、遠隔地の関係者ともリアルタイムでデジタルツインを共有することで、現場に行かずとも施設の状況を確認できるようになります。これにより、スムーズな情報共有と迅速な意思決定が可能となります。

ビューワー上の設備情報から設備台帳ソフト、IoT機器の計測値、作業員のコメント、設備マニュアルなどを参照することができます

デジタルダッシュボードとしてのデジタルツイン *IoT:Internet of Thingsの略

リコーは、デジタルツインの構築だけでなく、業務フロー分析、カスタマージャーニーマップ作成、要件定義を行うなど空間のデジタル化にまつわるお客様の課題に向き合い、UX(ユーザーエクスペリエンス)に則してお客様に寄り添いながら、業務課題解決を総合的に支援します。

業務分析・要件定義、撮影、デジタルツイン化、データの紐づけによるデジタルダッシュボード化、AIとの対話までお客様に伴走しながら、業務課題解決を総合的に支援します

ソリューションフロー

設備検出から対話までAIによるデジタルツインの活用

空間の利活用AIでは、専用ビューワーに登録されたさまざまな情報を組み合わせて新しい価値を生み出します。例えば、設備自動検出AIは、撮影・復元したデータから設備の有無や形状を認識できます。その設備に点検記録や取扱説明書などの情報を登録することにより、業務に有効活用できます。

また、生成AIを用いた、空間との対話機能を実装しています。これは、現場で働く人が、チャットでその設備や空間について質問すると、過去に蓄積された情報をもとにデジタルツインが解決案を提示する機能です。これにより、熟練者の負担軽減や、技術継承にも貢献します。

リコーは、このようなAIのオーダーメイドだけでなく、活用や導入に関するコンサルティングも行います。

技術の特徴

360度画像と3次元スキャンデータの統合処理技術

本技術は、カメラやレーザースキャナーで取得した点群データと360度画像を統合し、デジタルツインを直感的に扱えるようにするものです。多様なデバイスのデータに対応しており、お客様の状況に応じて最適なデバイスを自由に選定してデータ取得と更新ができます。これには、複写機やカメラの開発で培った画像処理技術が活かされています。

さらに、独自のAI技術を活用した、デジタルツイン生成の低コスト化を実現しています。加えて、活用場面に応じて、空間内の設備をCADで取り扱える3次元形状モデルとして作成することも可能です。

RICOH THETAのほか、ウェアラブル型レーザースキャナーやドローンに搭載したカメラなどからデジタルツインが簡単に作成できます。そして、データ処理技術により、パソコン、タブレット、スマートフォンから、ブラウザベースで3Dと360度画像の閲覧が可能です。

360度画像と3次元スキャンデータの統合処理

利活用AI

リコーのAI技術は、さまざまな業種領域で価値を提供してきました。RICOH THETAで撮影した画像を中心に、多種多様な現場のデータを活用に導く画像AI技術は、デジタルツインの業務への利活用でも強みを発揮します。設備の自動検出、空間との対話、搬入出経路シミュレーションなどの機能をお客様との共創で実現しています。

空間との対話 (AIが設備・空間の質問に回答)

経路シミュレーション(搬入物の大きさなどの条件を設定し、搬入出経路のシミュレーションが可能)

リコーの想い

デジタル化された空間とはたらく人をつなぐことで、単純な業務効率化に留まらず、業務フロー全体を変革し、お客様の新しい"はたらく"に寄り添います。

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