◎にじゅうまる設備の紹介
釜房ダムには、いろいろな目的のために使う水を集め取る取水設備のほか、洪水時等などの水量調節のため水を下流に流すためのゲート(水門)などがあります。
ここからダムの水を集め取り放流管を通して放流バルブや碁石用水(ごいしようすい)路に水を流します。
かんがい期に必要なダム湖の上の層のあたたかい水だけを水門により取水することができます。
ゲートの大きさ ×ばつ4.1m/門
取水方式 多段式4門
大洪水となる雨が降った場合にコンジットゲートに加えて開ける水門で、ダムの上に4門あります。
ゲートの大きさ ×ばつ8.9m/門
放流能力 225立方メートル秒/門
(900立方メートル秒:4門)
雨が降り続いて、たくさんの水を下流に流してダムの水を調節する必要がある時に使う水門で、ダムの中に3門あります。
ゲートの大きさ ×ばつ4.4m/門
放流能力 320立方メートル秒/門(960立方メートル秒:3門)
ダムの水を下流に流す大きな蛇口みたいなもので、雨が降ってダムに貯まっている水の量を調節する時、最初に流す設備です。
バルブの直径 1.2m
最大放流量 10立方メートル/秒
ここから集め取った水をダム直下流の低い所にある発電所に流し、水車を回して発電してします。
●くろまる東北電力取水設備・発電設備
最大出力 1,200kW
最大使用水量 6.0立方メートル/秒
●くろまる釜房ダム管理用取水設備・発電設備
最大出力 72kw 最大使用水量 0.938立方メートル/秒 最大有効落差 10.69メートル
ここから集め取った水は、下流約10km先にある茂庭の浄水場に送られてから、水道水となります。
1日に取る水の量(最大)
196,100立方メートル
仙台市上水道には、釜房ダムから直接取水する茂庭浄水場があります。仙台市が都市として大きく成長するにつれ、給水量も増えているため、釜房ダムは仙台市上水道の基幹として大変重要なものとなっています。
茂庭浄水場
名取川頭首工
都市が拡大するにつれて、水の使用量は年々増えています。
川の水量や水の必要な量は季節によって変化するため、釜房ダムは毎日、水をたくわえたり放流したりの調節をしながら、暮らしに必要な水を送りだしています。釜房ダムが一日で供給する水の量は生活用水と工業用水だけで約33.5万m3(約3.7日分で東京ドームが満杯になる量)にもなります。
利水状況図