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ホーム > 研究・産学官連携 > お知らせ > MBT新型コロナ感染対策の研究成果について(2)

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MBT新型コロナ感染対策の研究結果について(2)

報告日 令和3年2月24日
試験依頼者 株式会社ブレス 様 (大阪府大阪市)
試験依頼品 オールチタンAT254-V(高濃度2)加工したガラス板(50 mm x 50 mm)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社ブレスからの受託研究により、オールチタンAT254-V(高濃度2)加工したガラス板が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 オールチタンAT254-V(高濃度2)加工したガラス板に新型コロナウイルスを接種し、4cm角のフィルムで被覆しました。それぞれ10分、30分、1時間、2時間の作用時間後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。
研究成果 オールチタンAT254-V(高濃度2)加工のガラス板に1.95x 106 PFU/sample のウイルスを接触させると、2 時間後で1.38 x 103 PFU/sample(減少率99.887%)へと感染価が減少しました(図1)。

[画像:ブレス様]

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験で使用したオールチタンAT254-V(高濃度2)加工したガラス板は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に接触させることにより不活化することが判明しました。本試験品を使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。
報告日 令和3年2月16日
試験依頼者 株式会社オーディオテクニカ 様
試験依頼品 オゾナイザ搭載マイククリーナー(型番:AT-MC7,AT-MOC1)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社オーディオテクニカからの受託研究により、オゾナイザ搭載マイククリーナーが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

オゾナイザ搭載マイククリーナーのマイク頭部設置場所にウイルス付着のシャーレを静置し、オゾナイザから発生するオゾンを5分、20分、60分照射後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。(注記)なお全試験はAT-MC7を用いて行った。

研究成果

マイク頭部設置場所に静置した8.50 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスに対しオゾナイザ搭載マイククリーナーでオゾンを照射することで、5 分後に8.50 x 104 PFU/ml(減少率 98.721%)、20分後に6.75x 103 PFU/ml(減少率99.890%)、60 分後に8.50 x 102 PFU/ml(減少率 99.984%)へと感染価が減少しました(図1)。

[画像:オーディオテクニカ様]

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験で使用したオゾナイザ搭載マイククリーナーにて生成したオゾンは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験器を用いることにより、マイク頭部の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。
報告日 令和3年2月16日
試験依頼者 株式会社サンクレスト 様 (大阪府東大阪市)
試験依頼品 1 銅含有アルコール
2 銅含有アルコール付着のステンレス板
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社サンクレストからの受託研究により、銅含有アルコール、銅含有アルコール付着のステンレス板が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

【試験1(1銅含有アルコール)】
銅含有アルコールにウイルス液を混合させ、1分間静置しました。作用時間後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。


【試験2(2銅含有アルコール付着のステンレス板)】
銅含有アルコールをステンレス板上にスプレーで滴下してなじませ、室内で1 週間乾燥させ静置した試験品に新型コロナウイルスを接種しました。5分、1時間、3時間の作用時間後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。


なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

【試験1】銅含有アルコールを6.75 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスに作用させると、1 分後に検出限界の<1.00 x 102 PFU/ml(減少率>99.998%)まで感染価が減少しました(図1)。

[画像:サンクレスト1]

図1.試験1 におけるウイルス感染価の推移


【試験2】 銅含有アルコール付着のステンレス板に1.30 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスを接触させると、5 分後に検出限界の<5.00 x 101 PFU/ml(減少率>99.994%)まで感染価が減少しました(図2)。

[画像:サンクレスト2]
図2.試験2におけるウイルス感染価の推移

考察 試験で使用した銅含有アルコール、銅含有アルコール付着のステンレス板は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を速やかに不活化することが判明しました。本試験品を使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。
報告日 令和3年2月12日
試験依頼者 株式会社HB コーポレーション 様 (大阪府大阪市)
試験品

オゾン水生成器より発生したオゾン水
A:コントロール
B:オゾン水(SS-09)
C:オゾン水(SS-01)

概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社HBコーポレーションからの受託研究により、オゾン水生成器より発生したオゾン水が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

新型コロナウイルスを塗抹させたシャーレに、オゾン水生成器より生成したオゾン水を15 cmの距離から噴霧しました。15秒、60秒の作用時間後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

どの試験においても、本試験品を用いることにより感染価が減少しました(図1・2)。

[画像:HBコーポレーション様1]

図1.試験記号B におけるウイルス感染価の推移


[画像:HBコーポレーション様2]

図2.試験記号C におけるウイルス感染価の推移

考察

本試験で使用したオゾン水は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験品を使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルス、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月29日
試験依頼者 株式会社フジコー 様 (福岡県北九州市)
試験依頼品 MaSSC シールド光触媒フィルター(アルミ繊維不織布フィルター)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社フジコーからの受託研究により、MaSSC シールド光触媒フィルター(アルミ繊維不織布フィルター)が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

MaSSC シールド光触媒フィルター(アルミ繊維不織布フィルター)に新型コロナウイルスを浸漬し、それぞれ1時間、2時間、4時間静置しました。光照射は、MaSSCシールド光触媒フィルターをLED 投光器(8.39-8.60mW/cm2)で、無加工フィルターを暗所(0 mW/cm2)で行いました。作用時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

MaSSC シールド光触媒フィルターでは、4.00 x 106 PFU/mL から2 時間で検出限界である<1.00x 102 PFU/mL(減少率>99.994%)まで感染価が減少しました(図1)。

[画像:フジコー様]

図1.ウイルス感染価の推移

考察

本試験で使用したMaSSCシールド光触媒フィルター(アルミ繊維不織布フィルター)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に接触させることにより不活化することが判明しました。本試験品を使用することにより、新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月29日
試験依頼者 大光電機株式会社 様 (大阪府堺市)
試験依頼品 光触媒加工したガラス板(50mm x 50 mm):商品名「ルームアクト」、成分名「アパタイト被覆二酸化チタン」
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、大光電機株式会社からの受託研究により、光触媒加工ガラス板が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

光触媒加工したガラス板に新型コロナウイルスを接種し、それぞれ15 分、30分、1時間、2時間、4時間静置しました。作用時間後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

光触媒加工ガラス板に4.66 x 105 PFU/sample のウイルスを接触させると、4 時間で5.25 x 102PFU/sample(減少率99.737%)へと感染価が減少した。(図1)。

[画像:大光電機様]

図1.ウイルス感染価の推移

考察

本試験で使用した光触媒加工ガラス板は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に接触させることにより不活化することが判明しました。本試験品を使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月27日
試験依頼者 日本エレテックス株式会社 様 (富山県富山市)
試験依頼品 抗ウイルス加工のアクリル生地
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、日本エレテックス株式会社からの受託研究により、抗ウイルス加工アクリル生地が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

抗ウイルス加工のアクリル生地に新型コロナウイルスを滴下し、60 分、120 分静置しました。作用時間後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

抗ウイルス繊維を新型コロナウイルスに接触させると、5.00 x106 PFU/mL から60 分後に3.00 x 102 PFU/mL(減少率99.986%)、120 分後には検出限界である<1.00 x 102 PFU/mL(減少率>99.990%)へと感染価が減少しました(図1)。

[画像:日本エレテックス様]

図1.抗ウイルス繊維によるウイルス感染価の推移

考察

本試験で使用した抗ウイルス加工アクリル生地は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本抗ウイルス繊維に新型コロナウイルスを含む飛沫が付着した場合、ウイルスを不活化する可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月19日
試験依頼者 株式会社フジファインズ 様 (東京都渋谷区)
試験依頼品 機種1(型番:OY-FF60-S)
機種2(型番:OY-FF62-B)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社フジファインズからの受託研究により、OY-FF60-S及びOY-FF62-Bが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

新型コロナウイルスを塗抹させたシャーレに、試験依頼品より生成したオゾン水を10〜20cmの距離から噴霧しました。5分後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて各3回測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

生成したオゾン水を9.67 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスに噴霧することにより、機種1(5分後)では5回噴霧(図1)で2.40 x 103 PFU/m(l 減少率99.974%)、10 回噴霧(図2)で検出限界の<1.50 x 102 PFU/ml(減少率>99.998%)まで感染価が減少しました。機種2(3 回噴霧)では、3 分後に3.50 x102 PFU/ml(減少率99.996%)、5 分後に検出限界の<1.50 x102 PFU/ml(減少率>99.998%)まで感染価が減少しました(図3)。

[画像:フジファインズ1]

図1.機種1 5回噴霧によるウイルス感染価の推移


[画像:フジファインズ2]

図2.機種1 10回噴霧によるウイルス感染価の推移

[画像:フジファインズ3]

図3.機種2 3回噴霧によるウイルス感染価の推移

考察

本試験で使用したオゾン水は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を速やかに不活化することが判明しました。本試験品を使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルス、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月19日
試験依頼者 株式会社マンダム 様 (大阪府大阪市)
試験依頼品 1 MA-T Pure 除菌・消臭スプレー(要時生成型亜塩素酸イオン水溶液)
2 マンダム 除菌アルコールスプレー
3 マンダム 除菌アルコールジェル
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社マンダムからの受託研究により、除菌液が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

【試験1】除菌液に新型コロナウイルスを19:1の割合で接種し、よく攪拌後1分、5分、10分静置しました。反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。

【試験2】新型コロナウイルスを塗抹させたシャーレに10〜20cmの距離から除菌液を十分に濡れる程度噴霧しました。1分、3分、5分の作用時間後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。

なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

【試験1】新型コロナウイルスに対して、1MA-T Pure 除菌・消臭スプレーでは10 分後に<4.00 x 102 PFU/ml(減少率>99.992%)(図1)、2マンダム 除菌アルコールスプレー(図2)、および3マンダム 除菌アルコールジェル(図3)では1 分後に<4.00x 102 PFU/ml(減少率>99.996%)と検出限界まで感染価が減少しました。

[画像:マンダム様1]

図1.1MA-T Pure 除菌・消臭スプレーによるウイルス感染価の推移

[画像:マンダム様2]

図2.2マンダム 除菌アルコールスプレーによるウイルス感染価の推移


[画像:マンダム様3]
図3.3マンダム 除菌アルコールジェルによるウイルス感染価の推移


【試験2】1MA-T Pure 除菌・消臭スプレーで3 分後に<1.00E x 102 PFU/ml(減少率>99.997%)へと検出限界まで感染価が減少した(図4)。

[画像:マンダム様4]

図4.1MA-T Pure 除菌・消臭スプレーによるウイルス感染価の推移

考察

本試験で使用した除菌液は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を速やかに不活化することが判明しました。本試験品を使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルス、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月19日
試験依頼者 株式会社Nano Wave(東京都八王子市)様、ワイエイシイホールディングス株式会社 様(東京都昭島市)、株式会社コンチネンタルフェニックス 様(大阪府大阪市)
試験依頼品 光触媒加工フィルタを搭載しUV照射する空気清浄機
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社Nano Wave・ワイエイシイホールディングス株式会社・株式会社コンチネンタルフェニックスからの受託研究により、光触媒加工フィルタおよびUV 照射によって速やかに不活化することを確認しました。
実験内容

空気清浄機の実機を用いて、実際の仕様に準じるよう光触媒加工したフィルタ(50mm x 50 mm)を光源下に設置し、試験品に新型コロナウイルスを接種しました。それぞれ30秒、1分、5分の作用時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

光触媒加工フィルタを新型コロナウイルスに接触させ本試験器を作動すると、30秒で1.75 x102 PFU/mL(減少率99.970%)、1 分で検出限界の5.00x101 PFU/ml 未満(減少率>99.991%)へと感染価が減少しました。(図1)

[画像:ナノウェーブ様]

図1.光触媒加工フィルタにおけるウイルス感染価の推移

考察

本試験で、光触媒加工フィルタおよびUV 照射によって新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を速やかに不活化することが判明しました。本空気清浄機を使用することにより、フィルタに接触したウイルスを不活化する可能性が考えられます。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月13日
試験依頼者 エクレール株式会社 様(東京都千代田区)
試験依頼品 オゾバリア 20-7R-G
(放電方式:3D コロナ放電方式、放電電圧:6,000 V)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、エクレール株式会社からの受託研究により、オゾバリア(20-7R-G)で生成したオゾンガスが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

密閉されたデシケータにウイルス付着のシャーレを静置し、オゾバリア20-7R-Gから発生するオゾンを30分および90分曝露させました。密閉空間の中には試験片は1 つのみ設置し、曝露時間終了後に取り出した試験片にSCDLP培地を滴下させ、セルスクレーパーを用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

オゾンガスを新型コロナウイルスに曝露させると、 1.15 x 107PFU/mL から30 分後に1.35 x 105 PFU/mL(減少率97.840%)、90 分後には検出限界の<1.00 x102PFU/mL(減少率>99.996%)まで感染価が減少しました(図1)。なお、デシケータ内オゾン濃度の測定結果から、CT 値は30 分後で60 弱、90 分後で330 と推定されました(図2)。

[画像:エクレール(1)]

図1.オゾンガスによるウイルス感染価の推移

[画像:エクレール(2)]

図2.デシケータ内に設置したオゾバリアによるオゾン濃度の推移

考察

本試験で使用したオゾバリア(20-7R-G)で生成したオゾンガスは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験器でオゾンガスの空間噴霧を行うことにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えらました。なお、浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月7日
試験依頼者 寿スピリッツ株式会社 様 (鳥取県米子市)
試験依頼品

・藍抽出物DIAION 処理品:藍の地上部を熱水抽出し、DIAION HP-20カラムで糖類などの夾雑物を取り除いた試料

・藍由来ポリフェノール:上記の藍抽出物DIAION処理品をさらに精製し、4つの3,5,4'-トリヒドロキシ-6,7-メチレンジオキシフラボン配糖体を含む試料

・トリプタンスリン

・3,5,4’-trihydroxy-6,7-methylenedioxyflavone(以下TMF と略)

概要 微生物感染症学講座の研究グループは、寿スピリッツとの共同研究により、藍由来抽出物のなかで、藍由来ポリフェノール1%、藍抽出物DIAION 処理品1%、藍抽出物DIAION処理品0.1%が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

試験品(1%または0.1%)とウイルス液を1:1の割合で5分、30分の間接触させ、BSA 含有PBS を使用し、反応停止を行いました。反応停止液を用いてVeroE6/TMPRSS2細胞に感染させ、ウイルス感染価を測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め装置のもとに行いました。

研究成果

藍由来ポリフェノール1%(図1B)は、7.00 x 104 PFU/mL(減少率97.454%)、藍抽出物DIAION 処理品1%(図1C)は、7.00 x104PFU/mL(減少率97.454%)、藍抽出物DIAION 処理品0.1%(図1C)は、5.00 x 104PFU/mL(減少率98.181%)で、新型コロナウイルスに対し30 分の接触で95%以上の感染価減少率を示しました。

[画像:寿A]

[画像:寿B]

[画像:C修正]

[画像:寿D]

[画像:寿E]

図1.ウイルス感染価の推移(A: コントロール、B: 藍由来ポリフェノール、C: 藍抽出物DIAION処理品、D: トリプタンスリン、E: TMF)

考察

本試験で使用した藍由来抽出物のなかで、藍由来ポリフェノール1%、藍抽出物DIAION処理品1%、藍抽出物DIAION 処理品0.1%は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に接触させることにより不活化させる効果がみられました。それらを使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和3年1月5日
試験依頼者 株式会社ONE 様(東京都渋谷区)
試験依頼品 光触媒液剤 (PFV-1)により光触媒加工したガラス板
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社ONEからの受託研究により、光触媒加工ガラス板が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

光照射保管した試験品に新型コロナウイルスを接種し、白色蛍光灯1000lx(<380nmのUVカット)下に静置しました。それぞれ2時間、4時間、6時間の作用時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

光触媒加工ガラス板では、2 時間の接触で1.72 x 105 PFU/mL(減少率60.270%)、4 時間の接触で2.86x104 PFU/mL(減少率93.528%)、6 時間の接触で6.17x 103 PFU/mL(減少率98.458%)へと感染価が減少しました。(図1)

[画像:ワン様]

図1.ウイルス感染価の推移

考察

本試験で使用した光触媒加工ガラス板は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に接触させることにより不活化することが判明しました。本試験品を使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和2年12月28日
試験依頼者 BESTJAPAN株式会社 様(神奈川県横浜市)
試験依頼品 ハイドロエアーウォッシャーJP1(電解モジュールで生成される電解水素除菌水)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、BESTJAPAN株式会社からの受託研究により、電解モジュールで生成される電解水素除菌水が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

ウイルス液を塗抹乾燥させたシャーレに、電解モジュールで生成される電解水素除菌水を距離10〜20 cmから2 回噴霧しました。15秒及び30秒、2分の作用時間後、反応を停止させ、回収液を用いてウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

新型コロナウイルスに対して、電解水素除菌水は15 秒後(図1)に2.25 x 105 PFU/ml(減少率97.187%)、30 秒後(図1)に3.75 x 103 PFU/ml(減少率99.951%)、2 分後(図2)は電解水7.25 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスに対して、検出限界の<1.50 x 102 PFU/ml(減少率>99.997%)まで感染価が減少しました。

[画像:ベストジャパン]

図1.電解水素除菌水によるウイルス感染価の推移(15秒、30秒)

[画像:グラフ2]

図2.電解水素除菌水によるウイルス感染価の推移(2分)

考察

本試験品は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を速やかに不活化することが判明しました。本試験器を用いることにより、物質や繊維の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

報告日 令和2年12月21日
試験依頼者 オーブ・テック株式会社 様(東京都板橋区)
試験依頼品

【クリーナー】SUPER BLAST OFF、スペースショット2種類(外壁用クリーナー・万能環境クリーナー)

【消臭・除菌剤】銀イオン+リンゴ酸

【活性次亜水】RUSウォーター

概要 微生物感染症学講座・矢野寿一教授、中野竜一准教授の研究グループは、オーブ・テック株式会社からの受託研究により、上記依頼品の【クリーナー】【消臭・除菌剤】【活性次亜水】が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

試験品とウイルス液を9:1の割合で混合し、室温20〜25°Cでそれぞれ1分及び10分静置しました。反応を停止させ、回収液を用いてウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに行いました。

研究成果

【クリーナー】

SUPER BLAST OFFは8.50 x 106 PFU/mlから1分で<5.00 x 102 PFU/ml(減少率>99.993%)、外壁用クリーナーは8.50 x 106PFU/ml から1 分で<1.00 x 103PFU/ml(減少率>99.987%)、万能環境クリーナーは8.50 x 106 PFU/ml から1 分で<1.00 x 102 PFU/ml(減少率>99.998%)と検出限界まで感染価が減少しました。

[画像:スーパーブラストオフ]

図1.SUPER BLAST OFFによるウイルス感染価の推移

[画像:外壁クリーナー]

図2.外壁用クリーナーによるウイルス感染価の推移

[画像:万能環境クリーナー]

図3.万能環境クリーナーによるウイルス感染価の推移

【消臭・除菌剤】

試験品は8.50 x 106 PFU/ml から1分で3.25 x 104 PFU/ml(減少率99.580%)、10分で<1.00 x 102 PFU/ml(減少率>99.998%)と検出限界まで感染価が減少しました。

[画像:銀イオンとリンゴ酸]

図4.銀イオン+リンゴ酸によるウイルス感染価の推移

【活性次亜水】

試験品は8.50 x 106 PFU/ml から1分で6.00 x 104 PFU/ml(減少率99.225%)、10分で<1.00 x 102 PFU/ml(減少率>99.998%)と検出限界まで感染価が減少しました。

[画像:RUSウォーター]
図5.RUSウォーターによるウイルス感染価の推移

考察

本試験で使用した【クリーナー】【消臭・除菌剤】【活性次亜水】は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して不活化効果を有することが判明しました。本試験品を使用することにより、物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、人体への影響については検証を行っていません。

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