このページの先頭

うなぎの不思議

「シラスウナギ」とは?

それぞれの河川に泳ぎ着いた、魚体がまだ透明なうなぎの稚魚をシラスウナギと言います。当センターで採捕するシラスウナギの平均的な大きさは、長さが6センチメートル、重さが0.15グラム程度で、ちょうど爪楊枝のようなイメージです。

太平洋のマリアナ諸島付近で産卵・ふ化した後、シラスウナギへと変態しながら、黒潮に乗って宮崎に泳ぎ着くのは、11月ころから翌年の3月ころになります。

[ このページの先頭へ ]
なぜ、シラスウナギを採るの?

鯛、ヒラメ、アユ、車エビ等のように人工種苗育成が実用化している魚種は数多くあります。うなぎの人工種苗育成についても、多くの大学や研究所で研究され、実験的には成功していますが、未だに大量生産技術は確立されていません。そのため、天然の種苗に頼らざるを得ないのです。

[ このページの先頭へ ]
シラスウナギを採るには?

宮崎県知事から「うなぎ稚魚漁業許可」を受けた者のみがシラスウナギを採ることができます。知事の許可を受けずに採ると、処罰されることになります。

当センターもその許可を受け、採捕を実施します。

なお、採ったシラスウナギは、許可の条件に基づき登録を受けた漁業協同組合に全量出荷しなければなりません。

[ このページの先頭へ ]
どんな道具で採るの?

「手たも」と「ふくろ網」があります。

  • 「手たも」は、直径が30センチメートル以下と決まっていて、この基準を超えたものを使うと違反になります。
  • 「ふくろ網」は、内水面振興センターが知事の許可を受けて使っています。
[ このページの先頭へ ]
シラスウナギは人工的にできないの?

各地の大学や研究所で人工ふ化に成功していますが、量的にはまだ不十分なので、さらに各機関で研究が進められています。

[ このページの先頭へ ]
うなぎの成長
【プレレプトケファルス】

この時期は前葉形仔魚期ともよばれ、ふ化後レプトケファルス(Leptocephalus)に達するまでの発育段階。全長3〜12mm。ただし、プレレプトケファルスとレプトケファルスの区分は様々な基準があり、天然のプレレプトケファルスの標本が少ないこともあって、一概に大きさで言い切れることは難しい。

【レプトケファルス(Leptocephalus)】

うなぎ類の仔魚期の名称で、透明な柳の葉のような特徴的な形をしていることから葉形仔魚とも呼ばれる。全長12〜60mm。

【シラスウナギ】

河川に遡上するうなぎの稚魚で、現在のうなぎ養殖は全て天然のシラスウナギを捕らえて種苗としている。全長50〜60mm。

【変態】

オタマジャクシがカエルになるのと同様に、うなぎはレプトケファルスからシラスウナギへと短期間に外部形態及び内部組織の劇的な変化がみられる。この一連の変化を変態と呼んでいる。

[ このページの先頭へ ]

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /