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画像:気象研究所]
近年、人間活動の増大に伴う大気中の二酸化炭素等の増加による地球温暖化、フロンガスなどによるオゾン層破壊、さらに酸性雨、砂漠化など地球規模の気候変動・環境問題は、緊急に取り組むべき課題となっています。また、わが国では毎年、集中豪雨・台風などの気象災害によって多大な被害を蒙っており、その防止はきわめて重要です。
気象研究所は、これらの問題に対処するため、気象・地象・水象に関する現象の解明と予測の研究に力を注ぎ、併せて広範な関連技術の開発を図っています。
1.会期
2005年7月27日(水)午後1時〜29日(金)午後2時
2.会場
3.募集人数
10名
4.プログラム
「体験!地震の解析と津波予報/地球温暖化の科学」
(1)
天気予報の概要
天気予報の概要を説明し、それを支える観測・予報システムの概要を紹介し、関連する施設を見学します。
(2)
地球温暖化
1.
地球温暖化を探る
地球温暖化はどうして起こるのか、実際に観測された気温上昇と海面上昇、スーパーコンピュータを用いた将来気候のシミュレーション、どのような異常気象が頻発するようになるのか、予測の不確実性、といった基礎的知識を解説します。
2.
地球温暖化すると、海の流れはどう変わるのか?
地球温暖化が進行した場合、海の流れが変わることで、地球全体の気候がどのように変わるか?について解説します。
3.
温室効果ガスによる赤外線の吸収
二酸化炭素などの温室効果ガスは、地球から宇宙空間に出て行く赤外線の一部を吸収して、地球の大気を暖めています。温室効果ガスによる赤外線吸収の重要性を理解し、二酸化炭素などがどの波長の赤外線を吸収するかを実験で確認します。
4.
二酸化炭素の変動を調べる
地球温暖化を引き起こすのはいくつもの気体の大気中の濃度です。そのうち最も量が多く、影響も大きいものは、二酸化炭素です。二酸化炭素は大気と海、大気と植物などの間で、どのようにやり取りされているのか、これから先、どのように変化していくかを様々な観測や、数値計算の最新の結果を用いて解説します。
その後、航空機や船舶によって搾取した空気、海水試料中のCO2濃度を測定している実験室を見学します。
5.
海の流れを測る方法
地球温暖化に関わるような深層の流れは、どこをどれくらいの速さ(量)で流れているのかは、まだよくわかっていません。そこで、どんな方法で流れの観測をしているかを紹介します。
(3)
地震と津波
時として大きな災害をもたらす地震や津波は、どのような仕組みで発生するのか?昨年12月のスマトラ沖地震の例を含めて紹介します。また、どうすれば地震の後の津波を予測できるのか?実際の大地震のデータを使った津波予報の演習を通じて、その仕組みを確認します。
5.スケジュール
■しかく7月27日(水)
13:00
〜
13:30
開講式/オリエンテーション
13:30
〜
14:15
天気予報の概要説明
14:15
〜
17:00
施設見学
17:30
〜
19:00
懇親会
■しかく7月28日(木)
9:00
〜
10:30
地球温暖化を探る
10:30
〜
12:00
地球温暖化すると、海の流れはどう変わるのか?
12:00
〜
13:00
昼食
13:00
〜
14:30
温室効果ガスによる赤外線の吸収
14:30
〜
15:30
二酸化炭素の変動を調べる
15:30
〜
16:00
実験室の見学(CO2濃度測定室)
16:00
〜
17:00
海の流れを測る方法
■しかく7月29日(金)
9:00
〜
12:00
地震と津波
12:00
〜
13:00
昼食
13:00
〜
14:00
まとめ/閉講式
6.プログラム関連ホームページの紹介
交通案内
・
JR「上野駅」よりJR常磐線約1時間「ひたち野うしく駅」下車
路線バス約15分 「気象研究所」バス停下車
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