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画像:情報通信研究機構 鹿島宇宙通信研究センター]
情報通信研究機構は、日本全国にある研究センターで情報通信の研究開発を行っています。その中で鹿島宇宙通信研究センターは、衛星を使って情報通信をもっと楽しく便利にする研究や、宇宙からの電波を受けて地球や宇宙を正確に計測する研究を行っています。センターには直径34mの大型パラボラアンテナを始めとして、衛星通信用のアンテナや光学望遠鏡など多くの施設があります。キャンプでは、センターで活躍している若い研究者と一緒に実験を通して情報通信と宇宙科学の研究への理解を深めます。昼は(1)太陽からの電波をとらえる、(2)多数の衛星ロボットを制御する、(3)ディジタル通信のしくみを知る、三つの実験をすべて行います。夜は観望会や研究者と自由に話し合う懇親会に参加して、最先端の情報通信と宇宙への果てしない夢を語り合います。
1.会期
2005年8月8日(月)午後2時〜10日(水)午後3時
2.会場
3.募集人数
12名
4.プログラム
「情報通信と宇宙科学を理解するための三つの実験」
(1)
世界最小の自作電波望遠鏡で太陽電波を観測
鹿島の直径34mパラボラアンテナは、はるか遠く銀河系外の星からの電波を受信して、大陸の動きや地球自転の変動、そして遠い星の構造を調べるための電波望遠鏡として使われています。実は、皆さんの身近にあるBS放送受信用のパラボラアンテナでも簡単な電波望遠鏡を作ることが出来ます。キャンプでは電波望遠鏡の原理を理解しながらグループで直径35cmの電波望遠鏡を組み立て、太陽電波を観測することで電波望遠鏡が地球と宇宙の謎を解き明かす窓であることを体験して頂きます。
指導
:
宇宙電波応用グループ
主任研究員 市川 隆一
(2)
群れ人工衛星ロボットによる制御実験
衛星放送など人工衛星を使った通信が身近になりました。現在は通信ひとつに対して1機だけの人工衛星ですみますが、通信の量や質が高まると、複数の衛星に働きを分散させるようになるでしょう。そんな将来の宇宙ミッションでは、それぞれの運動をする衛星が、自動的にニアミスを避けながら群れを保つ必要があります。どのように動かせばよいか人工衛星の運動をまねたマイコンロボットを組んで研究してみましょう。意図したように動くでしょうか?
指導
:
宇宙サイバネティクスグループ
主任研究員 梅原 広明
(3)
ディジタル通信の誤り訂正を体験しよう
衛星放送や携帯電話など、私たちの身の回りのディジタル通信では「誤り訂正」の仕組みが活躍しています。この誤り訂正は数学の確率や代数と密接に関連していて、万一情報が誤っても自動的に元の情報に復元することのできるマジックみたいな技術です。センターでは、数値計算ソフトウェア(MATLAB)を使ってこの仕組みを実際にプログラムし、動画像のディジタル通信シミュレーションで動作を体験することで、誤り訂正の不思議を楽しみましょう。
指導
:
モバイル衛星通信グループ
研究員 蓑輪 正
5.スケジュール
■しかく8月8日(月)
14:00
〜
15:00
開講式/オリエンテーション
15:00
〜
17:00
(1)世界最小の自作電波望遠鏡で太陽電波を観測
17:00
〜
20:00
懇親会/観望会
■しかく8月9日(火)
8:45
〜
11:00
(1)世界最小の自作電波望遠鏡で太陽電波を観測
11:00
〜
12:00
(2)群れ人工衛星ロボットによる制御実験
12:00
〜
13:00
昼食
13:00
〜
16:00
(2)群れ人工衛星ロボットによる制御実験
16:00
〜
17:00
(3)ディジタル通信の誤り訂正を体験しよう
17:00
〜
19:00
懇親会
■しかく8月10日(水)
8:45
〜
12:00
(3)ディジタル通信の誤り訂正を体験しよう
12:00
〜
13:00
昼食
13:00
〜
15:00
実験結果の検討会及びまとめ/閉講式
※(注記)雨天の場合、スケジュールが一部入れ替わります。
6.プログラム関連ホームページの紹介
交通案内
・
JR「東京駅」よりJR総武本線で約1時間10分「成田駅」乗換え
JR鹿島線で約1時間「鹿島神宮駅」下車
路線バス約15分「鹿島宇宙通信センター」バス停下車
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