利用上の注意 | リアルタイムナウファス: 国土交通省港湾局 全国港湾海洋波浪情報網

利用上の注意

データについて

  • この情報は、無人観測所から送られてくるデータを観測後直ちにお知らせする目的で作られています。そのため、観測機器の故障や通信異常等による異常値がそのまま表示されてしまう可能性があります。利用の際にはご注意下さい。
  • 当ホームページに掲載している波浪データは機械的に処理された計算値です。後日、過去データページで公開される波浪データ(速報値、確定値)では、データの補正等により値が変わる可能性もありますのでご注意下さい。

有義波高・周期の補足表示について

マップ・グラフ・日表で表示している有義波高と有義波周期は、GPSブイによる観測点を除いては、海象計または超音波波高計によって海中超音波信号の送受波を計測し、波浪データ処理システムによって演算・処理された値です。 砕波などによって海面付近に気泡が混入すると、超音波信号にはノイズが混入し、観測波浪データの解析が出来ない場合があります。こうした場合には、従来は、ホームページ画面上では欠測表示としていました。 他方、海象計や超音波波高計には水圧変動測定センサーが併設されています。この水圧変動測定データを用いて、有義波高・周期を推定することは、理論的には可能です。しかし、推定にあたっては、観測点毎の観測機器の特性に応じた換算係数の設定が必要であるため、これまでは、超音波信号にノイズが混入した際は、事後の解析時に責任技術者がその都度換算係数の設定を確認しながら、水圧変動記録を用いたデータの補足を行なっていました。

しかし、超音波信号にノイズが混入するのは高波浪時に多い現象であり、高波浪時には、低波浪時よりもより一層、リアルタイム波浪情報を必要とされる場合が、多くなっています。このため、このたびの本ホームページのリニューアルを機に、リアルタイムで水圧変動から有義波高・周期を自動推定するシステムを開発し、超音波信号にノイズが混入した場合に、補足表示を行う機能を付加しました。 ただし、水圧変動記録を用いた自動補足は低波浪時には信頼性が低くなるため、有義波高推定値が0.5m未満の場合には行なっていません。また、水圧変動記録にノイズが含まれているような場合は、欠測表示となります。 本ホームページによる波浪情報表示はリアルタイム性を重視したものであるため、表示する波浪情報はシステムによって自動出力されたものであり、責任技術者が確認を行なう前の情報です。このため、異常値を完全に取り除くことはできません。ご利用の際はご注意ください。

GPS波浪計の毎分沖平均水面高・偏差について

  • GPS波浪計の平均水面高は、地球を球体ではなく楕円体と仮定した地球楕円体面からの高さで表しております。通常,GPS測量で得られる高さは地球楕円体面高であり、GPS波浪計も地球楕円体面高で平均水面高を表示しております。 地球楕円体の詳細については,以下,国土地理院ホームページをご覧ください。
    https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/datum-main.html
  • 平均水面高は、1秒間隔で観測した水面波形から長い周期成分を取り出すフィルタを用いて波浪成分を取り除き、それを1分間毎に平均した値です。
  • 平均水面高偏差は、平均水面高を求める前の波浪の成分を取り除いた1秒間隔の水面高から,さらに天文潮成分を差し引き、それを1分間毎に平均した値です。

観測潮位の基準面について

本ホームページで表示している潮位は、港湾管理用基準面を0mとした水面の高さを表しています。港湾管理用基準面とは、港湾工事における基準となる高さであり、最低水面としています。最低水面は、我が国における海図の基準面および潮位表の基準面であり、基本水準面(CDL)として表します。基本水準面(CDL)は、平均水面からZ0下方に位置する面を指し、ここでZ0とは大潮の時に現れる最高潮位または最低潮位の目安を与える値であり、主要4分潮(M2、S2、K1、O1)の振幅の和から求められるものです。 安全管理、港湾整備を目的としたZ0の値は、海上保安庁書誌第741号で公表されています。基本水準面(CDL)の標高は、東京湾平均海面(TP)との関係により表記しています。なお、本ホームページで表示している基本水準面(CDL)の標高は、観測機器の設定により1cm未満の差異を含む場合があります。また、標高の基準点は国土地理院による基準点の新しい測量成果「測地成果2024」の改定(令和7年4月)前に公表されたものを利用しています。

免責事項

使用者が当ホームページの情報を用いて行う行為については、一切責任を負いませんので御了承下さい。

著作権について

当ウェブサイトで公開している情報は、どなたでも以下の1)〜5)に従って、複製、公衆送信、翻訳・変形等の翻案等、自由に利用できます。商用利用も可能です。また、当ホームページは一般の方々が通常のプラウザで閲覧することを前提に情報を掲載しています。ツール等による定期的なデータ収集は、サーバに過度の負担がかかりサービス提供に支障をきたすため、お控えいただきますようお願いします。なお、一定期間の通信量が著しく多い場合や高頻度のアクセスが確認された場合、利用元に対してアクセス制御を行う場合があります。

1)出典の記載について
ア.コンテンツを利用する際は出典を記載してください。出典の記載方法は以下のとおりです。
【出典記載例】
出典:全国港湾海洋波浪情報網(ナウファス)(当該ページのURL)
イ.コンテンツを編集・加工等して利用する場合は、上記出典とは別に、編集・加工等を行ったことを記載してください。なお、編集・加工した情報を、あたかも国(又は府省等)が作成したかのような態様で公表・利用してはいけません。
【コンテンツを編集・加工等して利用する場合の記載例】
全国港湾海洋波浪情報網(ナウファス)(当該ページのURL)を加工して作成

2)本利用ルールが適用されないコンテンツについて
以下のコンテンツについては、本利用ルールの適用外です。
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ア.本利用ルールは、日本法に基づいて解釈されます。
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リンクについて

  • 当ホームページは、原則リンクフリーです。
  • 当ホームページにリンクをされた場合は、恐れ入りますが下記お問い合わせメールアドレスまでご一報下さい。
  • リンクの設定は当ホームページのトップページとしてください。
  • 「全国港湾海洋波浪情報網(ナウファス)」へのリンクである旨明示をお願いいたします。

お問い合わせ

当ホームページに関するご意見・ご感想がございましたら、国土交通省 港湾局 参事官(港湾情報化)室 までお願いいたします。フリーメールからのご連絡には、対応できない場合があります。

用語の説明

波高、周期、ゼロアップクロス法

超音波波高計や海象計(後述)で波高の観測を行うと、下図のような波形が得られる。
これは、水面上のある一点の高さの時間変化である。
平均値を0として、波形が負から正へ横切るときから、次に同じ状態になるまでを1つの波として扱う方法をゼロアップクロス法と言う。 この波の高さを波高、横の幅(ひとつの波の時間)を周期という。
[画像:波高、周期、ゼロアップクロス法]

波のエネルギー

波の持つエネルギー。波高の2乗に比例する。

周期帯波高

波のスペクトルを周期帯毎に分割し、それぞれについて対応する波高を求める。例えば、周期が8秒以下を風波、周期が8秒から30秒の間をうねり、周期30秒以上を長周期波と定義し、それぞれについて波高を求めておくことで、船舶や構造物に及ぼす影響を分析することができる。

毎分沖平均水面・平均水圧(超音波波高計・海象計)

沖合の波浪観測で得られる波形記録は、瞬時瞬時の水面高の変動を示している。この観測波形記録を1分毎に平均したものを、ナウファスでは毎分沖平均水面として定義している。瞬時瞬時の水面高は、観測地点の水深や観測機器の種類により任意に設定されているため、絶対値を地点毎に比較することには意味がない。しかし、その変動成分は沖合波浪観測地点の潮位変化を示している。すなわち、潮汐変動や高潮、津波などを捉えていることになる。同様に、海底に設置された水圧変動測定センサーから得られる波形記録を、1分毎に平均したものを毎分沖平均水圧と定義している。潮汐変動や高潮、津波などのような長周期変動は、理論的には、表面における変動が100%海底に伝播される。このため、沖平均水面変動の大きさと平均水圧変動の大きさは、一致するべきものである。ナウファスホームページでは、両者の変動波形記録を並べて表示することによって、ユーザ自らが、潮汐変動や高潮、津波などの観測結果の妥当性を判断する材料を提供している。

有義波

ある期間で得られた波形を個々の波高に分解し、大きい順に並びかえ、上位1/3について平均した値を有義波高という。その手法から1/3最大波高ともいう。目視の波浪観測結果とよく一致することで知られている。

波向

波が向かってくる方向(波の進む方向ではない)を示す。波向が北の場合、北から南に波は向かっていることになる。

方向の定義

波向は一般に16方位で表す。方位のアルファベットの頭文字を用いて、北をN、南をS、東をE、西をWで表すことが多く、NNEは北北東である。

スペクトル解析

波浪のスペクトルとは、周波数(および波向)ごとの波のエネルギー分布のことである。 スペクトルから波浪諸元(有義波高、周期、波向)は理論的に算定可能である。

毎偶数時観測と連続観測

毎偶数時観測とは、偶数正時の前後10分ずつの20分間を単位として、ゼロアップクロス法により波高を計算することを意味する。このため、毎偶数時観測では2時間毎に有義波高が観測され表示される。これまでの波浪観測は毎偶数時観測が基本であったが、近年になってナウファスでは20分間の観測を連続して行う「連続観測」が導入され始めている。「連続観測」の導入は、より最新の波浪観測情報を切れ目なく提供することであり、ナウファスの沿岸防災へのより一層の貢献をめざした取り組みである。

超音波波高計

海底から垂直に超音波を発射し、水面で反射し戻ってくる時間を計測し、海面の変動を捉える観測装置。波浪、潮位の計測機器として全国の沿岸で多く用いられている。

海象計

海象計は、海中超音波のドップラー効果を応用した波浪計である。海底から多方向に超音波を発射し水粒子の運動を観測、解析することで、波浪諸元(波高、周期、波向)、周波数および方向スペクトルや沖潮位を同時に解析できる、我が国が世界に誇る最新鋭の波浪観測装置である。

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