2008年11月05日
石破茂がいいことを言ってる
田母神俊雄・航空幕僚長による在職中のトンデモ論文(論文の体をなしてはいないが)発表事件について、石破農水相が自身のブログで的確なコメントをしていた。⇒石破茂(いしばしげる)ブログ: 田母神・前空幕長の論文から思うこと
当たり前のことを当たり前に書いているだけだが、防衛省が対処にもたついているこのタイミングで元防衛相が発言したということも含めて、感度の良さを評価したいと思う。麻生首相がこれぐらいのステートメントを発覚直後にさらっと発表できていたら好感度アップ間違いなしだったのだが。そのへん、政治家としての器の違いだろうか。
引用は割愛したが、靖国問題に対する言及なども、私とは考えが違うもののごくモデラートな主張として拝聴に値すると思う。ただの軍オタでない、現場体験を踏まえた苦労人ならではの実現性をわきまえた意見に好感を覚えた。
自民党政権の中でこういう正論を唱えることが彼のキャリアにとってプラスなのかマイナスなのかはわからないが、いつか彼が首班の座を争うような日が来たらこのことを思い出そう。的確なタイミングで意志を表明することは明らかにリーダーの資質にほかならないから。
当たり前のことを当たり前に書いているだけだが、防衛省が対処にもたついているこのタイミングで元防衛相が発言したということも含めて、感度の良さを評価したいと思う。麻生首相がこれぐらいのステートメントを発覚直後にさらっと発表できていたら好感度アップ間違いなしだったのだが。そのへん、政治家としての器の違いだろうか。
田母神(前)航空幕僚長の論文についてあちこちからコメントを求められますが、正直、「文民統制の無理解によるものであり、解任は当然。しかし、このような論文を書いたことは極めて残念」の一言に尽きます。
......「民族派」の特徴は彼らの立場とは異なるものをほとんど読まず、読んだとしても己の意に沿わないものを「勉強不足」「愛国心の欠如」「自虐史観」と単純に断罪し、彼らだけの自己陶酔の世界に浸るところにあるように思われます。
在野の思想家が何を言おうとご自由ですが、この「民族派」の主張は歯切れがよくて威勢がいいものだから、閉塞感のある時代においてはブームになる危険性を持ち、それに迎合する政治家が現れるのが恐いところです。
加えて、主張はそれなりに明快なのですが、それを実現させるための具体的・現実的な論考が全く無いのも特徴です。
「日本は嵌められた!」一部そのような面が無いとは断言できませんが、開戦前に何度もシミュレーションを行ない、「絶対に勝てない」との結論が政府部内では出ていたにもかかわらず、「ここまできたらやるしかない。戦うも亡国、戦わざるも亡国、戦わずして滅びるは日本人の魂まで滅ぼす真の亡国」などと言って開戦し、日本を滅亡の淵まで追いやった責任は一体どうなるのか。敗戦時に「一億総懺悔」などという愚かしい言葉が何故出るのか。何の責任も無い一般国民が何で懺悔しなければならないのか、私には全然理解が出来ません。
制服組はもっと世間の風にあたり、国民やマスコミと正面から向き合うべきなのだ、それが実現してこそ、自衛隊は真に国民から信頼され、尊敬される存在になるものと信じているのです。などなど。総じて至極真っ当な意見だ。
引用は割愛したが、靖国問題に対する言及なども、私とは考えが違うもののごくモデラートな主張として拝聴に値すると思う。ただの軍オタでない、現場体験を踏まえた苦労人ならではの実現性をわきまえた意見に好感を覚えた。
自民党政権の中でこういう正論を唱えることが彼のキャリアにとってプラスなのかマイナスなのかはわからないが、いつか彼が首班の座を争うような日が来たらこのことを思い出そう。的確なタイミングで意志を表明することは明らかにリーダーの資質にほかならないから。
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それだけだと軍部主導で危険なので文官による管理と言う点では今の日本は正常ですね。
さて、田母神氏の手法を非難したり、内容を非難したりする論調も多々有りますが、今の私たち若者も両親や(4-50代)、更にはお爺さん達の世代(6-70代)でさえ、他母神氏が言われる様な考え/意見が、嘗ての白人戦勝国やアジアの国々から実際に多く出ている事実を知らない、知らされていない、知ろうとしないという事は自由民主主義の日本として、非常に恥ずかしいし、危険だとお思います、マスコミや教育の責任でしょう。その意味では、彼ら同様に自国を少しは愛する気持ちを持って欲しいという自衛隊の人々の気持ちは十分理解できます。この気持ち位は理解して上げなければ、日本人では無い様な気がしています。
なお自分はこの場合の民族派というのは右翼のことを差しているものと理解しました。自国に民族に誇りを持つことと右翼とは明確に区別するべきであり、この民族派というのは後者に属するものでしょう。
いずれにしても石破大臣のこのご発言は大変素晴らしくまた重みのあるもので、良識ある政治家に本当に本当に安心しました。
>たとえ自衛隊空幕長の論文であろうと個人の思想、歴史解釈の違いで社会的に抹殺されるとは理解できない国ですね、日本は
数年前に郵政民営化を推し進めた小泉首相が,自民党内の反対派議員を選挙で公認せず所謂「刺客」を送ったよね,要するにそういう問題じゃないのこれは?
いや,タモは議員じゃないからさしずめ総務次官が郵政民営化反対を唱えたみたいなものか。そりゃクビになって当然でしょあんたwww。内閣の方針に逆らったんから職を解かれるのは当然。
もっとわかりやすく言えば,会社の代々続いてきた経営方針になぜか警備担当の部長が「わしは違うと思う」と言い出したシチュエーションかもね。そんで「株主総会で説明したい」とかだだこねてんの。会社としては馬鹿に暴れられるとイヤだから,適当にお手当を渡してお引き取り願った,というところでしょ。そんだけのこと。
「個人の思想」だったらいつでもどこでも表明して許されると思ってる方がお花畑だね。満員電車で隣のOLと一発やりたいと思うだけなら内心の自由だけど,それを口に出していいと思ってのならあまりにもお目出度すぎ,後ろに手が回るよ。本質的にはそういう話。
私の意見はエントリに書いた通りですが、田母神論文(論文ならば再提出必至の内容だと思います。たとえば田母神氏が産経新聞「正論」欄にあの内容で寄稿していたら果たして載ったかどうか)よりも、石破氏の感度の良さにこそ注目すべきだという点に尽きます。
石破さんに意見をしたい方は直接彼のブログにコメントするなりトラックバックするなりすることをお勧めします。政治家のブログであそこまで開放的なところも珍しい。
ここで議論していただいても構いませんが荒れるのは好みませんので、書き込む際にはできれば煽りや草(wですね)は抜きでお願いできれば幸甚です。