「理の塔、技の塔」〜私説・戦後日本ダム建設の理論と実践〜(6)アメリカに追いつけ、追い越せ!戦後のダム技術開発 6ページ - ダム便覧
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コンクリートダム:1970年代後半以降
昭和30年代後半の高度経済成長期に入ると、人件費の高騰がダム建設においても緊急の課題となった。旧建設省は「
コンクリートダム
合理化施工検討委員会」を設置し、新しい施工法の開発を急いだ。ここで開発された施工法が現代のコンクリートダム施工法としてよく知られる
RCD
(Roller Compacted Dam-concrete)である。同工法は53年に佐波川(山口県)の島地川ダム(堤体高89メートル、完成56年、旧建設省)に初導入された。その優位性が確認された後は、雄物川の玉川ダム(堤体高100メートル、完成平成2年、旧建設省)などでも活用された。現場の労災事故減少にも一役買った。その後に
RCD工法
を導入したダムは全国で30を越えた。RCD工法開発がきっかけとなり
拡張レヤ工法
、ベルトコンベア工法、
PCD
(Pumped Concrete for Dams)などの新しい
合理化施工法
が誕生し、淀川の布目ダム(堤体高72メートル、完成平成3年、旧水資源開発公団)、養父川の高滝ダム(堤体高25メートル、完成平成2年、千葉県)など全国の大小ダムで採用された。ダム技術はアメリカを追い越したともいえる。だがダムを建設できるサイト(現場)は数えるほどしか残されていなくなった。(法制面の戦後史については後述する)。
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