ダム写真
(撮影:安部塁)
026538 灰エース
046723 安部塁
026547 灰エース
048305 Dam master
048330 Dam master
048334 Dam master
064230 さんちゃん
062220 だい
どんなダム
堤体積国内第2位の巨大ロックフィルダム
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堤体積は1310万立方メートル。堤体積日本一のダムだったが、2008年に徳山ダムが完成して第2位に。ダムに使われた材料を、11トンダンプトラックに積んでならべると、地球を約半周することになるそうだ。また、堤高は、黒部ダム、高瀬ダム、徳山ダムに次いで第4位。平成3年に完成。
[写真](撮影:Dam master)
洪水吐が目立つ
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左岸に洪水吐があり、中央にローラーゲート、両側に自由越流堤が設けられており、下流から見ると目立つ。長い導流部を流下する水は、白い波紋を描き、美しい。放流していればきれいな写真が撮れる。
[写真](撮影:さんちゃん)
周辺は観光名所
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周辺には遊歩道や広場、サービスセンターや展望台が整備され、散策に最適。夏は観光客やキャンプ客でにぎわい、秋は紅葉がならまた湖に映える。
奈良俣ダム資料室
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資料室があって、映像・パネル・模型などで、奥利根の自然、奈良俣ダムの建設や役割りなどをわかりやすく説明している。しゃれた感じの建物。展望台からは大パノラマが目前にひろがる。入場無料。
天端の両側に大きな岩が
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天端の両側に大きな岩がごろごろ。ロックフィルダムらしい雰囲気を出している。
[写真](撮影:Dam master)
奈良俣ダムの深透水
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奈良俣ダムに蓄えられた水が、ロックフィルダムの堤体を通って出てきた水は、深透水と呼ばれ、水質検査で飲用可能ということで、記念品としてペットボトルに詰られてイベントの時などに配布されるらしい。ダム直下に自由に採水できる設備ができて、誰でも汲み放題とも。
ダム湖は「ならまた湖」
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平成2年に公募。ダムサイト 右岸の地名が奈良俣、河川名が楢俣川であったが、ひらがなにすれば両方とも同じであるので、ひらがな表記に。
[写真](撮影:さんちゃん)
シリーズ ダム百選 投票から
第 1 回 『 もう1度行きたいダム 』
■しかく 私が始めてダム工事に携わったダムだからです。ただもう一度行くのではなく、タイムマシンで当時に帰りたいと思います。 (41〜50歳 男)
■しかく 道を走っていると突如として現れる巨大な姿がたまらない!! (21〜30歳 男)
第 13 回 『 デザインの良いダム 』
■しかく ロックフィルダムの中では圧巻の存在感だと思います。他のロックフィルは雑草だらけの堤体でがっかりですが下から登って行ってダムが見えるとほとんどの人が「お〜」という感じで止まって眺めて行きます。 (山本ゆき)
第 15 回 『 思い出深いダム 』
■しかく まだダムに興味がなかった頃、家族旅行で宝川温泉に行き、帰りに日光を経由しようとドライブしていました。山道を走っている途中、カーブを曲がると突然現れた巨大なダム。そのインパクトが強烈で、ダムに興味を持ち始めました。ダム好きになるきっかけを与えてくれたダムです。 (ひこ)
第 16 回 『 家族で行きたいダム 』
■しかく 景色および壮大さ、紅葉時期もきれいだから (やまとも)
第 17 回 『 温泉が近くにあるダム 』
■しかく ダムのふもとには廃校を利用した温泉などが点在しています。
利根川の最初の一滴を味わえるところもあり自然に囲まれた落ち着くところです。
尾瀬にも近く訪れる人も多いです。[湯の小屋温泉] (61〜70歳 男)
第 24 回 『 元気がもらえるダム 』
■しかく 下から眺めるロックフィル。現代の金字塔。
先人がこの建造物を造ったかと思うと、自分も頑張らなければならぬと自分を鼓舞することができる。 (中村直哉)
第 36 回 『 ダムに興味の無い人をダム好きにするダム 』
■しかく ダムと言えば観光放水で有名な黒部のアーチ式や宮ヶ瀬の重力式を想像するのが一般的だろう。自分もその1人であったが、このダムを見た瞬間、堤体の美しさに心奪われた。ロックフィル式という一般的にはなじみのない姿はダムに興味のない人間をダム好きにさせるには充分だったと思う。 (初心を忘れず?その衝撃を受けた時の写真をチョイス) (柴ちゃん)
河川
利根川水系楢俣川
目的/型式
FNAWIP/ロックフィル
堤高/堤頂長/堤体積
158m/520m/13100千m3
流域面積/湛水面積
95.4km2
(
直接:60.1km2
間接:35.3km2
)
/200ha
総貯水容量/有効貯水容量
90000千m3/85000千m3
ダム事業者
水資源開発公団一工
本体施工者
鹿島建設・熊谷組・日本国土開発
着手/竣工
1973/1990
ダム湖名
ならまた湖
(ならまたこ)
ランダム情報
【ダム湖百選】(財)ダム水源池環境整備センターのダム湖百選に選定される(平成17年3月16日公表)
【ダムにいる鳥】国土交通省「河川水辺の国勢調査」(2004)
カワウ、アオサギ、オシドリ、マガモ、カルガモ、コガモ、スズガモ、ミサゴ、ハチクマ、トビ、オオタカ、ツミ、ハイタカ、ノスリ、サシバ、クマタカ、ヤマドリ、クサシギ、セグロカモメ、ウミネコ、キジバト、アオバト、カッコウ、ツツドリ、ホトトギス、コノハズク、フクロウ、ヨタカ、ハリオアマツバメ、アマツバメ、カワセミ、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、イワツバメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、サンショウクイ、ヒヨドリ、モズ、カワガラス、ミソサザイ、カヤクグリ、コルリ、ルリビタキ、ジョウビタキ、ノビタキ、トラツグミ、クロツグミ、アカハラ、シロハラ、ツグミ、ヤブサメ、ウグイス、メボソムシクイ、エゾムシクイ、センダイムシクイ、キクイタダキ、キビタキ、オオルリ、エゾビタキ、エナガ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、キバシリ、メジロ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ、クロジ、アトリ、カワラヒワ、マヒワ、ベニマシコ、ウソ、イカル、ニュウナイスズメ、スズメ、ムクドリ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、アオシギ、ホシガラス
【ダムカード配布情報】2024年8月2日現在 (国交省資料を基本とし作成、情報が古いなどの場合がありますので、事前に現地管理所などに問い合わせるのが確実です) Ver2.0
○しろまる?@奈良俣ダム管理所※(注記)ダムカード配布場所とダムは離れた場所にありますのでご注意願います。 ?A道の駅水紀行館※(注記)ダムカード配布場所とダムは離れた場所にありますのでご注意願います。 ?@奈良俣ダム管理所の受付時間は、8:30〜17:00(土、日、祝日も配布)です。?A道の駅水紀行館の受付時間は、9:00〜17:00(土、日、祝日も配布)です。(写真の提示が必要となります)※(注記)冬期(11月下旬〜4月下旬予定)は積雪のため、ダムカードは道の駅水紀行館のみでの配布(写真の提示が必要となります)となります。詳細は、沼田総合管理所ホームページをご確認下さい。
参考資料
■しかく奈良俣ダムの施工と課題 (大規模ロックフィルダム施工における留意点) 水資源開発公団奈良俣ダム建設所 所長 大久保 良 司
【第16回ダム施工技術講習会(昭和59年11月02日)】
■しかく奈良俣ダムにおける洪水吐きの設計・施工:大久保良司
【ダム日本 No.489(S60.7)】
■しかくロックフィルダムの施工管理について(奈良俣ダムの品質管理) 水公団奈良俣ダム建設所第一ダム工事課工事第五係長 宮 川 孝 仁
【第19回ダム施工技術講習会(昭和61年07月16日)】
■しかく奈良俣ダムの堤体盛立について:大久保良司・中平栄一
【ダム日本 No.511(S62.5)】
■しかく奈良俣ダム導水取水堰の設計:大本家正・左近重信
【ダム日本 No.528(S63.10)】
■しかく奈良俣ダムの技術開発と環境整備:工藤恒夫
【ダム日本 No.560(H3.6)】
■しかく首都圏の水ガメ、奈良俣ダムが完成
【ダム日本 No.561(H3.7)】
■しかく奈良俣ダムの施工と今後の課題 (財)ダム技術センター研究第一部上席主任研究員 大 本 家 正
【第30回ダム施工技術講習会(平成03年11月22日)】
■しかく奈良俣ダムの施工と今後の課題:大本家正
【ダム日本 No.568(H4.2)】
関連書籍
■しかく水資源開発公団沼田総合管理所 『ダムの四季 (矢木沢ダム、奈良俣ダム写真集)』 水資源開発公団沼田総合管理所 1993
■しかく水資源開発公団奈良俣ダム建設所 『奈良俣ダム工事誌』 水資源開発公団奈良俣ダム建設所 1991
■しかく鹿島・熊谷・日本国土建設共同体 『奈良俣ダム工事誌』 鹿島・熊谷・日本国土建設共同体 1991
■しかく水資源開発公団 『潤いを未来に 奈良俣ダム等施設見学会体験感想文集』 水資源開発公団 1992
諸元等データの変遷
【05最終→06当初】左岸所在地[利根郡水上町大字藤原字洗の沢→利根郡みなかみ町藤原字洗の沢] 流域面積[95.4→60.1]
【06当初→06最終】流域面積[60.1→95.4]
【06最終→07当初】河川名[楢俣川→梵字川] 流域面積[95.4→95.1]
【07当初→07最終】河川名[梵字川→楢俣川]
【11最終→12当初】流域面積[95.1→95.4]
【12最終→13当初】本体施工者[鹿島・熊谷・日本国土→鹿島建設・熊谷組・日本国土開発]
【19最終→20当初】ダム名[奈良俣→奈良俣(元)]
「ダムの水」を飲む
〜奈良俣ダムの深透水〜
これは、
「ダム日和」からの転載です。転載にあたって、多少の修正をしました。
正真正銘のダムの水
奥利根のダム群である国土交通省が管理する藤原ダムに見学に行くとノベルティとしてくれるダムの写真入りラベルのペットボトルの水がある(写真左)。それに対抗して(なのかはよく分からないけど)同じく奥利根ダム群の独立行政法人水資源機構が管理する奈良俣ダムのノベルティとして奈良俣ダムの深透水というペットボトルの水を作ったみたいで、下久保ダム(群馬県)で開かれた全国ダム観光ポスター展というイベントでこの2つの水を配っていた。
ダムのことを水瓶に例えたり、比喩表現的に「ダムの水を飲んでいます」という書き方をされることがある。しかし、この「奈良俣ダムの深透水」という代物、その名前が表す通り奈良俣ダムの堤体に染み込んで出てきた水をパックしたという正真正銘ダムの水で(藤原ダムの場合は近くの湧水だった)、ラベルにはロックフィルダムの模式図が描かれているという妙に画期的な飲料水に仕上がっているのだ。
「深透水」は、自然界が地下水を生み出すように、自然とダムが創り出した新しい「水」の形です。
奈良俣ダムはロックフィルダムといわれる形式で岩と土とで造られています。
ダム中央の土には、非常に高い圧力がかかっており、ダムに蓄えられた水がこの中を浸透することで濾過され、良質の「深透水」が造られます。
(解説文転載)
こんなところで新しい水の形を提案してる。ノベルティーなのにむやみやたらと攻めモード。
原材料名をみると
「水(ダム浸透水)」とちゃんと書かれているのだが、これは笑うところなのか。
以前、ダムサイト主催のダムツアーに参加したときに、奈良俣ダムの内部を見せてもらったことが有り、そのときに管理されている方が「これから水資源開発公団が独立行政法人化するので、独立採算性といったことを考えていかなくてはいけないが、なかなか難しい」みたいなことをしきりに言っていたのが妙に印象に残っているのだけど、まさかこんな形でチャレンジするとは...(※(注記)製品化する予定はないそうです)。
東京ジオサイトプロジェクトが土木工事の現地見学会に今までに無い演出手法を用いることによって工事現場のイメージを打ち破ることに成功したが、これはそれに匹敵する事なんじゃないだろうか。一本のボトルの水からロックフィルダムの構造や特徴、ダム湖の水質などいろいろなことを雄弁に語りかけてくるような気がしませんか。
ちなみに味は(味覚オンチなので当てにならないと思いますけど)藤原ダムの水より重い感じ。湧水と川の水の違いかな。苦いとかそういうわかりやすい味があるわけじゃない。
(2006年8月作成)
平成23 年7月新潟・福島豪雨による
矢木沢・奈良俣・藤原ダムの洪水調節効果
平成23 年7 月新潟・福島豪雨では、矢木沢ダム上流域で72 時間雨量が631mmとなるなど、矢木沢ダムと奈良俣ダムで管理開始以来、最大となる流入量を記録した。
洪水期間中に、矢木沢・奈良俣・藤原の3ダムでは、利水容量の空き容量を有効利用したことにより、3ダム合計で最大約9,909 万m3(東京ドーム80 杯分)の水を貯留し、下流の洪水被害の軽減を図った。
この洪水調節によりダム下流のみなかみ町湯原地点(旧水上町第一保育園付近)では約5.9mの水位を低減させる効果があったものと推測される。
以下、このような3ダムの洪水調節効果について、国土交通省利根川ダム統合管理事務所と水資源機構沼田総合管理所の記者発表資料(平成23年8月2日)に基づいて、関連データ等を紹介する。なお、数値は速報値であり、今後変わることがあり得る。
奈良俣ダムでは、最大流入量は既往最大を記録し、計画高水流量をも超えた。
計画高水流量 毎秒370m3
最大流入量 毎秒416m3:30日2:50 観測
この時の放流量は0 m3/s であり、最大流入量時の調節量は416 m3/s であった。また、洪水期間中(72 時間)に約1,805 万 m3 の水がダムに貯められた(東京ドーム約15 個分)。
■しかく 湯原水位観測所付近の水位低減効果
湯原水位観測所に近い旧水上町第一保育園(みなかみ町湯原)付近の、ダムが無い場合の最大流量(推測値)時である7 月30 日5時における水位低減効果量は約5.90mに達した。
(2011年8月作成)
『ダムサイト』主催ダムツアー、参加報告
平成16年5月15日(土)、『ダム サイト』の岸利透さんが主催する『ダムツアー』が開催された。ダム関係者ではない個人が主催するダム見学会としては、日本で初めて?ではないかと思われる。ツアーには、(財)日本ダム協会からも参加させていただいた。これは、その参加報告である。
◇ 奈良俣ダム
奈良俣ダムは、平成3年に完成。鹿島・熊谷・日本国土開発施工によるダム堤体積90,000,000m3、堤高158.00m、堤頂長20.00mの日本屈指のロックフィルダム。
『藤原ダム』での興奮もさめやらぬまま、2番目の目的地『奈良俣ダム』を目指す。
ダム談議に花を咲かせること15分、テンションは上がりっ放しの参加者を乗せたバスは奈良俣ダム下の駐車場へと到着した。
いつ見ても、奈良俣ダムの巨大さには圧倒される。重ねて今回は、700段の石段を登ることとなり、身を以て、その大きさを体験することとなった。堤体を歩いて登りたい人は下流駐車場で下車。残りのメンバーは、バスで天端まで移動。約2時間自由行動となった。
藤原ダムと同じく、奈良俣ダムも丁度洪水吐きから放流中で、その水紋の美しさに目を奪われた。雪解け水の流入が、今回の放流を実現させたようである。雪もまた、天然のダムである事を遠く至仏山などを眺めつつ思いやる。
放流中の奈良俣ダム
事件は、各自昼食をとり自由時間を過ごしている時、起こった。
参加者のとある女性が、キョロキョロと必死に何かを探している様子。恐る恐る声をかけてみると、「仮排水路トンネルの見学に行った参加者がいる。私も入りたい。置いて行かれた。くやしい。」と、本気で怒っていた。話を聞いてみると、一部の人達は管理所の職員の先導で仮排水トンネルの見学に行ったという。
仮排水トンネルに入った一行は、キノコ型のダム展示館下部のドアから出てきた。通常は施錠されている扉で、これでは遅れてしまったら後から入れはしない。
(2004年6月作成)
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ダム便覧の説明
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