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2014年06月17日

今夜のterra cafe kenpou

今夜のterra cafe kenpouでは「集団的自衛権と秘密保護法」について近藤恭典弁護士を講師に学習しました。
32名が参加。
【集団的自衛権】
自衛権:急迫不正の侵害を排除するために、武力を持って必要な行為を行う国際法上の権利
個別的自衛権:自国に対する侵害を排除するために武力行使をする権利
集団的自衛権:他の国家が武力攻撃を受けた場合に、直接攻撃を受けていない第三国が共同して武力行使する権利

集団的自衛権の実際例
?@ ベトナム戦争
アメリカ軍によるトンキン湾事件のでっち上げではじまった。アメリカは「集団的自衛権」の行使と国連で主張した。しかし、現実には北ベトナムによる南ベトナムの攻撃はなかった。
?A アフガニスタン介入
ソ連がアフガニスタン首相を殺害し傀儡政権を打ち立てた。ソ連は国連安保理で「集団的自衛権」の行使と主張。しかし、アフガニスタンからの要請はなかった。
?B アメリカのニカラグア介入
アメリカは、ニカラグアの政権を倒すために侵攻。アメリカは「集団的自衛権」の行使と主張。もちろんニカラグアからの要請なし。
これまで集団的自衛権の行使とされた例で、武力攻撃を受けたから助けに行ったという事例はない。
集団的自衛権とは、国連安保理の決議が得られない国際法上違法な武力攻撃を正当化する根拠として機能してきた。
集団的自衛権は必要か
必要論
・同盟の非対称論
←日本のために戦争するなどアメリカ議会は許さない
←在日米軍駐留経費の75%を日本が負担(ドイツは20%)。世界中の基地受け入れ国の負担の50%
・中国の脅威への対抗
←アメリカは日本のために中国と戦争をするか?

日本の安全保障をどう確保するか
・対中国問題を考えるときの2つの出発点
軍事力では中国に圧倒的に劣るという現実
日中紛争ではアメリカは助けてくれないという現実
・「抑止力」を狭く考えない
軍事的「抑止力」の限界
経済的相互依存関係という抑止力
・集団的安全保障(東アジア地域共同体という展望)
・9条の力のリアル

【秘密保護法】
必要性がない
許容性がない
→ではなぜ→秘密にできる情報の範囲を防衛秘密以外にも広げることが目的。市民に対する弾圧に使いたい。

(注記)政府の進める政策を自分の頭で分析する

【来週のお知らせ】
来週のterra cafe kenpouは、井上洋子さんを講師にお招きし実際に体験された「福岡大空襲」についてお話を伺います。
井上さんは九州大学出身で元精華女子短期大学教授です。中央区当仁校区の自宅で6.19の大空襲をうけ、燃えさかる自宅から逃げ出して生き延びたという体験者です。この空襲の記録を残したいということで、2007年に当仁校区の福岡大空襲による被災状況の調査を行って福岡市史編纂室「市史研究ふくおか」に報告しています。この調査がきっかけで、井上さんが中心になり、広く体験を募集して「あなたにバトン〜戦前・戦中・戦後の福岡の女性たちの体験記」という素晴らしい著書を2010年に出版しています。
どうぞお楽しみに。

日時 6月24日(火)19時
テーマ「福岡大空襲」
講師 井上洋子さん
場所 光円寺門徒会館(福岡市中央区天神3丁目)

今後の予定
http://www.ohashilo.jp/pdf/TerraCafeKENPOU.pdf
posted by 後藤富和 at 20:50| 平和

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