2023年04月13日
マヒワがいない多摩の雑木林
この時期,多摩地域の雑木林や公園でツミの調査をしています。例年渡り途中のマヒワの群れを見るのですが,今年はまだ見ていないような...。そこでフィールドノートに入力してあるデータを集計して見てみました。
マヒワ.jpg
集計結果を見てみると(下のグラフ)。今年はやはり1回も記録がありませんでした。最近では2019年以来の記録のなさです。気づきませんでしたが,去年も記録は少なかったんですね。
あわせて現在行っている,ライブ音の聴き取り調査の結果を示しましたが(上のグラフ)。今年はやはり記録が少ないです。こうした山の記録と,平地の雑木林では,必ずしも年による結果は一致していませんが,今年の春の渡り時期では,山でも平地でも少ないようです。
では,越冬期の記録はどうだったのでしょうか?
現在冬鳥ウォッチの情報を収集中で,今月いっぱいの記録を基に集計する予定です。
この冬の記録をお持ちの方は,ぜひ,情報お寄せください。
https://www.bird-research.jp/1_katsudo/fuyudori/index_fuyudori.html
フィールドノートにでデータ入れていただいている方は,そのデータ使いますので,お送りいただかなくてOKです。
マヒワ.jpg
集計結果を見てみると(下のグラフ)。今年はやはり1回も記録がありませんでした。最近では2019年以来の記録のなさです。気づきませんでしたが,去年も記録は少なかったんですね。
あわせて現在行っている,ライブ音の聴き取り調査の結果を示しましたが(上のグラフ)。今年はやはり記録が少ないです。こうした山の記録と,平地の雑木林では,必ずしも年による結果は一致していませんが,今年の春の渡り時期では,山でも平地でも少ないようです。
では,越冬期の記録はどうだったのでしょうか?
現在冬鳥ウォッチの情報を収集中で,今月いっぱいの記録を基に集計する予定です。
この冬の記録をお持ちの方は,ぜひ,情報お寄せください。
https://www.bird-research.jp/1_katsudo/fuyudori/index_fuyudori.html
フィールドノートにでデータ入れていただいている方は,そのデータ使いますので,お送りいただかなくてOKです。
posted by ばーりさ at 13:16| 活動報告
2023年04月10日
新人スタッフ紹介(野村佳那子)
2023年4月からバードリサーチに入局した野村佳那子と申します。
この場を借りて、皆さまに自己紹介をさせていただきます。
私は一般企業での勤務を経て、オーストラリアに滞在し、帰国後は環境保全団体や人道支援団体でファンドレイジングと呼ばれる活動資金をつのる仕事をしてきました。
3年ほど前に自宅近所で初めてキビタキをみた時「身近にこんなに綺麗な鳥が渡ってくるなんて!」と衝撃を受けて以来、野鳥観察をするようになり、「野鳥の保全に自分も貢献したい」という思いから、この度バードリサーチで勤務させていただくことになりました。
私は、野鳥はもちろん生き物全般が好きで、オーストラリアに滞在していた時は、ベースキャンプでテント暮らしをしながらザトウクジラの生態調査ボランティアにも参加しました。
テント暮らしをしていた時は、みんなで海に子船を出してよく魚釣りにいきました。
釣りは、みんなで小魚の魚群を狙って集まる海鳥の群れ(海鳥の名前を聞きそびれてしまったのが悔やまれます...)を探し、そこへ船を移動させて行ったのですが、海鳥と同様に小魚を狙って集まる大型の魚が釣れました。
私はその際に、大きな魚が釣れたという喜びの一方で、
間近で見た、海鳥や鯨類、大型魚といった肉食動物と、肉食動物に狙われる小魚たちの命をかけた攻防の迫力と、水族館でのんびり泳ぐ姿とは全く違う、本気で躍動する姿のカッコよさに圧倒されました。
このような経験もあり、帰国後は環境保全団体に勤めたのですが、
そこでは、海洋資源の枯渇データを見たり、森林伐採が続くインドネシアのスマトラ島の現場視察を経験し、多くの生き物が暮らす環境が破壊されている現状に大変ショックを受けました。
そのような経験から、私は生き物の暮らしを見たり、観察することは、
環境保全に関心をもつきっかけにもなる大切な経験だと考えています。
野鳥観察をはじめてまだ間もない若輩者の私ですが、
会員の皆さまにご協力をいただきながら、野鳥観察通じて、野鳥の保全に役立つデータ収集や、
野鳥をはじめとする野生生物の保全に関心を持つ人を増やしてゆければと考えています。
この場を借りて、皆さまに自己紹介をさせていただきます。
私は一般企業での勤務を経て、オーストラリアに滞在し、帰国後は環境保全団体や人道支援団体でファンドレイジングと呼ばれる活動資金をつのる仕事をしてきました。
3年ほど前に自宅近所で初めてキビタキをみた時「身近にこんなに綺麗な鳥が渡ってくるなんて!」と衝撃を受けて以来、野鳥観察をするようになり、「野鳥の保全に自分も貢献したい」という思いから、この度バードリサーチで勤務させていただくことになりました。
meguro.JPG
好きな野鳥はキビタキとメグロです。
好きな野鳥はキビタキとメグロです。
私は、野鳥はもちろん生き物全般が好きで、オーストラリアに滞在していた時は、ベースキャンプでテント暮らしをしながらザトウクジラの生態調査ボランティアにも参加しました。
basecamp2.JPG
ボランティアでは、調査小屋から双眼鏡を使ってクジラの頭数やブリーチングなどの動作をカウントしてデータ化しました。
ボランティアでは、調査小屋から双眼鏡を使ってクジラの頭数やブリーチングなどの動作をカウントしてデータ化しました。
basecamp.JPG
調査小屋にはこんな落書きも。
調査小屋にはこんな落書きも。
テント暮らしをしていた時は、みんなで海に子船を出してよく魚釣りにいきました。
釣りは、みんなで小魚の魚群を狙って集まる海鳥の群れ(海鳥の名前を聞きそびれてしまったのが悔やまれます...)を探し、そこへ船を移動させて行ったのですが、海鳥と同様に小魚を狙って集まる大型の魚が釣れました。
fish.JPG
釣った魚たち。サバ科の魚?
釣った魚たち。サバ科の魚?
私はその際に、大きな魚が釣れたという喜びの一方で、
間近で見た、海鳥や鯨類、大型魚といった肉食動物と、肉食動物に狙われる小魚たちの命をかけた攻防の迫力と、水族館でのんびり泳ぐ姿とは全く違う、本気で躍動する姿のカッコよさに圧倒されました。
このような経験もあり、帰国後は環境保全団体に勤めたのですが、
そこでは、海洋資源の枯渇データを見たり、森林伐採が続くインドネシアのスマトラ島の現場視察を経験し、多くの生き物が暮らす環境が破壊されている現状に大変ショックを受けました。
そのような経験から、私は生き物の暮らしを見たり、観察することは、
環境保全に関心をもつきっかけにもなる大切な経験だと考えています。
野鳥観察をはじめてまだ間もない若輩者の私ですが、
会員の皆さまにご協力をいただきながら、野鳥観察通じて、野鳥の保全に役立つデータ収集や、
野鳥をはじめとする野生生物の保全に関心を持つ人を増やしてゆければと考えています。
posted by ばーりさ at 11:45| その他
2023年04月06日
オナガはやっぱり減っていた 近所のフィールドノートデータを集計してみた
春になりました。この時期,毎朝,ツミの分布調査で近所の森をまわっています。
全国鳥類繁殖分布調査や東京都繁殖分布調査の結果から,オナガが減っていることがわかってきていましたが「家のまわりはそんな印象ないなぁ」と思っていたのですが,今年はちょっと雰囲気が違い「あんまオナガ見かけないなぁ」と感じたので,バードリサーチの野鳥観察データベース「フィールドノート」の自分のデータを集計してみました。
10か所の調査地を対象に,年ごとのオナガの記録率(1が100%記録されたことを意味する)を計算し,その平均値をグラフ化してみました。
オナガ.png
今年の記録率は低いのは実感通りなのですが,あまり実感はなかったものの,これまでも徐々に記録率が下がっていたのですね。こうやってグラフ化しないと気づかないものです。
逆に増えている種としてはモズがありました。
モズ.png
最近,更新のために伐採した雑木林でモズが見られるようになっていて,それを反映しているようです。
自分の観察記録を「フィールドノート」に記録していると,こんな感じに簡単にまとめることができます。ぜひ,普段の観察を「フィールドノート」に入力してみてください。
全国鳥類繁殖分布調査や東京都繁殖分布調査の結果から,オナガが減っていることがわかってきていましたが「家のまわりはそんな印象ないなぁ」と思っていたのですが,今年はちょっと雰囲気が違い「あんまオナガ見かけないなぁ」と感じたので,バードリサーチの野鳥観察データベース「フィールドノート」の自分のデータを集計してみました。
10か所の調査地を対象に,年ごとのオナガの記録率(1が100%記録されたことを意味する)を計算し,その平均値をグラフ化してみました。
オナガ.png
今年の記録率は低いのは実感通りなのですが,あまり実感はなかったものの,これまでも徐々に記録率が下がっていたのですね。こうやってグラフ化しないと気づかないものです。
逆に増えている種としてはモズがありました。
モズ.png
最近,更新のために伐採した雑木林でモズが見られるようになっていて,それを反映しているようです。
自分の観察記録を「フィールドノート」に記録していると,こんな感じに簡単にまとめることができます。ぜひ,普段の観察を「フィールドノート」に入力してみてください。
posted by ばーりさ at 13:48| 活動報告
2023年04月02日
ツミのフィールドをご案内
今日は,福井のMさんが,小笠原に行ったついで,ということで事務所にいらっしゃったので,ツミの調査フィールドを案内しました。1980年代の定着初期の営巣地から,最近の営巣地まで,生息地の環境を体感していただくとともに,2か所ではツミも見られたので,満喫いただけたと思います。
自転車でまわったのですが,うん十年ぶりに自転車に乗ったということで,最後には足がつったと言われていたので,長旅後に,ちょっときつかったかもしれません。
posted by ばーりさ at 17:13| お客さん
2023年04月01日
ツバメの渡来,再び活発に
一時,あまり届かなくなっていたツバメの初認ですが,再び増えてきました。
4月になりましたので,ここまでの渡来状況をまとめてみました。
3月中旬の前半に多かったのが,その後初認記録が減って来ていたのですが,3月下旬の後半に入って,再び多くなってきました。
関東の記録が多いな,というイメージもあったので,これを地域別に集計してみました。
3月中旬の前半に多かったのは,中部太平洋側までで,今,渡来が多くなっているのは,中部太平洋側より北側で,現在渡来が増えているのは東日本が中心なのがわかります。
これから中部日本海側や東北の記録が増えてきそうです。バードリサーチのツバメ初認は,巣に帰ってきた日です。ご覧になりましたら,ぜひ季節前線ウォッチまでお知らせください。
posted by ばーりさ at 12:54| 活動報告