令和6年9月議会で町長が行政報告を行いました

令和6年五城目町議会9月定例会町長行政報告

令和6年第3回町議会定例会が、9月2日から開催されました。

初日の9月2日には、渡邉町長から行政報告がありました。

町長の行政報告を全文紹介します。

9月議会定例会町長行政報告

本定例会は、令和5年度一般会計歳入歳出決算をはじめ、28件の案件についてご審議をお願いする次第でありますが、提出議案の説明に先立ち、本年6月以降に生じました主なる事項についてご報告申し上げます。
はじめに、令和5年度の財政状況について申し上げます。
経常収支比率は、災害に起因した税収の落ち込みなどにより、前年度から1.3ポイント増の94.4パーセントとなり、財政の硬直化が課題となっております。
一方、実質公債費比率は、令和4年度に行った起債の繰上償還や八郎湖周辺クリーンセンターの建設債の償還終了などにより、前年度比0.5ポイント減の9.0パーセントとなっております。また、将来負担比率は、公債費等の償還に充てることができる「充当可能基金」が大雨災害への財政出動などにより減少したことなどから、前年度比5ポイント増の57.1パーセントとなっております。
なお、財政調整基金の残高は、昨年7月の大雨災害対応により4億8千万円取り崩しましたが、他の基金を廃止して整理したことなどにより、前年度から2億8,299万7千円減の10億282万3千円となっております。

総務課関係

次に、総務課関係の電子入札システムの導入について申し上げます。
入札手続きの簡素化と事務の効率化を目的に、電子入札システムの10月の導入に向けて、現在作業を進めているところです。
システムは、今のところ土木工事のみに限定して運用する予定でありますが、利用にはパソコンや ICカード等の準備が必要であるほか、システムの操作に不慣れな事業者もいらっしゃることから、今後は使用開始に向けて事業者のサポートに努めてまいります。

まちづくり課関係

次に、まちづくり課関係の独立行政法人国際協力機構ジャイカとの新たな連携について申し上げます。
ジャイカが派遣前の海外協力隊を対象に実施するグローカルプログラムが、昨年に引き続き、五城目町で実施されております。今年度は4名の実習生が当町を訪れ、地域活性化や地方創生に取り組んでくださいましたが、ジャイカによりますと、五城目町を選択する実習生が増加する傾向にあるとのことであります。
町といたしましては、地域活性化、国際交流機会の創出、帰国後の隊員の移住推進をめざし、今後もジャイカと連携してまいりたいと考えており、国の地域おこし協力隊制度を活用したプログラム支援予算を本定例会に計上しております。
次に、企業版ふるさと納税について申し上げます。
6月に企業版ふるさと納税を開始するための計画を国に提出しておりましたが、8月19日に認定を受け、8月20日より寄附の募集を開始しております。しごとづくりや町外からの移住促進など、地方創生総合戦略に掲載する町独自の事業への寄附充当をPRしながら、今後も積極的に企業への寄附を呼びかけてまいります。
次に、地域おこし協力隊について申し上げます。
5月から地域おこし協力隊として活動する鹿内和朗さんでありますが、さまざまなイベントにおいて町の魅力を発信し、県内外から45人の方を町内に招き、移住体験の支援や町民との交流会などを行っていただいております。今後も、積極的な活動により、移住促進や関係人口の増加を図ってくださるものと期待しております。
次に、デジタル専門監の任用について申し上げます。
DX推進につきまして、デジタル化による業務改善などを進めるため、新たに役場内にデジタル専門監を任用するための予算を本定例会に計上しております。

税務課関係

次に、税務課関係について申し上げます。
令和6年度の町税の賦課について申し上げます。
7月31日現在の現年度の調定額は、一般税、国保税の総額で8億400万円となり、前年と比べ、8.0パーセント、7,007万円下回っております。
町民税については、個人町民税は農業所得等の減少や定額減税により、調定額が15.6パーセント減額しており、法人町民税は法人税割分の増加により0.9パーセントの増額となっております。
固定資産税については、土地の下落のほか、3年ごとの評価替えにより、調定額が2.9パーセント減額しております。
軽自動車税については、種別割が0.2パーセントの増額、環境性能割は44.5パーセントの増額となっております。
また国民健康保険税については、国保加入者の人数や所得の減少等により、調定額は10.3パーセント減額しております。
町税を取り巻く環境は厳しい状況でありますが、引き続き、個々の事情をより深く考慮し、きめ細やかで、丁寧な納税相談を実施するとともに、町民の皆様のご理解とご協力を得て自主財源の確保に最善を尽くしてまいります。

住民生活課関係

次に、住民生活課関係について申し上げます。
地域防災計画の改訂について申し上げます。
7月1日、地域防災計画改訂支援業務委託契約を締結し、現在、受託事業者が計画改訂に関する法改正や国・県の上位計画、令和5年7月大雨災害の検証結果などの情報収集や整理を進めているところです。
今後は、町防災会議を開催し、改訂方針等について協議を行うとともに、パブリックコメントや地区住民説明会を実施しながら計画改訂を進めてまいります。
次に、地域版タイムライン作成研修について申し上げます。
8月22日、一般財団法人消防防災科学センターから講師をお招きし、湯ノ又・富田・上山内・下山内町内会を対象に、地域ごとの防災行動を検討する地域版タイムライン作成研修を行っております。
当日は、町内会の皆様や介護事業者などが参加し、行動計画の作成方法を学んでいただいております。
次に、災害救助法に基づく応急修理制度について申し上げます。
昨年7月の大雨により被災した住宅の応急修理については、7月12日を完了期限として225件の支援を行っております。

消防関係

次に、消防関係について申し上げます。
はじめに、消防訓練大会について申し上げます。
6月23日に実施した町消防訓練大会において、3年連続の優勝を果たした第10・11分団が、7月21日に男鹿市で開催された県消防協会男鹿潟上南秋支部消防操法大会に出場し、準優勝に輝いております。
次に、救急隊員セミナーについて申し上げます。
10月16日、当町を会場に第29回秋田県救急隊員セミナーが開催される予定です。
当日は、救急隊員のほか、医師、看護師などの医療関係者約250人が参加する予定であり、現在、開催地事務局として準備を進めているところです。

健康福祉課関係

次に、健康福祉課関係について申し上げます。
はじめに、新型コロナウイルスワクチンについて申し上げます。
新型コロナウイルスワクチンの接種は、令和6年度から予防接種法上の定期接種に位置付けられ、高齢者の重症化予防と重症者を減らす事を目的として10月より開始いたします。今後も、町内医療機関や関係機関等と連携して準備を進めてまいります。
次に、こども計画策定状況について申し上げます。
8月6日に発送したアンケート調査が終了し、現在、結果を集計しております。ワークショップは 10月から11月に開催を予定しており、多くの方に参加していただけるよう、日時や場所、方法などについて検討しているところです。
次に、コミュニティナース事業について申し上げます。
現在、集落支援員事業と連携して個別訪問を行っており、情報共有を行いながら、定期的に見守りが必要な方の継続訪問や、サービスが必要な方を関係機関につなぐ支援を行っています。
また、高齢者の通いの場である地域のサロンや地区公民館での活動を広げ、コミュニティの強化を支援するとともに、今後は、ほかの民間組織ともつながり、コミュニティナース活動を充実させながら、本町の実情に合った支援体制の仕組みづくりを進めてまいります。
次に、個別避難計画事業について申し上げます。
町では、災害発生時などに避難が難しい一人暮らしのご高齢の方などを対象に、より迅速に避難できるようにするための個別避難計画書の作成に向けて準備を進めております。
今後は、ケアマネジャーなどの介護・福祉の専門家からご意見を伺いながら、個別避難計画書の作成を進めてまいります。

農林振興課関係

次に、農林振興課関係について申し上げます。
はじめに、大雨による農地や林道施設の被害について申し上げます。
6月30日、7月25日の大雨により、馬場目恋地の滝ノ沢地区と内川浅見内地区の農地が冠水したほか、土砂流入などの被害を受けております。
また、林道施設では、内川浅見内滝ノ下付近で路面の洗堀や横断水路の閉塞などの被害があったことから、復旧に向けて工事を進めてまいります。
次に、農業経営基盤強化促進法に基づく地域計画の策定状況について申し上げます。
町では、地域の協議により将来の農地利用の姿を明確化する「地域計画」の策定を進めておりますが、本年度末までの策定めざし、秋以降に各地域の農業者との話し合いを行ってまいります。
次に、有害鳥獣対策について申し上げます。
ツキノワグマの捕獲状況でありますが、昨年同時期と比較し半数ほどで推移しております。また、昨年度まで捕獲実績がなかったイノシシは、これまで5頭を捕獲していることから、電気柵等の導入を補助するための予算を本定例会に計上しております。
また、今後は、箱わなの作動状況をメールで通知し、見回り頻度を大幅に減らす捕獲通知システムを導入し、対策にご尽力いただいている猟友会の皆様の負担軽減を図ってまいります。

商工振興課関係

次に、商工振興課関係について申し上げます。
はじめに、観光振興事業について申し上げます。
猛暑期を避け、7月28日に前倒しして開催された「きゃどっこまつり」は、あいにくの天気となりましたが、盛会裏に終了しております。
企画運営に携わった実行委員会の方々をはじめ、関係者の皆さまのご労苦に深く感謝を申し上げます。
次に、ネコバリ岩について申し上げます。
昨年7月の大雨により、ネコバリ岩までの区間が通行止めとなっている県道秋田八郎潟線については、本年度末までに復旧工事が完了する予定であると県から連絡を受けております。
また、「ネコバリ岩」に通じる連絡路等については、大雨による損傷が著しいことから、整備に関する予算を本定例会に計上しております。
次に、朝市振興について申し上げます。
令和7年度の全国朝市サミット開催に向けて、 10月19日から青森県八戸市、舘鼻岸壁朝市において開催される全国朝市サミットの視察を朝市出店者や朝市振興委員会の皆様と行うため、参加に要する予算を本定例会に計上しております。

建設課関係

次に、建設課関係について申し上げます。
はじめに馬場目圏域河川整備計画について申し上げます。
3月28日に開催された第1回馬場目圏域河川整備計画検討委員会にはじまり、4月開催の各地区における事業説明会、5月23日に開催された公聴会により町民の意見を受け、6月26日、当町で2回目となる検討委員会が開催され、新たな河川整備計画案が了承され、8月19日付で国の認可を得ております。今後は、本計画における事業期間である令和14年度までの期間で各河川の改修・整備に順次着手する予定となっております。
次に、IPカメラを活用した防災に関する実証実験について申し上げます。
8月19日、株式会社秋田ケーブルテレビと覚書を締結し、令和7年3月まで、上田町地区の農業排水路、東磯ノ目地区の都市下水路樋門、大川下樋口地区のJR高架下部の町道にカメラを設置していただいております。
全ての設置箇所がインターネットを通じて監視できることから、今後は、防災への活用等について検証していくこととしております。
次に、下水道事業における内水浸水対策について申し上げます。
昨年7月の未曾有の大雨による浸水被害については、浸水要因の解析結果により、河川水位の上昇に伴い河川水が排水路を通じて市街地に逆流した内水氾濫が確認されたことから、
1.下水道事業計画に基づく排水路の整備
2.排水樋門の自動化
3.排水ポンプ施設の整備
4.ため池の活用及びソフト対策の推進
の4項目を内水浸水対策の柱として事業を具体化してまいります。
ハード面の整備による被害軽減のほか、内水浸水想定区域図や内水ハザードマップによるリスク情報の公表により、更なる被害の軽減が図られるよう対策を進めてまいります。
次に、県管理河川の維持工事について申し上げます。
県では今年度、4箇所の維持工事発注を予定しておりますが、下山内地内と上町地内の伐木、河道掘削、上樋口地内の河道掘削の3箇所について契約、施工しております。

学校教育課関係

次に、学校教育課関係について申し上げます。
はじめに、中学校総合体育大会の結果について申し上げます。
7月6日から15日まで県中学校総合体育大会が開催され、柔道個人階級別で男女各1名が3位入賞し、そのうち男子1名が東北大会に出場しております。また、バドミントンでは、4名の五一中生が加入する八郎潟町のクラブチームが女子団体で準優勝を果たし、東北大会に出場しております。
次に、全国学力・学習状況調査について申し上げます。
4月18日、小学6年生と中学3年生を対象に実施された全国学力・学習状況調査の結果について、五城目小学校・五城目第一中学校ともに国語、算数・数学の正答率が、全国平均と県平均を上回り、特に中学校の数学について、全国平均を10ポイント上回っていたとの報告を受けております。
今後も引き続き、確かな学力の定着に向けて、ICTの活用など児童生徒一人一人に応じた指導に努めてまいります。
次に、外国青年招致事業について申し上げます。
令和4年8月から外国語指導助手として勤務していただいたゾーイ・フェルさんが、7月31日に退任され、新たにアメリカ合衆国ワシントン州出身のマシェイラ・レモンズさんが着任し、8月26日から勤務を開始しております。
次に、町・千代田区児童双方向交流事業について申し上げます。
町・千代田区を合わせて新たに6名の支援員が加わり、8月9日から11日までの3日間、五城目町を会場に実施した交流会は、コロナ禍後初となるホームステイの受け入れを行っております。来年1月には、舞台を千代田区に移し交流を行うことになっております。

生涯学習課関係

次に、生涯学習課関係について申し上げます。
8月15日、五城目小学校を会場に「二十歳のつどい」が開催され、実行委員会の皆様が式典と講演会を行っております。対象となった71名のうち、51名の出席を得て、二十歳の門出をお祝いしております。

令和5年度各会計の決算概要

次に、令和5年度各会計の決算概要について、ご報告申し上げます。
各会計の決算につきましては、7月9日から16日までの間、小玉睦男、石井光雅、両監査委員より慎重な審査をお願いし、審査結果の意見書を付して頂いております。
一般会計につきましては、
歳入総額 81億9,759万8,703円
歳出総額 77億3,237万 856円
差引額 4億6,522万7,847円
翌年度へ繰り越すべき財源、
9,892万8,900円を差し引き、実質収支額は、3億6,629万8,947円となります。
このほか、4つの特別会計につきましても、実質収支額で黒字決算となっております。
水道事業会計につきましては、給水人口の減少、経年劣化した設備の更新費用増加、昨年7月の大雨による浄水場の復旧費用などにより、純損失の額は3,437万6,166円となりました。
また、下水道事業会計では、
純利益 753万8,503円の決算です。
各会計においては、引き続き適正な収入の確保に努めるとともに、健全な財政運営に努めてまいります。

以上、本年6月以降に生じました主なる事項についてご報告申し上げましたが、提出議案につきましては、議案上程の際にご説明申し上げますので、ご審議のうえご可決賜りますようよろしくお願い申し上げます。
なお、各課室に係るその他の事項や災害対応につきましては、「課室別報告事項」にとりまとめ、別紙のとおり報告申し上げ、行政報告を終わらせていただきます。

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /