番組審議会から

第662回番組審議会

議 題 『FNSドキュメンタリー大賞 「生きる」を伝える』
2024年5月30日(木) 深夜26時25分〜27時20分
出席委員 藤 井 克 已 委員長
石 村 一 枝 委員
中 村 ク ミ 委員
林 田 歩 委員
辻 慎 一 委員
太 田 宏 昭 委員
横 尾 誠 委員
欠席委員 喜多村 浩 司 副委員長
森 亨 弘 委員

年間10万人に1人の確率で発症するとされる「1型糖尿病」。いわゆる"生活習慣病"ではなく、自分で血糖値をコントロールできなくなる原因不明の難病で、完治する治療法は今も見つかっていない。血糖値が不安定な状態が続くと、手足の切断や失明などの合併症、最悪の場合は死につながるリスクもある。筑紫野市に住む寺林秀真くん(15)が1型糖尿病を発症したのは小学4年生のときだった。将来の夢は、プロ野球選手になること。入退院を繰り返す日々、秀真くんは"憧れの人物"とある約束を交わす。そして彼がとった選択とは・・・

委員からは

  • 『「生きる」を伝える』ということで、まずこの重いタイトルを見たときに、このタイトルをつけて本当に大丈夫なのかという印象から入りました。ただ、中を見ていくうちに、大変心を揺さぶられるような番組の内容だった。
  • 卒業式の朝の場面、本当にこんなことが起きるのかというようなことが実際に起き、この番組としても一つの大きい山のようにも感じましたし、こういうことを通してリアルに伝わって、非常に意義のある作品。
  • 岩田さんの出演がこの番組に箔をつけたというか、この病気をしっかりと伝えるキーポイントになっている。二人が、病気と闘いながらも素晴らしい人生を送っているということをしっかりと描写できている。
  • 岩田さんのお父さんお母さんのコメントもしっかり取られているというのは素晴らしい。その中で、彼が誰よりも一番健康だと思うといったコメントは、すごくいい言葉で心に刺さりました。
  • 彼が、コーチの道ではなくて、1型糖尿病を伝えていくために会社も作って、広くサポートしていきたいという強い意志でやられていて、真ん中にあのシーンが入ってきたというのは、視聴者からすると物すごくググッと入り込めた。
  • 覚悟を決めて病気とうまく付き合うということを、まさに「生きる」ということですよね、タイトルどおり「生きる」という選択をした上でやっている姿というのは、本当にひしひしと伝わってきた。
  • 沖学園に入学した初日に、自分の病気のことを自分で話し、何か異変があったら先生に伝えてほしいとお願いした勇気にも感動しました。
  • 少年野球の話かなと、あまり予備知識なく見始めて、突然インスリンというのが出てきて、その対比というか、そこの入り方がなかなか意外性があって上手だなと思いました。
  • 秀真君のお母さんの、不安を和らげたくて常に笑っていたとか、とにかく暗くならないように努力してきたという思いには、常にグッとくるものがありました。
  • 季節の移り変わりが、同時に秀真君の成長に立ち会っているような気がして、高校に入学したときのネクタイであるとか、親戚の子供を近くで見ているみたいなちょっと温かい気持ちになれるのも良かった。
  • 自分から病気を語ることができるまで成長していく姿を密着して描き切れていたのは見事。特に中学校や高校というテレビの入りにくい場所での取材も非常に自然で良かったと思います。多くの取材時間をかけて努力を惜しまなかったTNCのスタッフに敬意を表します。
  • 母親の真弓さんが難病を発症されていて、そういう体調不良を常に抱えた状態の中で秀真君をサポートするというのは相当負担が大きかったことが推測されますけど、できる限り笑顔を絶やさず、私たちに明日は来ないかもしれない、それならば後悔しないような選択をするということで、ソフトボールを続けさせた場面が、なんか覚悟を決められたようなことで感動しました。
  • 双子の七紗さんが、お母さんの苦しさを理解し追い込まないようにしようと、ご本人もかなりの葛藤があったということもよく伝わってきましたし、お父さんは、あの涙が全てを物語っているなと、家族がお互いを大切に思う姿に胸を打たれました。
  • 丁寧に密着取材されていて、秀真君が季節とともに大きく成長していっている足跡がよく描かれていた。FNSのドキュメンタリー大賞のエントリーにふさわしい、非常に素晴らしい作品。
  • 表情の撮り方が本当にお上手だなというので、久方ぶりに感動しました。
  • 映像も飾られた感が全くなく自然体で、本当に爽やかな印象でした。取材された皆様が自然体でいられたのは、スタッフの関わり方が良かったからではないかと思います。
  • 三田さんのナレーションも、若い声で良かったと思います。やっぱり若い人に人気のナレーターを起用するというのも、こういった番組が注目を浴びる一つかなと思いますので、彼女の起用も良かった。
  • 今の社会は障害に対して非常にオープンになってきている。障害者も普通の方と同じ、障害を持っていても何ら差別する理由がない、そういう世界になっているんだと、それを後押しするような番組になっていた。
  • 2型は悪いものだと、これになる人はとんでもない人間だというふうに誤解をされてしまうのではないかという部分もあり、そういった点に少し配慮されたほうがメディアとしては良い。
  • 放送時間帯は、せっかくなので少し工夫してもらったほうが、より皆さん、視聴者に伝わるんじゃないか。
  • 岩田さんの説明が始まるところが、岩田さんの話が若干長い感じがして、あれっ?これは秀真君の話なのかな、話がどこに行くのかな、と一瞬戸惑った。
  • 大変さというのが若干強調され過ぎて、理解のない方にはかえって、ああ、大変なんだなぁという思いが、こちらの作り手の思いとはちょっと違う形で残ってしまわないかなと、そこは少し心配になりました。
  • 取材の年月日がテロップに流れていましたが、その順番が時間順になっていない。中学校の授業のシーンと体育祭のシーンと、別に時間順でも良いのではないか。
  • 卒業式当日のつらそうな顔を映した場面についてですね。未成年者ということもあり、気になりました。
  • 1時間というのがやっぱりちょっと長くて、40分ぐらいでうまくまとまると、もっと見やすい番組になるのかな。
  • 地元局としては、これだけ力を尽くした番組ですから、地元の人たちにできるだけ見てほしいとすれば、スポンサーが何と言おうと、これはあなたの企業にとって素晴らしいコマーシャルになりますよと。何で制作部門と営業部門がちゃんと意思疎通していないのかなというのが残念。

などの意見を頂きました。

局からは

  • 1型糖尿病があまり理解されていないというところで、これを伝えたいという強い思いが一つあった。
  • ディレクターの強い思いで、昼夜問わず人間関係をつくりながら、自分のカメラを持っていって、正月とかも取材して、かなりの量の取材の中からこうやって構成していった。
  • 1型糖尿病だけじゃない、そういう生きづらさを抱えていたり、家族をめぐるとか、あとは岩田さんとのリレーバトンみたいなところも含めると、パーソナルな部分を乗り越えたもっと普遍的なものが伝わるようなものになるんじゃないか。
  • 岩田さんのパートが少し長めだったというのは、確かにそう。
  • 卒業式のあれも、担当のほうから突然倒れたという話がありまして、あれでちょっと強調されるところもどうかという話は確かにそうで、結構倒れるというか、意識を失うのは日常茶飯事で、管理すればちゃんと生きていけるというような病気であると、そういう理解につながっていけば。
  • 三田アナのチョイスも日高ディレクターの希望で、本人とディレクターがやり取りしながら、いわゆるアナウンスじゃなくて、お姉さんというか、そういうような形を、キャッチボールしながらナレーションを入れていった。

などの説明をしました。

番組審議会事務局より

  • 視聴者レスポンスについて
    2024年6月に寄せられた視聴者ご意見などの件数および特徴を書面にまとめてご報告しました。

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