森林はどのぐらいの量の二酸化炭素を吸収しているの?
スギの36〜40年生の人工林がこれまでに吸収してきた量(蓄積量)と1年間に吸収する量(吸収量)
樹木が吸収する二酸化炭素や蓄積する炭素の量は一本一本異なっています。例えば、適切に手入れされている36〜40年生の スギ人工林は1ヘクタール当たり約83トン注1の炭素(二酸化炭素量に換算すると約304トン注2)を蓄えていると推定されます注2。
また、この36〜40年生のスギ人工林1ヘクタールが1年間に吸収する二酸化炭素の量は、約8.8トン(炭素量に換算すると約2.4トン)と推定されます注3。
36〜40年生のスギ人工林、1ヘクタールに1,000本の立木があると仮定した場合、スギ1本当たり約83キロの炭素を蓄えていることになります。また、スギ1本当たり約8.8キロの二酸化炭素を吸収していることになります。
スギの吸収量と身近な二酸化炭素排出量とを比較してみましょう
1世帯から1年間に排出される二酸化炭素の量は、2021年の場合、約3,700キログラム注4でした。 これは、36〜40年生のスギ約12本が蓄えている炭素量に由来する二酸化炭素量と同程度です。
また、この排出量を、36〜40年生のスギが1年間で吸収する量に換算した場合、スギ420本分の吸収量と同じぐらいということになります 。
注1 林野庁「森林資源現況調査」(令和4年3月31日現在)の全国累計を用いて算出した36〜40年生のスギ人工林の1ヘクタール当たりの幹材積337m3(おおよそ樹高20m、平均直径20cmのスギが1ヘクタールに1,000本ある林分の材積量)を元に算出。
×ばつ1.23(拡大係数)×ばつ1.25(1+地上部・地下部比)×ばつ0.314(容積密度)×ばつ0.51(炭素含有率)=83トン/ha
詳細は関連Q&AのQ1を参照ください。
注2 炭素量に44/12を掛けると、二酸化炭素量となります。
注3 注2と同様に、31~35年生のスギ1ヘクタール当たりの幹材積289m3を元に31〜35年生のスギが蓄えている炭素量は、
×ばつ1.23(拡大係数)×ばつ1.25(1+地上部・地下部比)×ばつ0.314(容積密度)×ばつ0.51(炭素含有率)=71トン/ha
36〜40年生と31〜35年生の炭素量の差を5年で割ると、年間の吸収量は(83トン-71トン)÷5年=2.4トン/ha
×ばつ44/12=8.8トン/ha
詳細は関連Q&AのQ1を参照ください。
注4 出典:温室効果ガスインベントリオフィスウェブページ(2021年公開値)
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関連情報
森林による炭素吸収量をどのように捉えるか:国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所ホームページ
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