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夏場の停電 注意事項と対策方法

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停電 備蓄


はじめに

真夏の暑さといえば、多くの人がエアコンや冷房に頼り切っている季節です。

しかし、突如として停電が起きた場合、涼を求める手段が失われ、熱中症のリスクが急増します。

特に企業の危機管理担当者にとっては、オフィス内の従業員の健康と安全を守るために、真夏の停電に備えた対策が不可欠です。

本記事では、真夏の停電に備えて注意すべき事項と対策方法を詳しく解説します。


真夏の停電が引き起こすリスク

真夏の停電による最大の懸念事項は、クーラーや空調が止まり、オフィス内の温度が急上昇することです。

高温と湿度の組み合わせは、熱中症につながる危険性を高めます。

熱中症は身体状況によってさまざまな症状を引き起こし、重篤な場合は命を脅かすこともあります。(注記)熱中症に関する記事は、「熱中症と安全配慮義務」 をご覧ください。

危機管理担当者は、このリスクに真剣に取り組み、適切な対策を講じる必要があります。


平時に確認しておくべき事項

ビル・建物の開口部の確認と手動開閉の可否

停電時には、手動で窓を開けることができるか、また手動で開けられる排煙口があるかを確認しましょう。高層オフィスビル等では、安全上の理由により、窓がはめごろしになっている場合があります。


オフィス内の温度調査と断熱効果の確認

絶対的な冷房が利用できない場合でも、オフィス内の温度がどれくらい上昇するのかを調べることが重要です。最近建てられたオフィスビルでは、断熱効果が高く、そこまで高温にならない可能性もあります。一方で、空調が停止してしまうと非常に高温になる場合、しっかりとした対策をしておかないと最悪の場合は命の危険もあります。 施設の断熱効果を測定し、高温になりにくい環境設計が行われているかを確認しましょう。


空調は全館管理か

オフィスビル等の場合、各部屋ごとにクーラーが取り付けられている形ではなく、ビル自体に空調設備が設置されており、全館管理となっている場合があります。

この場合は、ビル自体が非常用電源などを備えていないと自社で蓄電池などを備えていても意味がなくなってしまいます。


研修や教育の実施

平時に実施しておくべき事項としては、熱中症に関する研修や教育プログラムの実施も重要です。従業員に熱中症のリスクや予防方法を理解してもらい、積極的な水分補給の促進や適切な休憩の取り方について従業員各自が理解している状態をつくりましょう。


基本的な対策方法

窓を開ける

ビル・建物の開口部を開けて、新鮮な空気を取り入れたり、熱気を排出しましょう。空気の流れをつくることで涼しく感じることが出来ます。


打ち水をする

工場など敷地を持つ事業所の場合、打ち水も有効です。広範囲に水をまくことで、気温を下げることができます。

打つ水により、地面の表面温度が20度近く下がることもあります。ただ、効果は1時間程度と言われているため、定期的に実施する必要があります。

打ち水の効果については、一般財団法人日本気象協会が推進する「熱中症ゼロへ」プロジェクトの中で実施された「熱ゼロ研究レポート:打ち水効果をサーモカメラで観測!」 をご覧ください。


直射日光を避けた休憩場所の設置

全員が工場や作業場などに入りきらない、あるいは安全上の問題で建物内に留まることが困難な場合もあるかと思います。その場合は、遮陽ネットや日除けテント等を設置し、直射日光を遮った休憩場所を設置しましょう。

風のある日は、屋内より屋外の方が湿度が低く、比較的涼しく感じることもあります。状況をみて、どこで避難するかを検討しましょう。


自動車内で休憩する

社用車や通勤用の自動車がある場合は、車内でクーラーを利用することも手です。このような場合に備えて、普段からある程度ガソリンを補充しておくことも防災の一環です。


熱中症対策グッズの備蓄

オフィス内があまりにも高温になる場合に備えて、熱中症対策の備蓄品を用意しましょう。

・蓄電池
扇風機やサーキュレーターなどの家電を動かすための電力を確保するために、蓄電池がオススメです。扇風機などはそこまで電力を消費しないため、蓄電池でも十分に動かすことが出来ます。

・扇風機やサーキュレーターなどの家電
扇風機は、人に向けて風を当てて涼しく感じるために使用します。サーキュレーターは、オフィス内に風の流れをつくるために使用します。どちらも利用目的に応じて向き不向きがありますので最適な家電を選びましょう。

・ネッククーラー、冷却パック、ハンディファンなど涼感グッズ
最近では、ドラッグストア等で手軽に購入できる熱中症対策グッズがあります。ネッククーラーや冷却パックは電力を使用せずに体温を下げられるため、とてもオススメです。また、電池などで動くハンディファン等を備蓄しておくことで、多少涼しく感じることが出来ます。

・凍らせたペットボトル
普段から冷凍庫で水を凍らせ、凍ったペットボトルを持っておくことも有効です。冷たいペットボトルを首や脇の下に当てることで体を冷やすことができ、氷が解けたら水分補給も行えます。

・塩タブレットや経口補水液
備蓄用の保存水にはカリウムやナトリウムなどの電解質が含まれていないため、水分以外にも塩タブレットや経口補水液などを備蓄しておくことも大切です。


最後に

夏は台風や大雨などで停電することがあります。しっかりと対策を講じておかないと二次災害に発展する可能性もあるため、平時から夏場を想定した停電対策を講じることをオススメします。

他にも防災・BCPに関するお困りごと等がございましたらお気軽にレスキューナウまでご相談ください。


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