ガストロノミーとは食と文化の関係を考える学問のことを指します。佐賀県でも、食卓に「地域」を表現する取り組みを通じて、佐賀の食文化をさらに磨き上げ、その素晴らしさを世界に向けて発信していこうとしています。佐賀ならではの食材と器、そして料理人を組み合わせて新しい価値を創造する「サガマリアージュ」プロジェクトや、佐賀の唯一無二の食文化を体験できる「ガストロノミーツーリズム」はそうしたチャレンジの一つです。
アドゥリス氏は、有田焼の窯元と共同でオリジナル食器を創作してレストランで使用したり、佐賀県産の食品や佐賀酒をレストランのメニューやワインリストに採用したりするなど、これまで10年以上にわたって佐賀県との交流を続けてきました。そこで佐賀県は、同氏にレストランや料理学会などを通じて佐賀県の地場産品等の魅力を発信するなど、今後も様々な面でより一層の協力をしていただくため、「SAGAガストロノミー交流大使」を委嘱しました。
式典では、山口知事が有田焼でつくられた交流大使委嘱プレートをアドゥリス氏に手渡しました。
委嘱式と同時に開催した「SAGAクリナリーフェスティバル」では、県内の生産者による試食ブースの出展や工芸品の展示が行われ、県内外から参加した約50名の関係者とアドゥリス氏らが佐賀の食材や工芸品などを通して交流を深めました。会場ではまた、アドゥリス氏によるプレゼンテーションや、2015年に有田を舞台に「Mugaritz(ムガリッツ)」が制作した映像作品「TABA(タバ)」の上映も行われました。