独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)バイオテクノロジーセンター(NBRC)は、バイオ産業の発展を支援するため、経済社会活動を支える知的基盤として必要不可欠な多種多様の生物遺伝資源(微生物)を国内外から多数収集・保存し、それらの有用機能に関わる情報とともに社会に提供しています。
この度、生物遺伝資源の保存や分譲等の工程を自動化する設備を導入しましたので、ご紹介します。
微生物を保存するL-乾燥標品(ガラスアンプル)の作製と品質管理、ガラスアンプルの取り出しから梱包の一部の工程を自動化する設備を導入しました。
自動熔封装置(熟練が必要なアンプルの溶封作業を 自動化)と自動段階希釈装置(菌体懸濁液の段階希釈と寒天培地の塗抹を自動化)の写真
自動保管庫(4°C保管庫からのガラスアンプルの取り出しを自動化)と自動梱包装置(自動保管庫から出庫したアンプルの検品、梱包等の作業を自動化)の写真
自動化設備の導入と関連システム及び業務見直しにより、分譲依頼の受付から発送までの期間短縮(最短6日で発送*)が見込まれます。加えて、L-乾燥標品の品質の安定化、受注システムと連携した自動出荷体制の整備によるヒューマンエラーの防止、標準的な期間における安定供給が期待されます。
今後も多様な微生物の収集・保存、安定的な提供体制の維持に努めて参ります。
*通常の納期は、分譲依頼受付から約2週間を見込んでおりますが、在庫状況、追加書類の有無、配達状況等により異なります。標品形態によっては数か月程度要する場合もあります。依頼受付後、目処が立った時点で担当者より発送予定日をお知らせしております。