危険有害性項目
分類結果
絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1
爆発物
分類対象外
-
-
-
-
爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2
可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む)
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における固体である。
3
エアゾール
分類対象外
-
-
-
-
エアゾール製品でない。
4
支燃性/酸化性ガス
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における固体である。
5
高圧ガス
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における固体である。
6
引火性液体
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における固体である。
7
可燃性固体
分類できない
-
-
-
-
可燃性との情報があるが(ICSC(J)(2005))、所定の試験法によるデータなし。
8
自己反応性化学品
分類対象外
-
-
-
-
爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9
自然発火性液体
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における固体である。
10
自然発火性固体
分類できない
-
-
-
-
データなし。
11
自己発熱性化学品
分類できない
-
-
-
-
データなし。
12
水反応可燃性化学品
分類対象外
-
-
-
-
金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13
酸化性液体
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における固体である。
14
酸化性固体
分類対象外
-
-
-
-
酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。
15
有機過酸化物
分類対象外
-
-
-
-
-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16
金属腐食性物質
分類できない
-
-
-
-
固体状の物質に適した試験方法が確立していない。
危険有害性項目
分類結果
絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1
急性毒性(経口)
分類できない
-
-
-
-
マウスのLD50値は>1600mg/kg(EHC 202(1998))と報告されているが、区分を特定できないので分類できない。
1
急性毒性(経皮)
分類できない
-
-
-
-
データなし。
1
急性毒性(吸入:ガス)
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における固体である。
1
急性毒性(吸入:蒸気)
分類できない
-
-
-
-
データなし。
1
急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
分類できない
-
-
-
-
データなし。
2
皮膚腐食性/刺激性
分類できない
-
-
-
-
データなし。なお、皮膚に発疹と灼熱感を伴う刺激を起こす可能性がある(HSDB(2010))と記載されているが、データへの具体的な言及はない。
3
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
分類できない
-
-
-
-
データなし。なお、眼に接触することにより、刺激と灼熱感を起こす可能性がある(HSDB(2010))と記載されているが、データへの具体的な言及はない。
4
呼吸器感作性
分類できない
-
-
-
-
データなし。
4
皮膚感作性
分類できない
-
-
-
-
データ不足。なお、モルモットおよびマウスを用いた皮膚感作性試験(それぞれAdjuvant and Patch TestおよびMouse Ear Swelling Test)において、陽性反応が報告されている(EHC 202(1998))が、いずれもOECDで承認されていない試験法であり、陽性率も不明なため、分類には採用しなかった。
5
生殖細胞変異原性
区分1B
危険
H340
P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
マウスを用いた優性致死試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)で陽性の結果(EHC 202(1998))に基づき、区分1Bとした。なお、マウスを用いた相互転座試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)は陰性(EHC 202(1998))であったが、体細胞in vivo変異原性試験として、マウスの骨髄を用いた複数の染色体異常試験は全て陽性、さらにマウススポット試験は陽性であり、小核試験も陽性の報告がある(EHC 202(1998)、NTP DB(Access on Aug. 2010))。また、体細胞in vivo遺伝毒性試験として、ほ乳類骨髄細胞を用いた姉妹染色分体交換試験、ほ乳類体細胞を用いたDNAとの結合試験や付加体形成試験の結果も全て陽性であった(EHC 202(1998)、NTP DB(Access on Aug. 2010))。一方、in vitro試験では、エームス試験、ほ乳類培養細胞を用いる遺伝子突然変異試験および染色体異常試験の結果は概ね陽性(EHC 202(1998)、NTP DB(Access on Aug. 2010))が報告されている。
6
発がん性
区分1A
危険
H350
P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
IARCの発がん性評価でグループ1(IARC 92(2010))に分類されているので、区分1Aとした。なお、日本産業衛生学会で2A(産衛学会勧告(2010))、EPAでB2(IRIS(1998))、ACGIHでA2(ACGIH(7th, 2001))、NTPでR(NTP ROC 12th(2011))、EUでカテゴリー2(EC-JRC(ESIS)(Access on Aug. 2011))に分類されている。また、本物質は、ヒト以外の霊長類を含む8種の動物のいくつかの異なる器官で、また、いくつかの異なるばく露経路により腫瘍の誘発が見られている(NTP ROC 12th(2011))。例えば、雌マウスに2年間混餌投与した試験で、食道、舌および前胃の扁平上皮乳頭腫や扁平上皮癌の発生率が有意に増加し、ハムスターの吸入による生涯ばく露試験で上気道と上部消化管に乳頭腫、ポリープおよび扁平上皮癌の発生が見られ、さらに雌ラットに8週間経口投与後41週間観察した試験では乳腺腫瘍の発生率および総数の著しい増加が報告されている(IARC 92(2010))。
7
生殖毒性
区分1B
危険
H360
P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
マウスの妊娠7-16日に経口投与した試験(投与量:0, 10, 40, 160 mg/kg)で、160 mg/kg/day 群の妊娠率及び出産率の有意な減少が認められ、各群から得られたF1雌雄を用い、それぞれ無処置の雌雄と繁殖試験を行った結果、10 mg/kg/day 以上の群のペアで妊娠率の有意な低下を認め、F1 雌では40 mg/kg/day以上の群、F1 雄では160 mg/kg/day 群が不妊であった。10 mg/kg/day 以上の群のF1 では生殖腺は著しく小さく睾丸重量は低値を示し、精細管は萎縮し、40 mg/kg/day 群では無精液状態であった。また、F1 雌では多くの卵巣が欠損又は痕跡程度しかなく、40 mg/kg/day群では濾胞形成の徴候もなかった(環境省リスク評価 第5巻(2006))。ラットでは妊娠中の経口投与による死産が報告されている(PATTY(5th, 2001))。以上の知見から、親動物の一般毒性に関する記述がないものの明らかに生殖への悪影響が認められ、それに加えEU分類ではRepr. Cat.2 ; R60-R61に分類されていることから区分1Bとした。
8
特定標的臓器毒性(単回暴露)
分類できない
-
-
-
-
データなし。
9
特定標的臓器毒性(反復暴露)
区分2(造血系)
警告
H373
P260
P314
P501
雄ラットを用いた90日間強制経口投与試験において、10 mg/kg/day以上で赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、脾臓B細胞百分率の有意な減少、90 mg/kg/dayでリンパ節の重量減少に加え、白血球数、骨髄細胞、脾臓ナチュラルキラー細胞の有意な減少が認められ、また、赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値の減少は90日間の混餌投与試験の50 mg/kg/day以上でも観察されている(環境省リスク評価 第5巻(2006))。一方、遺伝的に代謝能の異なる2系統(応答型と非応答型)のマウスに120 mg/kg/dayを3週間経口投与(90日換算値:28 mg/kg/day)した試験で、応答型マウスに骨髄毒性は認められなかったが、非応答型マウスでは骨髄毒性(再生不良性貧血、汎血球減少)が現れ、全例が3週間以内に死亡し、造血系に対する有害影響として報告されている(ATSDR(1995))。以上の所見は用量的にガイダンス値区分2の範囲に相当しており、区分2(造血系)とした。
10
吸引性呼吸器有害性
分類できない
-
-
-
-
データなし。
危険有害性項目
分類結果
絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11
水生環境有害性(急性)
区分1
警告
H400
P273
P391
P501
藻類(Scenedesmus acutus)の72時間EC50 = 0.005 mg/L(環境省リスク評価第5巻, 2006他)等 から、区分1とした。
11
水生環境有害性(長期間)
区分1
警告
H410
P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(ニジマス)の36日間NOEC = 0.0024 mg/L(EHC 202, 1998)であることから、区分1となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(Scenedesmus acutus)の72時間EC50 = 0.005 mg/L(環境省リスク評価第5巻, 2006他)等であることから、区分1となる。
以上の結果から、区分1とした。
12
オゾン層への有害性
分類できない
-
-
-
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当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。