項目
情報
CAS登録番号
556-67-2
名称
2,2,4,4,6,6,8,8-オクタメチルシクロテトラシロキサン
物質ID
23A5033
分類実施年度
平成23年度
分類実施者
厚生労働省、環境省
新規/再分類
新規分類
他年度における分類結果
危険有害性項目
分類結果
絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1
爆発物
分類対象外
-
-
-
-
爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2
可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む)
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における液体である。
3
エアゾール
分類対象外
-
-
-
-
エアゾール製品でない。
4
支燃性/酸化性ガス
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における液体である。
5
高圧ガス
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における液体である。
6
引火性液体
区分3
警告
H226
P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点51°C [密閉式](IUCLID(2000))は ≧ 23°C かつ ≦60°C であることから、区分3に該当する。
7
可燃性固体
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における液体である。
8
自己反応性化学品
分類対象外
-
-
-
-
爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9
自然発火性液体
分類できない
-
-
-
-
データなし。
10
自然発火性固体
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における液体である。
11
自己発熱性化学品
分類できない
-
-
-
-
液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12
水反応可燃性化学品
区分外
-
-
-
-
半金属(Si)を含むが、水溶解度0.005 mg/L(SRC(2011))というデータがあり、水と急激な反応をしないと考えられる。
13
酸化性液体
分類できない
-
-
-
-
酸素を含む有機化合物で、この元素がSiと化学結合しているが、酸化性に関するデータがなく分類できない。
14
酸化性固体
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における液体である。
15
有機過酸化物
分類対象外
-
-
-
-
-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16
金属腐食性物質
分類できない
-
-
-
-
データなし。
危険有害性項目
分類結果
絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1
急性毒性(経口)
区分外
-
-
-
-
ラットのLD50値として3件のデータ(>2000 mg/kg、>4600 mg/kg、>5000 mg/kg)(IUCLID(2000))に基づき、区分外とした。
1
急性毒性(経皮)
区分外
-
-
-
-
ラットのLD50値は>2400 mg/kg、およびウサギのLD50値は>4640 mg/kg(IUCLID(2000))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)とした。
1
急性毒性(吸入:ガス)
分類対象外
-
-
-
-
GHSの定義における液体である。
1
急性毒性(吸入:蒸気)
分類できない
-
-
-
-
ラットのLC50値は>12.17 mg/L/4h = 1003 ppm/4h(IUCLID(2000))と報告されているが、区分を特定できないので分類できない。なお、試験濃度(12.17 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(16.76 mg/L)の90%より低いので、ミストがほとんど混在しない蒸気として気体の基準値を適用した。
1
急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)
分類できない
-
-
-
-
ラットのLC50値は>17.6 mg/L/1h = 4.4 mg/L/4h(IUCLID(2000))と報告されているが、区分を特定できないので分類できない。なお、試験濃度(17.6 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(16.76 mg/L)より高いのでミストによる試験とみなした。
2
皮膚腐食性/刺激性
区分外
-
-
-
-
ウサギの耳介皮膚に試験物質500 μLを24時間にわたり半閉塞適用した試験で刺激性なし(not irritating)の結果(IUCLID(2000))、さらにウサギを用いた別の試験で軽度の刺激性(slightly irritating)との結果(IUCLID(2000))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3または区分外に相当)とした。
3
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
区分外
-
-
-
-
ウサギを用いた2件の試験において、いずれも刺激性なし(not irritating)とする報告(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。
4
呼吸器感作性
分類できない
-
-
-
-
データなし。
4
皮膚感作性
分類できない
-
-
-
-
50人の被験者によるヒトでの皮膚感作性試験(Repeated insult patch test)において感作性なし(not sensitizing)との結果(IUCLID(2000))およびモルモットのマキシマイゼーション試験でも感作性なし(not sensitizing)との結果(IUCLID(2000))が得られているが、いずれもList2の情報であることから分類できない。
5
生殖細胞変異原性
区分外
-
-
-
-
ラットを用いた優性致死試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)で陰性の報告(IUCLID(2000))に加え、ラットに5日間の吸入ばく露による染色体異常試験(in vivo変異原性試験)での陰性結果(HSDB(2006))もあり、区分外とした。なお、in vitro試験として、エームス試験、CHO細胞を用いた染色体異常試験、およびマウスリンパ腫L5178Y細胞を用いた遺伝子突然変異試験でいずれも陰性(IUCLID(2000))の報告がある。
6
発がん性
分類できない
-
-
-
-
データなし。
7
生殖毒性
区分2
警告
H361
P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
ラット雌雄に対して少なくとも交配70日前から交配期間、雌には妊娠期間、授乳期間を通じて吸入ばく露した試験において、F0およびF1世代とも分娩時間の延長、難産、平均同腹仔数および平均出生仔数の減少が認められた(HSDB(2006))。また、雌ラットに交配1ヵ月前から妊娠期間中吸入ばく露した試験では、着床痕数および生存仔数の減少、着床前および着床後の胚損失率の増加、黄体数の減少が見られ(HSDB(2006))、生殖への悪影響の報告に基づき、親動物での一般毒性として同用量で摂餌量低下と体重増加抑制が報告されている(IUCLID(2000))ので、区分2とした。なお、雄ラットに交配前から交配期間を通じて吸入ばく露し、未ばく露の雌と交配した試験では、交配成立までの時間、交尾率、受胎率、妊娠期間、分娩期間などの生殖指標に悪影響がなかったので、上記の生殖毒性は雌のばく露に因るもの(HSDB(2006))と述べられている。また、EC(CLP/GHS)ではRepr. Cat. 3; R62に分類されている(EC-JRC(ESIS)(2008))。
8
特定標的臓器毒性(単回暴露)
分類できない
-
-
-
-
データなし。
9
特定標的臓器毒性(反復暴露)
区分外
-
-
-
-
ラットに2000 mg/kg/dayを28日間経口投与により、雌で体重増加抑制と摂餌量低下を示したが、剖検時の肉眼所見で異常はなかった(IUCLID(2000))との報告、また、ラットに25〜1600 mg/kg/dayを14日間経口投与により、体重増加抑制、肝重量の増加が見られたが、その他の影響については言及されていない(IUCLID(2000))。したがって、2000 mg/kg/dayを28日間投与(90日換算値:622 mg/kg/day)および1600 mg/kg/dayを14日間投与(90日換算値:249 mg/kg/day)では悪影響が生じなかったことと判断され、経口経路では区分外相当となる。一方、ラットに13週間吸入(蒸気)ばく露した3件の試験における共通の所見は肝重量の増加であり、その他に卵巣重量増加など雌の生殖器系への影響、肺における炎症変化などが観察された(HSDB(2006))が、いずれも500〜900 ppm(6〜11 mg/L)以上のガイダンス値の上限(1 mg/L)を超えた濃度においてであり、吸入経路では区分外に相当する。さらにウサギに3週間の経皮投与試験では最高用量960 mg/kg/day(90日換算:221 mg/kg/day)で何ら毒性影響を示す所見はなく、経皮においても区分外に相当する。以上より経口、吸入および経皮の3経路のいずれも区分外となることから、特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類は区分外とした。
10
吸引性呼吸器有害性
分類できない
-
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-
データなし。
危険有害性項目
分類結果
絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11
水生環境有害性(急性)
区分外
-
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-
-
藻類、甲殻類及び魚類において、水溶解度付近の濃度で急性毒性が報告されていない(IUCLID, 2000)こと から、区分外とした。
11
水生環境有害性(長期間)
区分1
警告
H410
P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(ニジマス)の93日間NOEC=0.0044 mg/L(AQUIRE, 2012)であることから、区分1となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、藻類及び甲殻類について水溶解度までの濃度で急性毒性が報告されていないことから区分外であるが、難水溶性であり(水溶解度:0.005 mg/L(PHYSPROP Database, 2012)、急速分解性ではなく(BIOWIN)、log Kow>4(測定値:5.1(PHYSPROP Database, 2012)、魚類(ニジマス)の93日間NOEC=0.0044 mg/L(<1 mg/L、AQUIRE, 2012)であることから、区分4となる。
以上の結果を比較し、区分1とした。
12
オゾン層への有害性
分類できない
-
-
-
-
当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。