羽田空港は、2020年3月29日より新飛行経路の運用を開始しました。
引き続き、騒音対策、落下物・安全対策を徹底してまいります。
以下のアイコンより、具体的な対策の取組状況についてご覧いただけます。
環境への影響をできる限り小さくすべく、取組を実施しております。
わたしたちは、普段の生活の中で、さまざまな音に囲まれて暮らしています。
航空機の音は、さまざまな生活音の一つとして聞こえてきます。
一般に高度が高いほど音は小さく、低いほど音は大きく聞こえます。また着陸の時と離陸の時で音の大きさが異なります。
※(注記)着陸時の高度はすべての機種で同じですが、離陸時の高度は、機種や燃料の搭載状況等により異なります。
Q:航空機からの音はどのように聞こえますか。
聞こえる音の大きさが軽減されます。
<備考>
<備考>
<備考>
飛行機の音は、飛行経路から離れると聞こえにくくなります。
また、屋内では、建物の遮音効果により、飛行機の音は大幅に小さくなります。
※(注記)音の伝わり方については、周辺の建築物、地形、天候(気温、湿度、雲の有無等)などの影響を受けます。
※(注記)目安であり、実際の遮音性能は、建物により異なります。
※(注記)平成10年5月 中央環境審議会答申
<備考>
一般に航空機が小さいほど音が小さく、大きいほど音も大きくなります。
また、最新の航空機は、昔の航空機に比べ大幅に音が静かになっており、そのような新しい航空機が日本の空で数多く使われています。
羽田空港の国際線着陸料について、航空機の重量と騒音の要素を組み合わせた料金体系に見直しました。
また、高騒音機材の単価を更に引き上げ、航空会社に対して低騒音機の使用を促進します。
これにより、羽田空港の現行経路を含めた経路下全体の音の影響の低減を図ります。
新飛行経路のうちB滑走路から西向離陸する経路については、環境影響に配慮した方策をとることとし、地元自治体の要望を踏まえ、長距離国際線の制限、機材制限、騒音軽減運航方式等の導入を行います。
■しかく長距離国際線の制限
羽田空港からの距離が6,000km程度以内の路線とします。ただし、当該距離制限を超える路線については、別途指定する低騒音機材に限り運航を認めます。
(参照)2019年夏ダイヤで羽田空港に就航している国際定期路線を対象として空港毎に距離(概数)を集計
■しかく機材制限
4発機(B747、A340等)を制限します。
(参照)2019年夏ダイヤで羽田空港に就航している国際定期路線のうち4発機(B747)を導入している路線:羽田-シドニー(カンタス航空)、羽田-フランクフルト(ルフトハンザ航空)、羽田-バンコク(タイ航空)
■しかく急上昇方式
フラップの揚力をできる限り活用することによって、可能な限り早く高度を確保する運航方式を導入します。
■しかく可能な限り早期の旋回開始
できるだけ早く旋回を開始することにより、住宅地の騒音を低減します。
全体の環境影響等をできるだけ小さくするため、南風時の新到着経路について、安全確保を前提に着陸を開始する地点の高度を引き上げます。
※(注記)記載の高度は2019年7月に示された「羽田空港機能強化に向けた追加対策」反映前のものです。
環境影響に配慮し、着陸を開始する高度を引き上げるため、南風好天時の新到着経路について、「RNP方式」を活用し、A滑走路とC滑走路2本独立して平行して進入する方式を導入します。(南風悪天時の新到着経路については、地上からの精密な誘導電波を利用するILS進入を実施。)
「RNP方式」は、GPS等を利用して航空機の位置を把握して飛行する方式であり、個別のRNP経路の設定及び同時進入の際の航空機同士の最低間隔は、国際民間航空機関(ICAO)の国際基準に基づき設定されているため、国際的な安全基準に則って安全性を確保したものとなっています。
加えて、当該運用方式の運用にあたっては、2本の経路を飛行する航空機の位置を、高精度レーダー(WAM)を用いて航空機に対して安全な間隔を維持するよう指示を行うことやこの経路における飛行速度の設定等きめ細かな運用を行うことにより、一層の安全性を確保しています。
安全性を確保した進入方式導入に加え、管制官による監視を強化し、さらなる安全の確保に万全を尽くしてまいります。
なお、2022年10月6日に「RNAV」から「RNP」に名称が変更となりました。
南風時の新到着経路について、着陸地点を南側に移設することによって、着陸前の最終直線部の飛行高度を引き上げることにより、航空機の音の影響を小さくします。
南風好天時の新到着経路の降下角を3°から3.5°に出来る限り引き上げることによって、飛行高度の引き上げ、騒音影響の低減を図ります。
Q:南風好天時の着陸経路における降下角の3.5°への引上げについて、他空港において3.5°で運用している例はありますか?
3.5°の降下角は我が国では広島空港や稚内空港、海外ではサンディエゴ空港(アメリカ)やローマ空港(イタリア)等の複数の空港において採用されております。
Q:3.5°の降下角は、パイロットにとって難しいのではないですか?また、着陸時の安全性に問題は無いのですか?
3.5°の降下角は、我が国及び海外の複数の空港で安全に運用されております。このため、羽田空港への導入についても安全上問題ございません。なお、今回の導入に際しては、航空会社との間でシミュレーションによる確認を行っており、その結果も踏まえて安全な着陸を実施してまいります。
現在、羽田空港に離着陸する航空機の飛行コース等をホームページで公開しています。(成田空港にも同様の仕組みがあります)
羽田空港飛行コースホームページ
URL:https://www.ntrack.mlit.go.jp/
新飛行経路については、計20局の騒音測定局において、常時騒音状況を測定しています。これにより、モニタリング結果のわかりやすい情報提供に取り組んで参ります。
空港周辺の地域においては、関係法令に基づき、防音工事を実施していきます。
海ほたるに設置している目印(地標航空灯台)の明るさを10倍にし、富津沖海上ルートの運用比率を高めることで、増便後も北風時の現行到着経路下の騒音影響が増えないよう工夫します。