理事長挨拶

[画像:小林 宏明]

小林 宏明

このたび、長澤泰子元理事長、川合紀宗前理事長からバトンを引き継ぎ、第5期理事長を務めることとなりました小林宏明と申します。

日本吃音・流暢性障害学会は、2003年に始まった「吃音を語る会」を発展させる形で、2013年に発足し、2025年で13年目を迎えます。発足と同時に開催された第1回大会には200名以上の方々にご参加いただきました。その後、会員数は着実に増加し、現在では約500名に達しています。

本学会では、言語聴覚士、医師、教員、心理専門職など支援に携わる専門家と吃音・流暢性障害のある当事者やそのご家族などが対等な立場で意見交換や交流を行うことが特徴であり、他の学会にはない大きな魅力です。さらに、吃音に関心を持つ未成年の学生を対象とした「ジュニア会員」を設けるなど、世代を超えた交流も積極的に進めています。

本学会の会則では、設立目的を「吃音およびその他の流暢性障害に関する研究を通じて、臨床の進歩・発展を図り、吃音・流暢性障害のある人々のQOL向上を目指す」と定めています。この目的を実現するため、毎年夏頃に開催される大会、学会誌『吃音・流暢性研究』の発行、臨床に関する研修会の開催などを行っています。また、10月22日の「国際吃音啓発の日」に合わせた啓発活動を全国言友会連絡協議会と共催するほか、ホームページで一般向け情報を発信しています。さらには、吃音臨床の手引き作成、幼児吃音臨床ガイドラインの改訂、大学における合理的配慮の実態調査など、幅広い活動も展開しています。

今後も、これまでの活動をさらに発展・充実させるとともに、J-STAGE掲載など、学術情報発信のさらなる強化を目指します。また、大会における学会発表賞の設置などを通じて、学生や若手の研究者、臨床家、当事者などのさらなる活躍の機会の創出にも力を注ぎます。こうした取り組みを通じて、吃音・流暢性に関わる臨床家、研究者、当事者が、世代や立場を超えて熱く議論できるプラットフォームを築いて参りたいと考えております。

今後とも、皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

第5期理事長 小林 宏明

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