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令和6年6月12日
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
大洗研究所

HTTR(高温工学試験研究炉)における
熱負荷変動試験及び放射性ヨウ素定量評価試験の実施
― HTTR-熱利用試験や実証炉開発に資するデータを取得 ―

国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(理事長 小口正範)×ばつリニューアブル』で拓く新しい未来」の実現に向け、大洗研究所に設置しているHTTR(高温工学試験研究炉)を用いた試験を6月3日から6月10日にかけて実施しました。

本試験では、HTTRに接続を計画している熱利用施設(水素製造施設)での設備機器異常による熱負荷変動を模擬し、その温度変化が原子炉側に与える影響を確認するための熱負荷変動試験(注記)1と、高温ガス炉の1次系配管破断事故を想定し、配管内に沈着している放射性ヨウ素量を把握するための放射性ヨウ素定量評価試験(注記)2を実施し、HTTR-熱利用試験や実証炉開発に資するデータを取得しました。

今回の試験で得られたデータは、2028年度からの水素製造に向けた熱利用施設の接続に伴うHTTRの挙動検証や、将来の実証炉の安全性に係る環境への影響評価の高度化に活用していきます。

原子力機構では、引き続き、安全確保を最優先に、HTTRを用いて高温ガス炉の実用化に向けた各種試験を進めてまいる所存です。

(注記)1熱負荷変動試験は、2次冷却系の最終的な冷却部である加圧水空気冷却器の除熱量を低下させることで、今後接続を計画している熱利用施設側の負荷変動を模擬し、熱利用施設の接続に伴うHTTR原子炉の応答挙動を検証する。

(注記)2放射性ヨウ素定量評価試験は、原子炉出力を100%から急速低下させた状態で放射性ヨウ素から生成される放射性キセノンの濃度を測定して放射性ヨウ素量を定量することで、炉心から放出される放射性ヨウ素の影響を分離し、1次系機器の内面に沈着している放射性ヨウ素量を評価する。

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