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いま流行りの「暗号資産」や「情報商材」「情報商材」儲け話を儲け話を真に受けると大変なことに?

プロが語るリスクとは

ネット上の友人がいきなり悪魔に?投資にまつわるトラブルが急増

2022年4月から、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられます。大人になると親の同意なく一人で契約できる反面、簡単に取り消すことはできません。

いま流行りの「暗号資産(仮想通貨)」。暗号資産とはインターネットを通じてモノやサービスの対価として利用したり、「円」や「ドル」などの法定通貨と取引所を通じて交換できるものです。暗号資産は暗号データなので、法定通貨と違って紙幣や硬貨の実体がないため、需要と供給の関係で価値が大きく上下するという特徴があります。

進学や就職など、新しい環境での付き合いが増えると、暗号資産や株など、投資のうまい儲け話を多く聞くようになってくることも。投資を検討している人は友人に聞いたり情報交換をしていると思いますが、そんなうまい話にはご用心。

インターネット上で知り合った知人から聞いた儲け話を信じたばかりに、トラブルに遭う10〜20歳代の若者が急増しているのです。いったいどのような話がトラブルに発展しがちなのか?

投資ファンド「THE CREATIVE FUND」代表であり、大学の専任講師も勤める小池藍さんに、投資についてのトラブルを回避するための方法についてインタビューをしました。

最近は暗号資産への投資が流行っていますが、
どのようなトラブルがあるのでしょうか?

出会い系サイトやマッチングアプリなど、SNSやインターネット上で知り合った人から、「絶対儲かる」等と持ち掛けられて投資をした結果、返金されない・出金できないなどのトラブルが発生しています。他にも、有名人だからと安心して、彼らが宣伝する暗号資産に投資したりしたものの、思ったような利益にならずトラブルになる例を聞いたことがあります。

有名人が宣伝し、勧誘する暗号資産でも信頼できないのですか?

全てが信頼できる情報ではない可能性もあります。暗号資産を宣伝する有名人本人には悪意が無かったとしても、その本人も第三者に誘われるがまま携わり、実質広告塔になってしまっている、というケースは大いにあり得ます。暗号資産や関連する知識がどれだけ本人にあるのかは不明ですよね。いくら有名でも投資のプロではないかもしれないですし、有名だからといってその人に投資したら儲けが出るとは限りません。また、法律上、顧客の要請を受けずに勧誘(不招請勧誘)する行為は禁止されています。そのような法律を守らない相手からの勧誘には乗らないことが重要です。

でも、信頼できる人からの勧誘か確認するのには時間がかかります。
他に方法は無いのですか?

まず、勧誘した人が勧める暗号資産の取引所が、金融庁に正式に登録している登録業者か調べましょう。金融庁のホームページに掲載されており、誰でもすぐに参照することができます。暗号資産交換業者として登録されていない場合には絶対に話にのってはいけません。(登録されている場合でも暗号資産の価値の保証を推奨するものではありません。)また、暗号資産自体にも世界的に普及している通貨から小さなコミュニティで使用されている通貨まで多岐に渡りますので、自分がどのような暗号資産に投資しようとしているのかを事前に把握したいところです。流通の規模によって流動性が異なるので、投資後に取れるアクションにも大きな違いが出てきます。

暗号資産以外にも投資で気をつけた
ほうが
いいことはありますか?

投資を扱うマルチ商法のトラブルに、若者が巻き込まれるケースが増えています。被害相談の5割が若年層から来ているといった話も国民生活センターのデータで示されています。何か怪しい話だなと感じたら、ハッキリと断ることが大事です。投資には必ずリスクがありますし、もし友人や知人から借金を勧められたら、要注意と考えましょう。

その他若年者向け消費者教育関連、啓発資料はこちら外部リンクアイコン

投資話を持ちかけられた場合、
他にも
怪しいものを見破る方法は
ありますか?

必ず「契約書」を相手から受け取ってください。そもそも契約書の存在をあやふやにされたり、投資した後に渡すなどの対応をされたりした場合は断りましょう。契約書が無い投資の話は一般的に考えてありえないことなので、その時点で怪しい話だということがわかります。どのような投資話も、契約書の内容を確認し、内容について協議・変更を双方間で行い、合意しサインをして締結が完了したら、その後に出資金の送金、という手順が絶対です。

それでも「投資は儲かる」と言われたら、気になってしまいますよね

最近は20〜30歳代にかけての若者に「FIRE」といった働き方が注目されているそうです。FIREとは経済的に自立した状態で早期退職し自由な時間を過ごすことで、そのためには投資での資産運用が重要だと言われています。

けれども、利回り予想と運用額を計算したら大体想像がつくと思いますが、もし運用益から得られるお金だけで生活しようと思うと、億単位の運用資金が必要なのです。まずは収入を得られる仕事と資産運用を両立して、資産運用がもし上手くいったら運用での生活を始める事を検討するべきだと考えます。

投資の見極めも、ほんの数ヶ月上手くいったくらいでは心許ないです。市場のアップダウンは非常に激しいので、数年単位で成果を出せるようになることが重要です。お金を運用して利益を出すというのは、本当に簡単な世界ではありません。

では、投資に対してどのような向き合い方をすれば良いのでしょうか?

ひと言で投資と言っても暗号資産や株、不動産などジャンルはさまざま。その中で自分が投資と関係なく、そもそも興味を持てるジャンルは何かを考え、それに関連する投資を検討するのが、投資のプロのような知識がない場合は成功に近い道だと思います。例えば最新のテクノロジーが好きなら、その中でも特に興味を持てる技術に注目し、その技術が、どのような場面でどの程度誰によって使われていて、どのような収益モデルが見込めそうか、収支があるのか、将来性はどの程度ありそうか、そういったことを考えてみてください。そして、それを実行している主体を比較検討し、選び、投資する。まずは興味関心で勉強し、将来性を感じたら投資する、というステップで考えて動いてみてはどうでしょうか。しかし、そこまでやりきれないよ、という人は、大手の証券会社が出しているつみたてNISAの金融商品など、初心者にも入りやすい投資商品を調べてみるのもいいでしょう。利回りは低くなるかもしれませんが、リスクも低く、比較的簡単です。

投資を考えている新成人への応援
コメントをお願いします

投資は、投資対象に興味を持てるのかが重要です。成功するためには、ある程度学ぶというプロセスはやはり必要で、怪しい話を見極める目を持てるだけでなく、より多く利益を得る可能性を高めるためにも有効だと思います。
投資をお金儲けの観点だけでなく、自分が将来の可能性を感じる分野を応援するための手段と考えてみてはどうでしょうか。そして、その分野が上手くいった結果、社会は発展し、自分の利益にもなると考えた方が投資をして楽しくもなりますし、やりがいも持てます。そして、利益という結果もついてくると思います。

投資の世界も勉強は重要

華やかに見えて知識が無いと思わぬ落とし穴にはまってしまう投資の世界。
小池さんが語るように、勉強することは非常に重要なことですね。
新成人の皆さんも知識を身に着けるために安全な資産運用への意識を持ちつつ、ぜひ投資についてしっかり学んでみてください。

「投資トラブル」に遭わないように
注意しましょう

投資には、必ずリスクがあります。怪しい話は、はっきり断りましょう。
断れずに契約してしまったら、すぐにクーリング・オフ!特定商取引法の連鎖販売取引(マルチ商法)にあたる契約ならば、契約書面を受け取った日から20日以内であれば「クーリング・オフ制度」により無条件で契約解除ができます。

「不審な投資の勧誘を受けた」「しつこい勧誘に困っている」「投資のトラブルに遭ってしまった」など、投資に関する困りごとがあるときは、金融庁の「金融サービス利用者相談室」にお気軽にご相談ください。

金融庁 金融サービス利用者相談室

電話

0570-016811
(IP通話からは:03-5251-6811)

【平日】10:00〜17:00

また、消費者ホットライン「188(いやや!)」では、投資トラブルを含め、消費生活全般に関する苦情や問い合わせの窓口をご案内します。

消費者庁

暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルに
ご注意ください!

消費者庁の情報を見る外部リンクアイコン

国民生活センター

友だちから誘われても断れますか?
若者に広がる「モノなしマルチ商法」に注意!

国民生活センターの情報を見る外部リンクアイコン

詐欺的な投資勧誘トラブル

国民生活センターの情報を見る外部リンクアイコン

小池藍さんプロフィール

THE CREATIVE FUND, LLP 代表パートナー
京都芸術大学 専任講師

慶應義塾大学法学部卒業。大学時代にスタートアップを経験後、2010年博報堂入社。その後、2012年から2015年までプライベートエクイティファンドのアドバンテッジパートナーズにてバイアウト(LBO)投資と投資先の経営及び新規事業運営に、2016年よりあすかホールディングスにて東南アジア・インドのスタートアップ投資に従事し、独立。企業への経営や新規事業アドヴァイスなども行う。2020年より日本にてベンチャー投資ファンドのGO FUNDを創業。(2021年に社名をTHE CREATIVE FUNDに変更)

また、現代アートの知見を深めることとコレクション、普及に努める。2021年京都芸術大学芸術学部専任講師にも着任。

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