展覧会「レオ・レオーニと仲間たち」が、東京の板橋区立美術館にて、2024年11月9日(土)から2025年1月13日(月・祝)まで開催される。その後、愛知の刈谷市美術館などを巡回予定だ。
小さな魚の物語『スイミー』や、野ねずみの仲間たちを描いた『フレデリック』などで親しまれる作家、レオ・レオーニ。オランダに生まれ、幼少期よりヨーロッパ各地の移住を繰り返したレオーニは、20世紀のイタリアやアメリカで、絵画、デザイン、絵本など、幅広い分野で活躍した。
展覧会「レオ・レオーニと仲間たち」では、レオーニの活動の全貌を、20世紀の文化の流れのなかから紹介。『フレデリック』などの絵本原画、イタリアで手がけた「想像肖像」や「黒いテーブル」といった絵画を展示するばかりでなく、影響関係にあったアーティストにも光をあてる。
1910年オランダに生まれたレオーニは、青年期にはイタリアで、ブルーノ・ムナーリら未来派の美術家とともに活動。その後、出版・広告文化が隆盛するミラノで、イラストレーターのソール・スタインバーグといったアーティストや文化人と交流しつつ、イラストやデザインで活躍するようになった。本展の前半では、イタリアにおけるレオーニとアーティストの交流を、作品や当時の印刷物などを通して紹介する。
1939年にアメリカへ渡ったレオーニは、ビジネス雑誌やニューヨーク近代美術館(MoMA)などの仕事に携わり、アートディレクターとして活躍。また、絵画制作にも取り組んでいる。会場では、レオーニのアートディレクターとしての仕事を、ベン・シャーンといった人々との交流とともに紹介するほか、油彩画作品も展示する。
1961年、レオーニはアーティストとしての活動に集中するべく、イタリアに移住。この地でレオーニは、アメリカ時代から続く「想像肖像」シリーズや「黒いテーブル」シリーズなど、さまざまなテーマで制作を行った。本展では、ブロンズ彫刻《プロジェクト:幻想の庭》や最後の作品となった「鳥」シリーズなど、レオーニがイタリアで手がけた作品を目にすることができる。
レオーニ初の絵本となったのが、1959年に出版された『あおちゃんときいろちゃん』だ。物語を自ら絵で表現できる絵本との出会いにより、レオーニの創作は広がり、30年以上にわたって27冊もの絵本を手がけてゆくことになった。会場の終盤では、レオーニの絵本制作の軌跡を紹介。『フレデリック』や『マシューのゆめ』といった作品の原画も公開する。
展覧会「レオ・レオーニと仲間たち」
会期:2024年11月9日(土)〜2025年1月13日(月・祝)
会場:板橋区立美術館
住所:東京都板橋区赤塚5-34-27
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(1月13日(月・祝)は開館)、12月29日(日)〜1月3日(金)
観覧料:一般 650円、高校・大学生 450円、小・中学生 200円
※(注記)土曜日にかぎり小学・中学・高校生の観覧無料
※(注記)65歳以上・障がい者割引あり(要証明書)
■しかく巡回情報
・愛知会場
会期(予定):2025年4月19日(土)〜6月15日(日)
会場:刈谷市美術館
住所:愛知県刈谷市住吉町4-5
・東京会場
会期(予定):2025年7月5日(土)〜8月27日(水)
会場:ヒカリエホール
住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ 9F
※(注記)ヒカリエホールでの展示は、第5章「レオの絵本」に焦点を合わせ、新規制作映像などのコンテンツを追加して新たに構成した内容となる
・岩手会場
会期(予定):2026年1月17日(土)〜3月22日(日)
会場:岩手県立美術館
住所:岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
・長崎会場
会期(予定):2026年7月〜8月
会場:長崎県美術館
住所:長崎県長崎市出島町2-1
※(注記)変更となる可能性あり
【問い合わせ先】
板橋区立美術館
TEL:03-3979-3251