頭のいい子が育つ家庭の共通点...東大生が断言する「夏休みボケが抜けない子を"優等生"に変える方法」 「やる気スイッチなんて存在しません」
「勉強している親」を見せる
親にできるアプローチ4 勉強しやすい環境を作る
最後におすすめできるのが「子どもが勉強しやすい環境を作る」ことです。勉強しやすい環境とは、「静かな部屋」や「快適な室温」を指しているのではありません。
今回東大生らに話を聞いたところ、「親が一緒に勉強してくれたことがうれしかった」とする意見が多くありました。例えば、九州から東大に進学したある男子学生は、「本格的に勉強を始めようと早起きして学校に向かうようにしたら、親も自分に合わせて、あまり用もないのに一緒に早起きだけしてくれた」と語ってくれました。彼曰く、その経験によって、「自分は一人ではないし、親は自分を応援してくれている」と強く感じることができて、勉強のモチベーションアップにつながったそうです。
また、東北から東大に進学したある女の子は、「いつもリビングで親が勉強していたので、自分も勉強しないといけないと思わされていた」と語ってくれました。親が勉強している姿を見せることが、どんな言葉よりも強い「勉強しなさい」の合図になるのかもしれません。
「やる気の有無」に依存するのは悪手
まとめ
「やる気」を引き出すためには、まず「やる」ことが第一です。そのためには、「勉強を開始するシチュエーション」をルール付けして、開始のハードルをやる気の有無にかかわらず超えられるようにするといいでしょう。また、子どもと話し合って勉強の目標を設定すれば、子どももどれくらい勉強すればいいかが明確化されるので、取り組みやすくなるかもしれません。
内発的動機付けとしては、「○しろまる○しろまるになりたい」ではなく、「○しろまる○しろまるになりたくない」負の動機を見つけ出すといいでしょう。勉強しないとどうなるか、一度真剣に話し合ってみてはいかがでしょうか。
ただ、どんなテクニックよりも、やはり親が勉強している様子を見せることが一番の薬となるのかもしれません。「勉強しなさい」と命令するのではなく、「自分は勉強しているけど、君は?」と問いかける余裕が必要になるのではないでしょうか。
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現役東大生ライター世帯年収300万円台の家庭に生まれ、金銭的余裕がない中で東京大学文科三類に合格した経験を書いた『東大式節約勉強法 世帯年収300万円台で東大に合格できた理由』の著者。他にも『人生を切りひらく 最高の自宅勉強法』(主婦と生活社)、『東大大全』(幻冬舎)、『×ばつマンガ』(内外出版社)、『東大式時間術』(扶桑社)などがある。