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逆境に"すきまオーシャン"見つける「石巻で全て失った寿司屋が"世界的な家具屋"に」新しい市場を切り拓ける人の発想法

2011年、東日本大震災で大きな被害を受けた石巻市では、実は世界が驚く産業革命が起きていたといいます。ISHINOMAKI2.0創設メンバーの飯田昭雄さんが語る厳しい状況を乗り越える秘策とは――。

(注記)本稿は、電通Bチーム『ニューコンセプト大全 仕事のアイデアが生まれる50の思考法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

付箋に描かれたたくさんの電球のうち、一つだけ光っている
写真=iStock.com/anilakkusi
(注記)写真はイメージです

震災で力を発揮した「とりあえずやってみる」精神

2011年4月下旬、僕は友人とともにキャンピングカーの荷台に、子どもたちに向けた救援物資を積めるだけ積み込んで、人づてに初めて石巻市に入りました。

そのときは、ショッキングな光景にただただ圧倒され、無力感とともに僕らができたことといえば、言葉をなくすことくらいしかありませんでした。

最大の被害があった場所で震災前と同じく生きていくことを決心した地元の人々と、僕をはじめ東京から来ていた作ることが好きな人々。

その偶然的必然ともいうべき出会いの結果、震災から約3カ月後、リセットされてしまった街を震災以前よりよくすることを考え、実行する組織が誕生しました。

それが一般社団法人 ISHINOMAKI2.0です。

ライフラインさえままならない、ましてや行政さえあてにできない極限の状態のなか、メンバーが集まり身の回りの道具と材料で「とりあえず作ってみた」のが、「復興バー」という手づくりの小さなバーでした。

結果、震災直後の暗闇で何もなかった夜の街に復興の明かりが灯り、世界中のボランティアと地元の人が連日連夜集う貴重な社交場となりました。究極の状況での最大の近道は、「とりあえずやってみる」精神によって導かれて自分の体を動かすことであると、実感しました。

掲載: PRESIDENT WOMAN Online

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