環境省 Ministry of the Environment
Tel:024-529-5668(10:00〜17:00 ※(注記)月曜日定休) Mail:saisei-plaza@env-josen.jp
ここから本文です
No.5
インタビュー:2020年9月 浪江町
和泉 亘(いずみ わたる)さん
株式会社浜のあきんど代表
なみえファーム代表
福島県白河市出身。浪江町のコミュニティ交流員を経て、2018年にゲストハウス「あおた荘」を立上げ。2020年4月からは浪江町でエゴマなどの生産・加工を行う「なみえファーム」と地域商社「株式会社 浜のあきんど」を創業し奮闘中。
避難指示解除後の浪江で、人の交流を図るため、地域の人たちと任意団体「なみとも」を立ち上げ、ゲストハウスあおた荘を拠点にして今年の3月まで活動しました。毎月3回程度のイベントの実施、年間600人ほどの学生ボランティアが参加してくれて、当初目標の若者と地域の人との交流をすすめてコミュニティ作りをしていくことに少しでも貢献できたかな、と思っています。
地域の大きな課題の一つとして、遊休農地がたくさんあります。以前から遊休農地を活かしてエゴマを栽培している石井絹江さんのお手伝いをしていたことがきっかけで、2019年夏に新規に就農しました。今年の4月には友人2人と「浪江ファーム」を立ち上げて、エゴマ栽培を中心に農業に取り組んでいます。地域の方、農家の方が協力してくれて今年は7haほど、国内No.1が北海道の農家の30haで、将来的には日本一の栽培面積の31ha(笑)にしたいです。
[画像:青々としたエゴマの畑の写真]
青々としたエゴマの畑
[画像:収穫されたかぼちゃの写真]
収穫されたかぼちゃ、糖度を増すように熟成中
一方で、農業だけでやっていくのは難しいとも感じたので、生産したものを加工して6次化商品として販売できるように「浜のあきんど」と名付けた会社を立ち上げました。エゴマのミックス粉や海産物と合わせたふりかけなどを企画、製造、販売しています。農業も販売も、次々と課題が出てきますが大変というよりもこれを乗り越えることが楽しいです。もともとこの地で農業をやっていた先輩たちのアドバイスがとてもありがたいです。
[画像:エゴマとミツバチの写真]
シソ科の植物で葉がよく似ている
ミツバチがたくさん飛んでいた
[画像:エゴマのミックス粉とふりかけの写真]
エゴマのミックス粉とふりかけ
今後も、スタッフ、地域の方々と連携、協力しながら、この地域で何をしていけばよいのか、土地やもともとある資源を活かしながら、取り組んでいきたいです。
ゲストハウスあおた荘は人が集える場所です。管理人である和泉さんから、福島市に避難されていた浪江町の方々のコミュニティーづくりのお手伝いをしていたときのお話や、いろんなボランティア活動やイベントに参加していたときのお話を伺いました。
これまで見えてきた課題から人が集える場所の必要性を感じ、住民と若い人(学生やボランティアなど)が交流をしながら、コミュニティースペースを兼ねた宿泊ができるゲストハウスとして、「ゲストハウスあおた荘」 を作りました。現在は、浪江に関心がある若者と町民の方々を繋げて、やってみたいことを実現していくお手伝いをしているとのことです。
和泉さんや小林さんの若いお二人の話を聴いて、新しい若い人達の移住が、これからの浪江町を支えていくのではないかと感じました。また、大学生やボランティアの熱意などからも支えられていくことでしょう。
どこにもなかった居場所を、若い皆さんで作り上げ、良い感触を得られておられるとのことで、これから5年、10年、20年と長いスパンで対応することで、大きな成果が得られることは間違いないと思います。また寄せていただきます。
若い人達が、浪江に魅力を感じて移り住み、生き生きと活動されている様子を嬉しく思いました。反面、ボランティアの方の宿泊所がなかったり、賃貸物件がないといった話を聞き、行政のサポートが必要と感じました。
地域の農家さんなどと協力して遊休農地を有効活用して、えごまなどの栽培を行う。
「えごまの生産収量日本一」を目指して、浪江に移住し新規就農した若手農家で組合を立ち上げ、自社商品の開発、加工、販売なども行う。
「地域の課題を仕事につなげていく」、「困ったの数だけ商売につなげていく」地域商社を目指して奮闘中!浜のあきんどの事業、「食」をテーマに生産、加工、販売までを行う。