皮膚と爪の不思議な関係 爪の先が剥がれてヒリヒリ
爪って指にくっついているように見えていますが、実はそうではないのです。爪と皮膚を密着させているのはたったの4か所。
根元、両サイド、先端 の4か所しかありません。その4か所のうちの、先端だけが皮膚から離れてしまう現象を「爪甲剥離症」といいます。先端は「ハイポニキウム」という薄皮が爪と皮膚を繋いでいるのですが、このハイポニキウムが剥がれると本当に痛いのです。
「なんか、爪の先剥がれたかも」「爪の先がヒリヒリする」たまに感じるあの現象。アレが「爪甲剥離症」です。
では、剥がれてしまう原因はなんだと思いますか?
伸ばしすぎや重い物を持つ方は要注意
一番多い原因は「爪の伸ばしすぎ」。長い爪で生活することで、爪の先に負担がかかりハイポニキウムが剥がれてしまう時があります。爪を伸ばしすぎていなくても、重い荷物を運んだり、介護や育児をする中で爪先に負担がかかってしまう場合もあります。
ほんの少しのきっかけで起こりやすいのが爪甲剥離症の特徴でもあります。
感染して炎症を起こすこともある
その他に、全身疾患やカンジダ感染、異物が入ってしまったなど、様々な原因でも起こる場合がある爪甲剥離症。剥離症が進行していくと爪の先が真っ白になり、爪がカクカクと動くようになります。先端から中程に向かって爪が浮いている状態なので、中にゴミなども入っていきやすく不衛生な状態になってしまうことも。
剥離症になってしまったら
剥離症になってしまったら、爪は短く維持するなどの注意が必要です。あまり剥離が多いようなら皮膚科専門医での処置が必要となります。剥離症が進行してしまい、爪の根元辺りまで遊離してしまうと「爪甲脱落症」という状態になってしまいますので、必ず皮膚科で相談するようにしましょう。
◇おわりに
お客様の爪でも見かけることが多いのが「爪甲剥離症」です。とても身近な爪の状態なのですが、病気に感染している場合もあるので、自己判断せずに皮膚科に行くことをおすすめします。
(川上あいこ/ライター)