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元Jリーガー 農家に転身 大腸がん乗り越え復帰、現役を昨冬引退 元鹿児島ユナイテッドFC・内薗大貴さん「支えてくれた人々とのつながり今も...」 感謝を胸に地元PRにも汗

(2024年07月29日)
収穫したオクラを手に笑顔を見せる内薗大貴さん=指宿市山川大山
収穫したオクラを手に笑顔を見せる内薗大貴さん=指宿市山川大山
サッカーの鹿児島ユナイテッドFC(鹿児島U)などで活躍した内薗大貴さん(37)が、出身地の鹿児島県指宿市山川で農家として第二の人生を歩んでいる。昨冬、J3テゲバジャーロ宮崎でのプレーを最後に現役を引退し帰郷。祖父の代から続く畑で、特産のオクラなどの栽培に精を出す日々だ。

大成小学校(現山川小)4年の時、二つ上の兄の影響で競技を始めた。鹿児島Uには前身のFC鹿児島時代から在籍し、マルチプレーヤーとしてJ3初参入に貢献。2018年に移籍した宮崎でもJFLからの昇格に立ち会った。大腸がんに見舞われたが、手術やリハビリを乗り越えて復帰した。

昨春、故郷で働く兄が膵臓(すいぞう)がんと診断され「家族と過ごす時間を大事にしたい」と引退を決意した。11月に宮崎県であったホーム最終戦は双子の子どもたちと手をつなぎ入場、病を押して駆け付けた兄も見守る中で先発出場した。試合は敗れたが「今では、いい思い出」。兄は今年4月に亡くなった。

地元で仕事をするなら農業と決めていた。畑は、幼いころから「兄と一緒にはだしで駆け回っていた」身近な場所だった。数年前に家業を継いだ父と一緒に、計1ヘクタールほどの畑に立つ。旬のオクラのほか、季節によってスナップエンドウやグリーンピースも手がける。

元Jリーガーとしての経験や人脈は、農業にも生きている。厳しい練習を積んできただけに「外での農作業も苦にならない」。プロ時代の知人から仕入れの相談が寄せられたり、サポーターが集う飲食店に卸したりと「支えてくれた人々とのつながりは、今も感じている」としみじみ語る。

最近は、交流サイト(SNS)を通じた発信にも力を入れている。自身の活動や農業の魅力を知ってもらうことが「規格外の野菜の販路拡大や、地元のPRにつながるはず」と日に焼けた顔をほころばせた。
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