千葉大学園芸学部教授だった故・三沢彰氏の説によると、夜間の照明のせいで樹木の紅葉が遅れて、その結果、樹木の寿命が短くなってしまうそうである。
写真-1街灯と紅葉障害(背景のデパートと光害は関係ありません)
写真-2夜間灯と紅葉障害(ごく身近なところでも見られます)
確かに街を歩いていると、街灯の下の樹木だけ紅葉が遅れているのをよく見かけるようになった。その中で私がとても驚いたのは、春になっても紅葉の赤い葉が残っている街路樹を見たときである。その街路樹は春に花が咲くはずなのだ。その木の真上にある街灯は、他の物と比べて、とても明るかったので、そのせいだと思うが、紅葉が半年も遅れているとはどう考えても異常である。
街灯は生活に必要な物であるが、最近は紅葉や街路樹のライトアップなど不必要な照明も多い。紅葉などをライトアップして楽しむのは、人間のエゴだと思う。生態系のことを考えれば、本当に人間に必要な分だけ照明すればよいのではないだろうか。
写真-3街灯と紅葉障害