和菓子においての自信と誇り。そして伝統。
食するほどに職人たちの熱い鼓動が聞こえてきそうな和菓子の魅力。その歴史は古く、一説では遣唐使の時代までさかのぼるといわれています。その中にあって「梅寿軒」は県内でも有数の老舗として熟練された職人たちの手によって、その伝統の技と味は今日まで受け継がれています。
ある文献に『明治42年、九州日の出新聞社の主催で長崎市内菓子商の人気投票が約3週間にわたって実施された。この間、得票数の順位はめまぐるしく替わったが、最終締め切りの結果、梅寿軒が61,737票を集めて見事一等』とあります。当時の人気もここで伺えます。
地場を守っていくことが先決
現在、店舗は諏訪町の本店だけです。全国からの注文は現在、
コチラの通販サイト他の配送でカバーしています。現代表、徳二はこう語ります。「新規出店は今のところ考えてない。菓子は品質・味の管理が大切だから、店舗を増やすと自分の目配りが効かなくなってしまう。まずは地場をしっかり守っていくことが先決」と。
梅寿軒では材料の配合は代々、職人の口伝えで受け継がれています。配合表のようなものはなく、昔は計量の場さえ、ほかの職人には見せなかったといいますから、やはり目配りの効かなくなる大量生産、出店の計画はやりたくないというのが心情でしょう。