くらしが育んだ「里」を未来へ
人々のくらしに育まれてきた健やかで美しい「にほんの里」100選。
各地のニュースや活動、特色や所在地――里からの発信をお届けします。
「塩の道」の里。渓流沿いに板壁や茅(かや)ぶきの民家が残る。暮らしや行事を伝承する活動、外部との交流も盛ん。粟(あわ)など雑穀栽培も。
※(注記) 交通アクセスや店舗情報などは、お出かけ前にご確認ください。
※(注記) 車ナビは、里を訪れる際の目標ポイントを数値化したマップコードで、()内が施設名や地点です。地図では★で示しました。カーナビのマップコード検索で利用できます。
2016年08月02日
奥山の沢に水車小屋
北上山地・遠島山(とおしまやま 1262m)の山懐に点在する旧6カ村が、藩政時代から山根六郷と呼ばれてきた。久慈市山根町の6集落(端神、木売内、上戸鎖、下戸鎖、細野、深田)である。奥山の沢の清らかな水とともに、伝統的な暮らしが受け継がれてきた。
板壁や茅(かや)ぶきの古民家が残る。かつて塩作りの盛んだった北三陸沿岸部の野田や久慈と内陸部を結ぶ「塩の道」沿いにあり、「たたら製鉄」で栄えた。
人々は昔からソバ、豆、雑穀を主体に険しい土地で農業を営んできた。雑穀をひく水車小屋は里のシンボルになっている。水車広場で開かれる「くるま市」では、郷土料理の豆腐田楽や手打ちそばを味わえる。
(グリーンパワー2016年8月号から転載)