くらしが育んだ「里」を未来へ
人々のくらしに育まれてきた健やかで美しい「にほんの里」100選。
各地のニュースや活動、特色や所在地――里からの発信をお届けします。
転作のソバを生かす。江戸期から残るという水車で粉をひき、「新そば祭り」を開く。収入で自治会費はゼロ。里山も積極活用。
※(注記) 交通アクセスや店舗情報などは、お出かけ前にご確認ください。
※(注記) 車ナビは、里を訪れる際の目標ポイントを数値化したマップコードで、()内が施設名や地点です。地図では★で示しました。カーナビのマップコード検索で利用できます。
2015年10月07日
水車で粉を搗く新そば
10月の第3日曜(今年は18 日)に、水車で粉を搗(つ)いた新そばを味わう「新田水車(からうす)搗きそばまつり」が開かれる。田園風景の中、収穫と味覚の秋を堪能する田子町新田地区の恒例行事だ。
田子町は青森県の南端、岩手・秋田両県境に挟まれた人口約6000人の町。新田地区は町の中心部から西へ10kmほどの所にある。
地区のシンボルが、江戸時代から受け継がれてきた茅葺(かやぶ)きの水車小屋。内部に粉を搗くための昔ながらの唐臼(からうす)があり、地元では水車を「からうす」と呼んでいる。唐臼でゆっくりと搗かれたそば粉は、格別の風味。それをお目当てに新そばまつりの日には、町外からも大勢の人が訪れる。
(グリーンパワー2015年10月号から転載)