くらしが育んだ「里」を未来へ
人々のくらしに育まれてきた健やかで美しい「にほんの里」100選。
各地のニュースや活動、特色や所在地――里からの発信をお届けします。
島最南端の集落。海士(あま)による潜水漁や赤米の栽培・神事など、古い文化を残す。里山を利用した養蜂や在来種ソバの栽培も盛ん。
※(注記) 交通アクセスや店舗情報などは、お出かけ前にご確認ください。
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2017年08月25日
●くろまる赤米を収穫する「抜穂祭」 (朝日新聞)
残る昔ながらの習俗
国境の島、対馬のほぼ南端部に位置する集落だ。港町として古くからの歴史を有するが、中心市街地である厳原(いづはら)などに比べると外との交流は限られていたため、昔ながらの習俗や方言が残ってきた。
その代表が国の無形民俗文化財となっている「赤米行事」。旧暦1月10 日の夜に、赤米が入った俵を当番の家が受け継ぐ「頭受け」のほか、田植えや稲刈り、餅つきなど1年を通して様々な行事をこなす。かつては多くの家で順送りに実施したが、今も継承しているのは1軒のみとなり、収穫作業に多くの市民が加わるなど存続に向けた動きが見られる。
里山を利用したニホンミツバチの養蜂や在来種ソバの栽培なども盛ん。豆酘崎は海と空とを一望できる景勝地だ。