くらしが育んだ「里」を未来へ
人々のくらしに育まれてきた健やかで美しい「にほんの里」100選。
各地のニュースや活動、特色や所在地――里からの発信をお届けします。
山肌の景観を織りなす石垣の段々畑に圧倒される。石垣そのものに健康や農耕の神がまつられている。農作物は多品種を誇る。
※(注記) 交通アクセスや店舗情報などは、お出かけ前にご確認ください。
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2018年02月01日
●くろまる石垣が何段にも積み重なった斜面
石垣が支える段々畑
長く連なった石垣が、急斜面に何段も積み上げられており、城塞のような光景に圧倒される。300 年以上前の江戸時代から、南向きの険しい土地を切り開いた山村集落の段々畑は、この石垣によって支えられてきた。そこには祠があり、家ごとの守り神が祀られている。段々畑を中心としたモザイク状の土地利用は、人と多様な生き物が暮らす豊かな空間を生み出している。
堅牢な石垣は、地元の人たちによって修復が重ねられ、長く維持されてきた。毎年4月中旬になると、石垣のあちこちに植えられたシバザクラが美しい花を咲かせて、人々を誘いざなう。12 月には石垣のライトアップも実施され、幻想的な姿を見せる。