男郎花 106句
小笹吹く風のほとりや男郎花 北原白秋 ザ・俳句
男郎花 女郎花
林道の抜け道に咲く男郎花
牧野睦子
濱
199810
車間距離大事をとこへしをみなへし
丸山佳子
京鹿子
199811
季名草の外の身軽さをとこへし
渡辺純
京鹿子
199812
曽爾原に白き雲湧き男郎花
熊岡俊子
雨月
199912
男郎花に囲まれて道失へり
大和田鏡子
俳句通信
199912
呼ばるるも彷徨ふばかり男郎花
近藤憙治
船団
199912
男郎花酸いも甘いも知つてゐる
赤羽正行
遠嶺
200012
をとこへし空氣清淨機のうしろ
佐藤喜孝
あを
200102
雨脚の強きを躱し男郎花
丸尾和子
雨月
200112
女郎花男郎花雨上がりけり
神谷瑛子
百鳥
200112
跼みたる貌に山雨や男郎花
加瀬美代子
朝
200202
男郎花打重なりて倒れけり
加瀬美代子
朝
200202
逆縁の墓女郎花男郎花
高橋照子
雨月
200211
森奥に工房のあり男郎花
原島ふじ子
遠嶺
200212
虚子駕籠で訪はれし山路男郎花
福井鳳水
円虹
200212
男郎花咲きもののふの眠る谷
田中??子
円虹
200212
山の辺に父の声する男郎花
橋本佐智
円虹
200212
必然は信ずるに足る男郎花
大谷茂
遠嶺
200212
優しさは弱さにも似て男郎花
栗田武三
ぐろっけ
200301
草枯るる中に一茎男郎花
河野千恵子
酸漿
200302
蓼科山に雲低う這ふ男郎花
宇田喜美栄
槐
200311
男郎花柳生へつづく道辿り
山田天
雨月
200311
月山の空のまろさや男郎花
小宮山勇
遠嶺
200312
薬大のうらのぬけみち男郎花
斉藤小夜
風土
200312
茎太の足柄山のをとこへし
深田雅敏
沖
200401
男郎花ぽつきり折られ空しかり
上薗櫨夫
河鹿
200401
男郎花角と歯をもつ天燈鬼
打田紀代子
草の花
200401
竹林に鳴る夕風や男郎花
中村克久
雲の峰
200410
をとこへしばかり殖えたる垣となり
林彌生
草の花
200411
連れなくて先づは呆ける男郎花
品川鈴子
ぐろっけ
200411
諏訪さまの参道男郎花ばかり
大坪景章
万象
200412
暮れてゆく秩父青石男郎花
高千夏子
空
200412
男郎花石灯籠に遠祖の記
品川鈴子
ぐろっけ
200412
男郎花ばかり咲きたる女坂
栗下廣子
万象
200501
宿帳に一人をしるし男郎花
石川賢吾
集
200501
男郎花活けて女の弾み声
福留ゆみえ
河鹿
200502
磯へ飛ぶ波の秀先や男郎花
里中章子
空
200502
城へゆく道途切れけり男郎花
山田六甲
六花
200510
男郎花合掌造りの崖に垂れ
松崎鉄之介
濱
200512
磧風呂へ男郎花咲く崖くだる
升田ヤス子
濱
200512
雲影の這ひゆく嶺や男郎花
坂本ひさ子
遠嶺
200601
もろ肌になりて武張るやをとこへし
吉澤利治
遠嶺
200601
男郎花滝を背に立つ李白像
松崎鉄之介
濱
200609
鳶の空魂投げよ男郎花
天野きく江
槐
200611
草刈の夫が残せる男郎花
島崎勇作
酸漿
200611
男郎花に風あり橋を赤く塗る
大島翠木
槐
200612
あるがまま只あるがまま男郎花
小山徳夫
遠嶺
200612
響き合ふ空のありけり男郎花
浜田はるみ
遠嶺
200612
男郎花古城取り巻くごとく咲く
梶井和呼
酸漿
200702
男郎花をんな一人の歩のゆれる
山元志津香
八千草
200704
雨雲は箱根の東男郎花
百瀬七生子
海光
200705
をとこへし影の中から立ち上がる
百瀬七生子
海光
200705
手を打つて謡ひつなぐや男郎花
百瀬七生子
海光
200705
もう川にとどかぬ石やをとこへし
甲州千草
沖
200711
朝市や荷に紛れたる男郎花
しばかやこ
風土
200712
男郎花すでに退路を断つてをり
赤羽正行
遠嶺
200801
七草に入れてもらへぬ男郎花
山口速
狩
200801
世評など何処吹く風のをとこへし
宮澤さくら
遠嶺
200802
ぼうぼうと枯れの女郎花男郎花
新関一杜
京鹿子
200802
うなづきて風に身を置く男郎花
酒井秀穂
炎環
200810
奥山の遠をとこへしをみなへし
石脇みはる
槐
200811
女郎花立つに寝そべる男郎花
松崎鉄之介
濱
200811
正・副社長そつくり双子男郎花
品川鈴子
ぐろっけ
200811
和の御辞儀洋の握手や男郎花
田岡千章
空
200812
晩節を汚さじけふの男郎花
川口襄
遠嶺
200902
その先はみづうみと聞く男郎花
稲畑汀子
ホトトギス
200909
女人禁制の鳥居をくぐり男郎花
有賀昌子
やぶれ傘
201004
男郎花心底のごと眉を引き
佐藤喜孝
あを
201010
山水のひびく高さや男郎花
福永みち子
馬醉木
201012
寺抜けて駅へ近道をとこへし
松本三千夫
末黒野
201012
七草の外に置かれて男郎花
木村茂登子
あを
201011
身のこなし或いは四方にをとこへし
堀内一郎
あを
201012
労咳てふ言葉ありけり男郎花
大川ゆかり
沖
201101
泣きたくばこの胸貸さう男郎花
大木清美子
峰
201102
男郎花男はいつもやさしくて
大畑善昭
沖
201108
どことなく力積み次ぐ男郎花
岡田愛子
京鹿子
201112
西国の鳴呼おみなえしおとこえし
大島翠木
槐
201201
今日も行くいざ男郎花女郎花
中野京子
槐
201201
御嶽の峻険に耐へ男郎花
長尾輝星
ホトトギス
201202
木曽へ行く道一筋に男郎花
中原俊之
空
201202
をとこへしをみなへし風立ちにけり
松橋利雄
光陰
201203
丈ばかり伸びてゆきけり男郎花
稲畑汀子
ホトトギス
201208
嵐呼ぶ雨呼ぶ一と日男郎花
稲畑汀子
ホトトギス
201209
男郎花雨にうなだれはじめけり
稲畑汀子
ホトトギス
201209
をとこへし戦地の文を残しをり
北崎展江
くりから
201209
男郎花藍しづかなる畳かな
大島翠木
槐
201211
走り根のくねる山道男郎花
福田かよ子
ぐろっけ
201212
女郎花かと問ふ男郎花と言ふ
嶋田一歩
ホトトギス
201302
日移るやをとこへしよりをみなめし
滝澤千枝
春燈
201312
男郎花の花の清しく休暇果つ
浜福恵
風土
201412
切岸や風真つ向に男郎花
能勢俊子
馬醉木
201412
男郎花マタギの所作に及びけり
森屋慶基
風土
201412
山あひを雲離れゆく男郎花
上田由姫子
京鹿子
201501
をとこへし次男三男遠き地に
大木清美子
峰
201512
男郎花この頃会話減りました
酒本八重
沖
201512
火の山の白き屹立男郎花
相良牧人
鴫
201612
嬥歌跡女郎花又男郎花
山田春生
万象
201612
うす闇に高さのありぬをとこへし
本多俊子
槐
201711
目立たずに且つ真つ直ぐに男郎花
松本三千夫
末黒野
201711
雨意兆す沢風揺らす男郎花
高木邦雄
末黒野
201804
林間を吹きぬくる風男郎花
沼崎千枝
末黒野
201812
街道の墓傷み初む 男郎花
赤座典子
あを
201910
ぽつねんと縁切寺や男郎花
黒滝志麻子
末黒野
201911
草叢に一際白き男郎花
池上昌子
春燈
202001
窯を継ぐ陶工二代男郎花
小河原清江
梛の木
202007
女郎花に添ふ男郎花万葉園
仙田孝子
風土
202011
強がりを言うて寂しき男郎花
福田肇
沖
202112
2023年9月21日
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